結びつつある成果と、残された試合と。 第40節 vs町田 ○2-1
- 2017.11.07
- GAME REPORT 雑感
久しぶりのレポ。
長ったらしいので、お時間のある方だけどうぞ。
長ったらしいので、お時間のある方だけどうぞ。
少し前までは、11月をこんなにワクワクと迎えられるとは思っていなかった。
8月の湘南戦で素晴らしい内容のゲームを見せ、そして勝てなかった後、
チームは、飛躍の予感とは反対に、悩み、停滞してしまうことになった。
振り返ると、周りのサポ仲間数人が、湘南戦直後から言っていたように、
いくら良い内容を見せながらも「勝てなかった」のは、
あの試合で掴むべき「流れ」を掴み損ねていたのだと思う。
攻め込みながらも得点を奪えない試合、
有り得ないミスで落とした試合、
有り得ないミスで落とした試合、
「流れ」を変えようとした選手起用が裏目に出た試合。
苦しい試合が何試合も続いてしまった。
けれど、その間も選手は黙々と練習に打ち込んでいたし、
監督は信念を変えずに、チーム作りに取り組んでいた。
結果が出なければ、その責任を負うのは現場を預かる監督になる。
それは、我々ファンよりも、世界のクラブを選手として指導者として
渡り歩いて来た監督自身が重々承知している。
目先の結果のために、やり方を変えるという方法もあっただろう。
しかし、エスナイデル監督は、自分の頭の中にある理想のチームを信じて、
そうはしなかった。
その揺るぎない姿勢こそが、降格以降、信念なく、チームの方向性を右往左往させて来た、
ジェフというクラブにとって、必要な事であったと思う。
「俺はこう言うチームを作りたいんだ」
「責任は俺が取るから、ついてこい」
11/3(金)のユナパ、久しぶりに練習を見ることが出来た。
選手達は明るさの中に、緊張感をもって取り組んでいた。
しばらくすると、トップチームと、リザーブチームに分かれ、
デコイ4体を一列に並べて、相手DFラインの裏をつく練習になった。
いったん、FWに当て、サイドに展開し、クロスを中央に送る。
あるいは、ドリブルで切り込んでシュートを放つ。
サイドチェンジから、オーバーラップの形をつくる。
いずれも、ここのところの試合で見られた「形」だった。
そして、春先には決まらなかったシュートが、どんどん決まっている。
取り組みはじめの頃も、不調の頃も、自分が練習を見ていない日も毎日、
こうして選手達は繰り返し、繰り返し、練習していたのだろう。
こうして、練習するしかない。
すぐには結果は出なくても、こなした練習は裏切らない。
そうして、結果が伴いつつあることが嬉しかったし、
また、リザーブチームの練習を見て、試合に出られている選手、
そうで無い選手の理由も感じる事が出来た。
単純にシュートが決まっていないし、緊張感の不足を感じる。
筋肉をキュッと絞めて、インパクトの瞬間に鋭く振り抜いているか、
追いつくか、つかないかのボールに最後まで詰めているか。
一挙手一投足を比べてみると、監督の起用にも納得がゆくと思う。
さて、前置きが長くなってしまったけれども、
4連勝で迎えた町田戦。
アウェイで上位を争う、福岡と大分を破ってのフクアリヘの帰還は、望外の結果だった。
内容的には、僅差の勝利。お互いに、勝たなければならない戦いなのだから、
為田の左からの突破は、試合を重ねる毎に威力を増し、
也真人も、清武も、先発の座が安泰とは言えなくなって来た。
勝利が、自信を生み、チームは好循環を掴みつつある。
他力本願の状況に変わりは無いが、勝たなければ、先は無い。
シンプルな状況で、むしろ戦いやすい。
対する町田は、ここ10試合ほど振り返ると、あまり勝ててはいないけれども、引き分けが多い。
その中に、徳島、横浜FC、長崎、岡山が含まれているのを鑑みれば、
