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2008-2009 人事(2009.2.10現在)

【シーズン前補強総括(2009.2.1)】 → 2009選手名鑑(執筆中)

  昨年とは異なり、主力は全員残留。
  その上で、チームに+αを加える事の出来る、即戦力を補強する事が出来た。驚くような名前の選手は居ないが、着実にベースアップの出来たオフシーズンだったと思う。

 まず、新しい中盤の核として、チャンピオンチームからボランチの中後を獲得できたこと。そして、複数のポジションをこなせ、日本での経験も長いアレックスの加入だ。二人は、セットプレーのキッカーとしても能力も高い。

  そして、守備陣は福元・和田と言う実力者を迎える事が出来た。スタメン競争は増し、ベースアップが図れるだろう。
  ただ、選手層と言う意味では磐石ではない。特にエドの出場停止が懸念されるセンターバックは、早川を返却し、結城を放出する余裕は無かったのではないかと心配される。

  一方、誤算は、報道の限りで我那覇・大島・永井らの獲得に動いていたFWの補強。今後、1枠余っている外国籍選手を使って、実力ある選手を獲得できればベストだが、目立った動きは今のところ見えてこない。
  補強を急いでいないように見える状況からの推論だが、我那覇らへは、あくまで巻のバックアップとしての意味合いの強いオファーだったのではなかったのだろうか。だとすれば、このままシーズンに臨む可能性もある。


  ミラー監督は、まずしっかりとした守備の構築に取り掛かるとしている。
  「堅守速攻」「0点に抑えれば負けることは無い」・・・少ないチャンスをモノにして勝つ。その為には、どうすれば良いか。極めてリアルに勝利を追い求める監督だ。そのサッカーを実現する為の選手達。
  開幕はフクアリで、ガンバが相手だという。その攻撃力をどこまで封じ込め、目指すサッカーが完遂できるか。試金石となる開幕戦が、楽しみでならない。


[2009年陣容] 現在24名
GK 櫛野、岡本、中牧、△島津
DF ボスナー、斎藤、池田、△和田、青木良、△福元
MF ミシェウ、◎アレックス、△佐伯、坂本、下村、△中後、工藤、谷澤、米倉、益山
FW 巻、深井、新居、青木孝

※リザーブズ登録・・・DF市原、山中、高田、MF乾、FW金沢、奥山

「◎」・・・新外国籍選手/「○」・・・新人
「△」・・・移籍加入選手/「▲」・・・レンタル復帰

[新加入](年齢は2009年の満年齢)

3/11:GK島津・J2徳島(31歳・183cm・77kg)※完全移籍
2/16:グレッグ・ミラー氏・グラスゴー・レンジャーズ ユースチームコーチ(ミラー監督次男/トップチームコーチ)
1/19:MF佐伯・J1大宮(32歳・173cm・66kg)※完全移籍
1/16:MF中後・J1鹿島(27歳・178cm・73kg)※期限付き移籍
1/6:江尻氏・元U-23日本代表コーチ(トップチームコーチ)
1/6:MFアレックス・J1柏(26歳/172cm・69kg)※完全移籍
1/5:FW深井・J1鹿島(29歳/161cm・61kg)※今季から完全移籍
1/5:DF福元・J1大分(22歳/181cm・68kg)※期限付き移籍(昨年はJ1G大阪に期限付き移籍)
1/5:DF和田・J1清水(28歳/176cm・71kg)※完全移籍(昨年はJ1東京Vに期限付き移籍)

[登録変更]

[退団]
1/20:FW金 → 2/6:引退(公式)
1/10:FW苔口→J2C大阪へ復帰
12/12:FW堀川 →  1/27:引退(JFA移籍リスト)
12/12:FW加藤 → 1/27:引退(JFA移籍リスト)
12/12:FW熊谷 → 1/16:JFL・V長崎テスト合格 → 1/19:完全移籍
12/11:FWレイナウド → 12/20:ボタフォゴ(ブラジル)?
1/20:MF戸田 →  3/12:慶南FC(韓国)
1/20:MF馬場?
12/17:MF伊藤→J2栃木
12/16:MF松本 →  2/10:新潟シンガポール(JFA移籍リスト)
12/12:MF中原 → 四国リーグ・カマタマーレ讃岐
12/12:MF朴(※J2水戸へ期限付き移籍)→完全移籍で、Kリーグ・江原SC
12/12:MF根本(期限付き移籍満了)→J1大分
12/18:MF中島→J1広島
12/11:MF楽山(※J2広島へ期限付き移籍)→完全移籍
1/9:DF早川→J2横浜FCへ復帰
12/17:DF川上→J2栃木
12/12:DF田中 → 1/27:大分県1部リーグ・HOYO Atletico ELAN(JFA移籍リスト)
12/11:DF結城(※J2広島へ期限付き移籍)
12/26:GK立石→引退・クラブスタッフ(1/18:ホームタウン事業推進室)

