サッカーの恐ろしさ、まざまざと。 第28節 vs湘南 ●0-1
- 2017.08.19
- GAME REPORT 雑感
いやー、何と言ったら良いか。。。
これだけ、思い通りに攻めながらも、得点を奪えず。
セットプレー一発で轟沈。
こう言う試合が、ある、とは知っているものの、
目の前で、それが起こってしまうと何ともやりきれない気持ちになる。
今日のジェフは、現時点でやれる事を、100%、120%出し切った。
正直、このサッカーをやり始めて半年と少し。
ここまでやりたい事がピッチで表現できるものかと驚いたくらい。
ハイライン、ハイプレスで湘南を押さえ込み、
サイドチェンジと、サイドからの追い越しを織り交ぜ、
序盤から、次々と湘南ゴールに襲い掛かる。
そんな展開が、ほとんど90分続きながら、勝敗の結果だけは思うに任せなかった。
選手や、監督と同じく、この試合に勝てなかった悔しさばかりが今は募る。
けれど、この負けたからと言って、下を見て良い訳じゃない。
これだけの内容を出来た事に自信を持ち、勝てなかった悔しさを煮えたぎらせて、
次の試合に叩きつけて欲しい。
このゲーム内容を見て、このサッカーの未来を見たくなったサポーターも多いんじゃないかと思う。
次こそ、勝つために。これからの一試合、一試合が、大切だ。
ーーーーー▼ 以下、後日(8/19)追記部分 ▼-----
改めて、試合内容について。
後日書き直したので、上記の本文部分と、
内容的に被る部分も多々ありますが、読んで頂ける方には、何卒ご容赦を。
自分は、仕事を終えてからフクアリへ向かい、
試合が始まって10分ほどしてから観戦開始。
試合が始まって10分ほどしてから観戦開始。
席に着いた頃も、ジェフが攻勢をしかけ、折り返しから也真人のシュートや、船山のヘッドなど、何度も「これは決まった」と腰を浮かせるようなシーンが続き、一方的に湘南を攻めまくっていました。
が、どうしてもゴールが割れない。
シュートが相手キーパーの正面を衝いたり、
ディフェンスのブロックに遭ったり。
決める時に決められない嫌な流れ。
その悪い予感が的中する形で、90分間圧倒的に攻めまくりながら、
一発のセットプレーに沈むと言う、悔しい、記憶に残る敗戦になってしまいました。
真夏の連戦にも関わらず、エスナイデル監督は前節と同じスタメンを選択。
アウェイで勝利した徳島戦を境に、メンバーを固定。
矢田の加入以来、前線からのプレスが機能するようになったジェフ。
中盤はスムーズにボールを繋ぎ、アンカーで固定された熊谷が、サイドチェンジを次々に繰り出し、両翼はウイングとサイドバックの二枚刃でクロスを供給する。
首位を走る湘南相手に、春先とは全く異なるハーフコートマッチをしかけている。
正直、一方的な攻勢が俄かに信じがたい。
過去、彼ら湘南のプレスの強度や走力は痛いほどに分かっているだけに、
ここまでペースを握れるものかと訝ったぐらいだし、
キジェ監督には、カウンター狙いや、こちらのスタミナ切れ待ちなど、
何か狙いがあるのではないかと勘繰りたくもなった。
が、あまりにゴール一歩手前のシーンが続き、
かつ湘南にチャンスらしいチャンスが無い展開に、
どうも、湘南の術中と言う訳では無く、相手が耐えていると言うのが分かって来る。
ただ、いかんせん、ゴールが割れない。
湘南は押しこまれながらも、ディフェンスは高い集中力を保って、ジェフの攻撃を妨げていたし、局面局面での寄せが厳しい。崩しきったと思った場面でも、ジェフは、両翼からのクロスが流れてしまったり、フィニッシュ一歩手前のパスが乱れたり、慎重になってしまったりと、精度を欠いていた。
それは、前節・山口戦でも同様で、攻めながらも点が奪えないのは継続した課題だった。
前半を終え、0-0。
展開は素晴らしいものの、嫌な予感は大きくなる。
膠着した展開は、往々にしてミスで崩れる。
けれど、ここまでの内容をして、馬鹿らしいミスで負けるのだけは勘弁だった。
このプレスがどこまで続くか。
決め切れないチームに、相応の報いがあるのは、サッカーの定石だ。
後半に入り、ホーム側に向けて攻め立てるジェフ。
決定的なチャンスは減ったものの、尚も流れは手放さない。
が、決め切れないまま時間が過ぎる事で、焦りや、消極性が出ているように感じた。
例えば、ゴール前でシュートが打てる状況でも、よりフリーな味方を探してしまう。
またあるいは、無理をし過ぎて、シュートを打ってしまう。
完全に抜け出しながら、肝心のクロスが定まらない。
これだけ試合を思い通りに運びながら、思い通りにゴールを決められない事が、
じわりじわりと、ボディブローのように、ジェフの選手たちのメンタルを消耗させ、
スタジアムからも、ざ
わざわと嫌な空気が充満しつつあった。
わざわと嫌な空気が充満しつつあった。
後半30分過ぎ、ゴール裏は、応援を「あっこちゃん」に切り替えて一点を奪うべく声援を送る。最近は、試合中にこの応援をするのは少ない。ここぞと言う時のものだ。