決して、不調と言うわけでは無さそうだった。
むしろ、戸島と眞紀人が揃って得点したゲームがあったり、調子を上げつつあるようにも映る。
(※吉田眞紀人は、この試合には契約で出られない。)
快晴のフクアリ。
ここ何週間かの、週末の雨は何だったのかと思うようないい天気で。
ナビスコの決勝戦もそう言えば、夏のような暑さだったなぁと思い出す。
応援の方は特別な演出は無し。
この試合に勝たなければ意味は無いけれども、この試合に勝つ事だけが目的じゃない。
普段通り、そう言うことだろう。
アウェイの一階席を埋めるほど、応援フラッグがはためいていた。
佐藤優也の300試合、大久保の200試合出場のセレモニーの後、円陣が散ってキックオフ。
序盤、一進一退の展開。
町田は、もっと縦に速いの
かと思ったら、予想以上に繋ぐサッカーをしてきていた。
かと思ったら、予想以上に繋ぐサッカーをしてきていた。
対するジェフは、両翼を広く使い、サイドチェンジを織り交ぜながら、
まずはクロスで町田の守備陣を崩そうと仕掛ける。
左は為田と乾、右は也真人と溝渕。
特に、右の溝渕の外連味の無いオーバーラップが爽快。御大時代を思い出す。
以前は、それで守備の穴を作ることもあったけれども、連携が高まって、
しっかりと攻め切ることが出来るようになった。
溝渕自身がクロスを上げるも良し。
囮になって、中央にスペースが生まれるも良し。
別の選手が攻め上がっても良し。
バリエーションが格段に増えた。
加えて、前線の選手のチェイシングがしっかり機能している。
特にラリベイ。キックオフから、絶え間無く、相手のディフェンスとキーパーにプレスをかけ続ける。
こう言う実績ある選手が、献身的にプレーしているのはそれだけで価値がある。
ボールを奪えなくても、相手は相当にプレッシャーを受けて、クリアボールがサイドを割ったりしていたし、
奪ってしまえば、がっつりとキープして、シンプルに捌く。
そうした攻撃陣の好調さが早くも実を結ぶ。
10分、右サイドに展開して、抜け出した也真人がクロス。
ラリベイには合わなかったものの、流れたボールを好調の為田がダイレクトで振り抜くと、
一直線にボールは対角線上のゴールの角に吸い込まれた。
町田の出鼻を挫く一発で、主導権を握る。
さらに、21分。相手のバックパスのミスを衝いて、船山が2点目を流し込む。
相手のミス、船山のゴールではあるけれど、このゴールはラリベイをはじめ、
前線の選手達がしっかりとプレスをかけ続け、相手にストレスを与えて、
隙を呼び込んだゴールであったと思う。
ホームで、早々に2点を奪う展開。
願ってもないが、町田が戦意を失っているようには思えなかった。
思った以上によく繋ぐ。こちらのプレスよりも早くボールを回す。
そして、前線の戸島にまでボールが届く。
どちらかというと足技がメインで、恵まれた体格を活かせていなかった戸島が、
このゲームではどっこい、ヘディングでも狙って来る。
町田の選手達の動きは、キレがあって、
逆に2点を奪った安心感がジェフの選手の頭にはあったか、
徐々に徐々に、町田がペースを握っていく。
風向きが変わりつつあった30分過ぎ、突然のアクシデントが起こる。
左の乾が、ライン際の何も無いところで崩れるように倒れた。
一見して、ただ事で無いことが分かる。
駆け寄ったスタッフから即座に「×」印が出され、担架で運び出されてしまう。
試合後、状況を調べていると、どうやら倒れる少し前に相手と正面衝突した時にダメージを負ったらしい。
軽傷ではなさそうな気配が漂う。それまで、頑丈だと思っていた乾が苦悶する様子に、スタンドからも
大きな「乾コール」が起こる。
状況を見て、エスナイデル監督は、乾に代えて岡野を投入。
ボムヨンを左サイドバッグに配置転換、
システムも4-3-3へシフトし、事態の鎮静化を図る。