[噂]
<加入>
1/17:FW伊藤(仏リーグ1・グルノーブル)獲得に動く(日刊)
12/25:DF福元(J1大分(J1G大阪期限付き移籍中))を1年間の期限付き移籍で獲得?(報知) (日刊) (西日本新聞) (大分合同新聞)
 → 1/5:期限付き移籍で獲得(公式)
12/25:DF和田(J1清水(J1東京V期限付き移籍中))を完全移籍で獲得?(日刊) → 12/30:獲得決定?年俸1,300万円(スポニチ) → 1/5:完全移籍で獲得(公式)
12/23:MF阿部(J1浦和)に興味(スポニチ) → 1/12・浦和残留(浦和公式)
12/20:MF/DFアレックス(J1柏)獲得に動く(日刊) → 1/6:完全移籍で獲得(公式)
12/17:FW我那覇(J1川崎)獲得に動く(スポニチ) →  12/25・J1神戸濃厚(スポニチ)
12/16:MF戸田、DF早川は契約更新せず?(サカマガ/サカダイ) → 1/7:DF早川は横浜FC復帰が決定的(神奈川新聞) → 1/9:横浜FCへ復帰(公式) (横浜FC公式)
12/15:MF小林大悟(J1大宮)獲得に動く(スポニチ)
12/8:MF中後(J1鹿島)獲得に動く。中後は市原ユース出身(報知) → 12/25・完全移籍で獲得濃厚(日刊) 12/26・続報(日刊) → 1/10:完全移籍で獲得濃厚(報知) → 1/16:期限付き移籍で獲得(公式) (鹿島公式)
12/7:元ジェフ主将、元23代表コーチ・江尻氏を来季招聘の意向(報知) → 1/6:復帰(公式)
12/7:FW深井(J1鹿島)完全移籍で獲得の意向(報知)  → 1/5:完全移籍で獲得(公式) (鹿島公式)
12/7:FW大島(J1横浜)獲得に動く。新潟など5クラブが競合中(報知)12/17・断念?(スポニチ)
12/6:ミラー監督が続投(スポニチ) → 1/5:続投決定(公式)
12/6:DF中村北斗(J2福岡)獲得に動く。横浜、東京などが競合(スポニチ)12/17・J1東京濃厚(スポニチ) → 1/1・J1東京決定(報知)

<放出>
12/1:MF松本が戦力外(サンスポ)12/16:移籍リスト掲載

<その他>
1/9:MF馬場・レンタル先の山形が契約更新せず(山形新聞)
12/29:今季の主力選手契約更改は順調(スポニチ)
12/28:DFボスナー・携帯公式で残留を宣言
12/11:FW巻・2008年に三年契約締結の為、残留濃厚(報知) → 12/28・年俸6,000万円で契約更改(日刊)
11/30:MF戸田・レンタル元の広島が契約更新せず(広島公式)

2009選手名鑑
位置
背番号
氏   名
備     考
監督
アレックス・
ミラー

昨年、クゼ前監督の後を受け、監督に就任。
プレミアの名門・リバプールのヘッドコーチを辞しての就任には、多くのサポーターが耳を疑った。就任するや、的確な状況分析で、立て直しに成功。11試合を終えて勝ち点2に低迷し、J2降格確定とも言われたクラブを、J1残留へ導いた。正に恩人。

強みは「目標」に対して明確な「指針」を示せること。
勝つ為に、何が必要かを短時間で浸透させる事が出来る監督だ。

システムは、4-4-2もしくは、4-5-1をこれまで採用。まず、守備ありきの姿勢で臨み、最小得失点差でも勝ちきるサッカーをする。
また、ホームとアウェイで明確に戦い方を変え、ホームでは試合の序盤から主導権を握ろうとし、アウェイならば引き分けも念頭に失点しない事を最優先とする。その為、中盤から前目の選手に関しては、ターンオーバーでスタメン変更を行う。ドイスボランチの組み方が、守備的か攻撃的かで、おおよそゲームへの入り方を理解できる。