フクアリの屋根に声援が反響し、降り回されるマフラーが独特の空気をつくる。
それに合わせるように、選手達も足を緩めずに最後の攻勢をかける。
矢田のコーナーキックに、清武のロングスロー。
とにかく一点のために、平塚の陣地を攻め立てるも、悉くはじかれてしまう。
交代枠で、為田と、指宿を投入するも、決定打は出ず。
時間は後半35分を過ぎていた。
今日は、とにかく時間の流れが速く感じる。
珍しく、ジェフ側の陣内にボールが大きく流れる。
焦る場面ではなかったけれども、クリアがミートしない。
コーナーキックになってしまった。
一瞬の隙。
けれど、防ぐことは出来たはずの、セットプレー。
湘南は、この一発に賭けていた。
その集中力には脱帽するしかない。
この日放たれた、湘南のシュート2本のうち、1本。
交代出場のムルジャの頭にドンピシャで合って、ネットに吸い込まれていた。
完全にフリー。ジェフの選手は、かする事も出来なかった。
ベンチでは、大きなジェスチャーで、怒りと落胆を示す監督の姿が見えた。
近藤、さらには乾を前線に上げ、最後の攻勢をかけるも、
この一発にかけていた湘南の集中力を乱すには至らなかった。
5分のロスタイムがあったものの、無情にもタイムアップとなった。
歓喜に沸く湘南のスタンドと対照的に、ジェフ側では何とも言えない気だるい空気が流れた。多くのサポが、これだけの内容を見せても勝てないゲームがあるのかと、内容と結果のあまりのギャップに、呆然としていた。
それほど、この日のゲーム内容は際立っていた。
それを首位・湘南相手に見せたのだから、何より結果を掴みたかった。
サポですら、こんな気持ちになるのだから、選手は、監督はいかばかりだったろうか。
重い足取りでやってきた選手達を、ジェフサポが拍手で迎える。
この負けで順位は再び二桁に落ち、湘南の背中も遠く霞んでしまった。
けれど、敗戦の失望と相半ばして、目の前で見せつけられた新しいジェフのサッカーに、希望を抱いたサポもまた、多かったのではないだろうか。
サッカーは、結果が全て。
それはそうだろう。
が、結果を出す為には、過程が必要だ。
ジェフはこれまで、その過程が必要な事を忘れ過ぎていた。
チームの成長には時間が必要な事、当たりの監督を引けば何もかもが良くなる、悪ければ誰かにその責任をなすりつけて、変えるだけを繰り返した。
そうして10年が過ぎていた。
それもこれも、かつて持っていた、
「ジェフのサッカーはこれだ」と言う自信を失い、
それを求めて迷ってしまったからだった。
しかし、今日見たサッカーは、その失った自信を取り戻して、
新たに「これがジェフのサッカーだ」と言える、
きっかけになり得るものではなかっただろうか。
そう思ったのは自分だけだったかも知れない。
が、もしも多くのジェフサポが、何かを感じる事が出来たなら、
この記憶に残る敗戦は、意味のある戦いに変わるはず。
とは言え、掴んだのは「きっかけ」であって、
敗戦を諸手を挙げて肯定する事も出来ない。
決め切れなかった攻撃、敗戦を呼び込んだ守備の隙、
そして、この悔しさ。
それらを次の勝利への糧として、顔を上げて欲しい。
まだまだ途上。
その過程を共に味わって、共に前に進みたい。
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こんな負け方ならジェフサポは満足ですって、試合終了後のスタジアムの空気が言ってましたもんね(^^)
それを見事に文章に残していただきありがとうございます。
Shadow Strikerの頃から応援してます!
普段の負け試合とは試合後の雰囲気が明らかに違った。その違いを、選手たちにも感じとってもらいたい。
次節からが大事です。一夜の幻想に終わらせず、続けていけるなら、エスナイデルの言うように多くの試合に勝てるはず。
ここ数年見られなかった希望を見た水曜日のフクアリでした。今はその希望を信じます。サポートをします。
>ネコッピさん
コメント、ありがとうございます。
それとまた、ずいぶん昔からサイトをご覧頂いていたとのこと、ありがとうございます。
いや、それにしても勝ちたかった。
しばらく、椅子に座ったまま、ため息ばかりで、声も出なかったですよ。
けど、試合後の監督のコメントが良かったですね。
悔しさを素直に出して、それでも自信に満ちていた。
この監督と、どこまでいけるか。自分は楽しみで仕方ないです。
>Peat14さん
コメント、ありがとうございます。
明けて今日はもう、夜には試合ですね。
選手、監督、切り替えも体力の回復も大変ですが、掴んだ手応えを今日こそは結果に変えて、また上位に食い込んで欲しいと思います。
しかし、監督は木山さん。
水曜日の試合を何べんも観て、対策は練って来るでしょうね。
その術中に嵌らず、その上を行く新しい引き出しを、エスナイデル監督が見せてくれるよう、DAZN観戦ですが、自分も応援します。