システムも4-3-3へシフトし、事態の鎮静化を図る。
町田からすれば、このアクシデントは好機。
当然、替わりたての守備陣の穴を衝いて来る。
落ち着きを取り戻せないうちに、ボムヨンがボールを処理しきれないシーン、
岡野の入ったディフェンスラインにギャップが出来て、相手を網にかけられないシーンが頻出する。
2ー0のままハーフタイムを迎えることは出来たものの、
これは、このまま終わるゲームだとはとても思えなかった。
ホーム側のゴール裏に向かって攻める形になるのに、なかなかこちらにボールが来ない。
町田の攻撃を凌ぎつつ、こちらもカウンターを狙うものの、
押し込まれ、カウンターの始発点が低くなって、思うようにチャンスがつくれない。
やはり、前半の乾の負傷が痛い。
考えずに出来ていた事が、一拍思案しながら、プレーするようになってしまっている。
すると、62分。悔しい恩返し弾を決められてしまう。
戸島が中盤で競り合い、そこからの展開で攻め込まれ、
ペナルティエリア内で持たれたボールを右に回されて、そこに戸島が滑り込む。
難易度の高いシュートが、ニアを衝いて豪快に突き刺さる。
町田が、辛抱して戸島を使い続けて来たその成長を、見せつけられるゴールだった。
追い上げられ、ジェフも勝つために手を打つ。
矢田に代えて、アンドリューを送り込み、中盤でフィジカル的に上回ろうとする。
システムも4-3-3から再び、4-4-2へ。
ドイスボランチでガツガツと当たって、町田の勢いを止めようとする。
ドイスボランチでガツガツと当たって、町田の勢いを止めようとする。
散発的ながら、ジェフも反撃をしかけ、
為田が強引なドリブルからカットインしてシュートを放つものの、大きく枠を外す。
追加点の最大のチャンスは、清武投入後、
その清武が放ったシュートを弾かれ、そこに、船山、為田が連続で詰めたシーン。
ここは、相手キーパー高原の意地が上回った。
5分のロスタイムが長い。
こちらのチャンスになりかけたシーンもあったものの、とにかくキープで勝ち点3を守りにいく。
止めを刺したい様子のラリベイがボールを要求するも、時間をとにかく使っていく。
終了間際、あわやというシーンも作られた。
が、町田の放ったシュートは、寸でのところでゴールマウスを外れ、
苦しいゲームをモノにして、勝ち点3をもぎとった。
松本が引き分け、ヴェルディが敗れ、プレーオフ圏内まで勝ち点2差に迫った。
とは言え、残り試合はわずかに2節。彼らが勝てば、こちらはどうしようもない。
とにもかくにも、勝ち続けなければ行かない状況は変わらない。
しかし、可能性が繋がった、その事に大きな意味がある。
消化試合などにはせず、目標を持って次に臨めるのだから。
次は、名古屋戦。
乾は恐らく間に合わない。矢田もレンタル元が相手で出場できない。
きっと、苦しいゲームになるだろう。
それを跳ね返して、また可能性を拡げて、フクアリに戻って来てほしい。
最終戦、ホームで、最後までワクワクするために。
結果は、後から考えればいい。
今期のジェフは、疑念の声もあれば、批難もあった。それはそうだろう。
決して順風では無かったし、今も首の皮一枚だ。
けど、足掻きながら、積み重ね、成長してきたチームを、一分一秒でも長く観たい。
乾の分まで戦う選手達の為に、声を枯らして来ようと思う。
今年も、残りわずか。
あと4試合。
今年、このメンバーのジェフが観たい。
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曇りなく次の試合に向き合っている、爽やかなレポートありがとうございました(^^)
僕もしっかり豊スタで応援する覚悟が整いました。
がんばりましょう!
読んで下さってありがとうございます。
現地応援、頑張りましょう。