ただ、昨年はあくまでJ1残留が目標のサッカーだけに、選手も入れ替わる今季は、戦い方を変えて来る可能性も大いにある。まだまだ引き出しの中身を見せてはいない。

今季、還暦を迎えるが、冬でも半ズボンで選手ともランニングをこなす熱血漢。
ハーフタイムに見せる熱いコメント、普段の練習で見せるユーモアなど、愛すべきスコットランド親父。「旅」は、まだ7ヶ月が過ぎたばかり。「成功はリーグ優勝」と語るミラー監督が、今季どんなチームを作っていくか楽しみでならない。

GK
岡本 昌弘
立石からポジションを奪い返し、1シーズンをほぼレギュラーとして戦い抜いた2008年。
ようやく、「グッピー」は、「守護神 岡本昌弘」への脱皮を果たしつつある。

一昨年との違い。チームの戦い方として、高いライン取りを行わなくなった事は、彼に奏功した。課題のDFとGKの間の微妙なボールに飛び出さなくて良くなり、その分、セービングの安定感が増した。
試合をこなすほどに安定感が増し、アウェイの神戸戦をはじめ、彼のスーパーセーブに助けられた試合も多い。ただし、鉄壁と言うには程遠く、前述のDF裏へのボールの処理や、ハイボールやシュートを、弾くのではなくしっかりと掴む事、「惜しい」セービングではなく、「GKが防いだ失点」を増やすこと、精神的な部分も含めて、要はGKとしての総合力を上げる事が必要だ。

彼が真に鉄壁であったのならば、最終節もゴールマウスには彼が居たはずだ。
それが櫛野に代えられたのは、まだまだ心身ともに成長の余地があると言うこと。下川、立石と続いた、偉大な守護神ナンバー「1」の系譜を自らの手で更に伝統あるものにする為に、経験を力へと変えて、さらに成長した姿で、サポーターを安心させて欲しい。
 
17
櫛野 亮

「吼える守護神」にとって、昨季は怪我に苦しんだ難しい一年であったっと同時に、復活への手応えを確かなものにした、充実感あるものでもあっただろう。

名古屋から復帰したものの、待っていたのはリハビリの日々。
チームの成績が上がらない中で、立石・岡本の奮闘を横目に、自らの力をピッチにぶつけられない焦り、もどかしさはどれだけのものであっただろうか。
それだけに。最終戦の突然の出場には、彼自身、期するものがあった事だろう。2失点は満足できるものではないが、あの試合を戦ったことは、ジェフの歴史において、ナビスコ杯の決勝に出場したくらいに大きな舞台だ。そこで彼の力が必要とされた。それは、今季への自信となる。

動物的な反射神経と、雄々しいコーチングで仲間を引っ張り、それに強運を加えて、GKの力だけでチームを勝たせる事が出来る実力の持ち主。そして、明後日の方向へのキックでサポの頭を抱えさせる。クッシーの登場を待ちわびるフクアリは、 Dragon Ash「Amploud」の大合唱で、彼を迎えるだろう。

 
21
中牧 大輔
「試合勘」それを如何に取り戻すかが彼の課題。
GK3人体制では、もはやリザーブズに出向する事は難しく、かといって練習試合の数も極端に減ってしまった。彼の前には、岡本・櫛野の2人が立ちはだかり、サテライトの試合数はそもそも足りなさ過ぎる。
それでも、いつ来るかわからない実戦に備えて、準備をしなければならない。
かつて、立石はそうした中でも自己研鑽を地道に続けてきた。ならば、中牧もまた、実戦に備えて自らの武器を磨き続ける事だ。誰にも負けない高さと言う武器。コーチングだって、もっと声を出せるはずだ。耐える1年になるかもしれない。それは、更に2年3年になるかもしれない。それでも、前を見続ける事が中牧の2009年だ。
DF
斎藤 大輔
昨年は、センターバックだけでなく、ボランチとして新境地を開拓。
後半戦は、守備のバックアップとしてチームを支え、300試合出場の金字塔も打ち立てた。

しかし、年齢と共に衰えるスピード、スタミナは隠しようも無い。センターバックのレギュラーだった序盤戦、それが失点と言う結果に繋がってしまうこともあった。肉体的にはピークを過ぎている。けれども、チームは今季も大さんを必要とした。それは、意味あることだ。
守備のユーティリティとして、主戦でなくてもチームを支える。もしかしたら、大さんの今季はそう言うシーズンになるのかも知れない。その経験が、闘志が、まだまだジェフには必要とされている。

シーズンを前にして、長男が生まれた。
「戦うお父さん」は、フットボーラーとしての自分の背中を、息子の目に焼き付けるためにも、まだまだピッチで戦い続けて欲しい。
 
ボスナー
 
 
13
和田 拓三
 
 
14
池田 昇平
大さん、そして結城耕造とのスタメン争いを制し、昨年は一年間を通して活躍。
チームは苦しいシーズンだったが、昇平にとっては大きな意味のあるシーズンとなった。特筆されるのは、出場停止とならずに、シーズン終盤戦を戦い抜いた事だろう。エドが累積警告を重ねた事に比べると、その安定感が際立つ。

そして、戦い続けた事で体の切れも戻って来た。
空中戦をはじめ、当たりの強い守備は、今が全盛期と思わせる。ただ、一方で前期FC東京戦で退場したプレーや、後期清水戦で岡崎に対抗しきれなかったプレーにもあるように、瞬間の判断力の部分でセンターバックとして一層の成長を期待したい部分がある。

センターバックには、日本の次代を支えるべき逸材とも目される福元が入団し、必ずしもポジションは保証されたものではない。
危機感を成長への力に変えて、プレーを成熟させたい。
 
15
福元 洋平
 
 
31
青木 良太
昨年のジェフを盛り上げた立役者の一人。
移籍してきてすぐ、公式携帯サイトで「良太バンザイ」のコーナーをはじめ、軽快な語り口で選手とサポーターの距離を近づけてくれた。良い試合の時も、苦しい試合の時も、オフも、短い文章でも“伝え続けてくれたこと”が、傷ついていたサポの心をどれだけ癒してくれたかわからない。シーズンが終わる頃には、もっとずっと前からこのチームに居たような存在になっていた。

プレーでも成長著しかった。
左サイドバックと言う新しいポジションを掴み取ると、その力が開花。守りだけでなく、同じ左サイドの谷澤とのコンビネーションで攻撃も活性化させていった。単なる守備の人ではない足元の器用さがあり、前線に攻め上がってのドリブル突破も武器。一人抜いて、シュートまで持ち込むシーンも、シーズンが進むと何度も見られるようになった。

最終戦の新居の先制点、谷澤の2点目は良太が起点。
新潟戦での1点に終わったヘッドと合わせ、攻撃面での更なる成長が期待される。

今年は、サイドバックのポジションに和田が加入。アレックスも左サイドバックで起用される可能性があり、一気にポジション争いは厳しくなる。その競争の中で、自らの存在感を増していく事が出来るか。
目標は「全試合フル出場」。その先に成長を遂げた良太を見たい。
 
Rvs
市原 充喜
 
 
Rvs
山中 誠晃
 
 
Rvs
高田 健吾
 
MF
坂本 將貴

 
アレックス
 
 
下村 東美
 
 
中後 雅喜
 
 
10
工藤 浩平
 
 
16
谷澤 達也
 
 
19
ミシェウ
 
 
20
佐伯 直哉
 
 
22
米倉 恒貴
 
 
23
益山 司
 
 
Rvs
乾 達朗
 
  FW
深井 正樹
鋭いドリブルと、一瞬の切れ味を武器とする駒大時代からの巻の盟友。
昨年、移籍期限ギリギリに、期限付き移籍先の名古屋から千葉へ移ると、「自由にやっていい」と言うミラー監督の言葉で、眠っていた才能が再び輝き出した。鮮烈なルーレットを含む浦和戦の2ゴールをはじめ、9月の5連勝中は攻撃の核としてチームを牽引。谷澤との両翼は、ジェフの新しい武器になった。

終盤戦は、周囲から研究された事もあってか、5連勝時のような圧倒的な活躍とは行かなかったが、先発で交代出場で、攻撃を活性化させ、残留の立役者の一人となった。

ただ、彼の長所は攻撃ばかりでも無い。もう一つの特徴として挙げられるのが、激しいチェイシング。持ち前の機動力を活かしてボールを刈りに行き、奪ったボールを即座に繋いで、決定的なプレーのお膳立ても出来る。アシストはつかなくても、札幌戦の2点目など、深井のプレーが呼び込んだゴールも多い。

ジェフの事を気に入ってくれたようで、シーズン終了後に所属元の鹿島から円満移籍。
今季は背番号も「9」に心機一転。再び居並ぶライバル陣の中で、レギュラーを目指しての戦いが始まる。
 
11
新居 辰基
刹那の狭間に得点への道筋を描き出す、生粋のストライカー。
昨年は、得点3と不本意な結果。周囲の援護も少なく、ミラー監督の就任以降は、不慣れなMFを任される事も多かった。しかし、得点シーンを振り返れば、そのどれもがストライカーとしてのセンスに溢れた芸術品だった。野生の反応ととでも言おうか。
特に、最終節の反撃の狼煙となった1得点目は、裏への飛び出し、絶妙のトラップ、振りの速い強烈なシュートと、新居らしさを詰め込んだものだった。新居の嗅覚に、ジェフは救われた。

「得点を獲る事」にかけては、ジェフの中で随一とも言える強烈な拘りがある。
恐らくは「新居の為のチーム」を作れば、鳥栖時代のように頭抜けた結果を残せるのだろう。
問題は、現在のジェフがそうはなっていないこと。
しかし、彼の求める「DFライン裏へのボール」を出せる選手は、谷澤にミシェウ、工藤と整いつつある。彼らとの連携が深まれば、新居の躍動するシーンも増えてくるハズだ。

不完全燃焼の二年間から、遂に殻を破るか。勝負の一年だ。
 
18
巻 誠一郎
不器用ながらも、最前線でチームを鼓舞する千葉の魂。
昨年は他の代表候補選手が揃って移籍を選択する中、敢えて状況の厳しい千葉への残留を選択。チーム最多の11得点を挙げただけでなく、精神的な面でもチームを支え、J2降格の危機からチームを救った。
特に最終節における、気迫の篭ったプレーは特筆すべきもので、最終局面ではDFと化して東京の攻撃を身体を張って跳ね返し続けた。試合後の挨拶では、涙声でサポへの感謝を表し、プレーのひたむきさと合わせて、多くのジェフサポの心を打った。

プレーの特長は愚直なまでの前線からのチェイスと、“利き足は頭”の座右の銘通りの強力なヘディング。どんな低空のボールでも頭で突っ込んでいく。
足元の技術は無いので、ドリブル突破や懐の深いキープは苦手。その代わり、身体を投げ出してポストプレーもこなし、前線で起点となる。「苦しい時には巻に放り込む」のが、2008年のジェフだった。相棒の深井に言わせると、キレイなボールよりも、アバウトに放り込んでおいた方が、巻には良いらしい。

代表での出番は減っているが、同じタイプの選手が少ないだけに、今後も召集はありそう。巻が不在の時のチーム作りも、今季の大きなテーマになりそうだ。
 
 
29
青木 孝太
昨年は苦しい年だった。
次代のジェフを担う旗手として、エースナンバーの「9」を与えられたものの、混迷するチームの中にあって結果を出す事が出来ず、徐々に出番が減少。深井らの途中加入もあり、終盤はベンチからも漏れて、結局、ノーゴールでシーズンを終える事となってしまった。
先発起用も多かったクゼ監督時代。もしも「1点」でも奪えていたなら、波に乗れていたのかも知れない。わずかの差の重さを思い知る事となってしまった。

今季は背番号を「29」に戻し、巻き返しを図る。
攻撃の駒が増えただけに、FWだけでなく中盤もこなす柔軟性が求められるだろう。チームの中では技巧派でもあり、ドリブル突破の巧みさは、かつての晃樹が重ね合わされる。そうした特徴を如何に試合の中で見せることが出来るか。
孝太らの成長は、ジェフの未来の鏡でもある。「結果」を出し、レギュラーへと進化して欲しい。
 
Rvs
金沢 亮
 
 
Rvs
奥山 泰裕
 


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