第21回ちばぎんカップ ○3-0 柏レイソル

第21回ちばぎんカップ ○3-0 柏レイソル

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2年ぶりの「ちばぎんカップ」。
朝から低気圧の通過に伴う風雨に見舞われたものの、予報通りにキックオフの頃には晴天に。

メンバーが大きく入れ替わったジェフ。
正直、自分自身、背番号と顔と名前が一致していない状態。
逆に、先入観無くフラットに観ようと、今日の試合に臨んでいました。

先に試合結果は、セットプレーからジェフが3点を奪って快勝。
得点は、船山、エウトン、イ。
これでPSMの成績を7勝1引き分けとし、新戦力がそれぞれに特徴を見せて順調な調整ぶりを披露しました。

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さて、スタメンはこんな感じ。
オーソドックスな、4-4-2でスタート。
実に10人までが新加入選手。
にも関わらず、円陣ダッシュが綺麗に決まったのは、勇人か井出あたりが事前にジェフのお約束を伝えていたのでしょうか。

いまの時点でのコンディションは、若干ジェフの方が良かった様子。
ニューイヤーカップを経て、既に実戦で身体を慣らしているジェフに対して、レイソルはまだ調整段階の空気がありあり。キックオフと共に、早速、多々良の前へのボールに、小池が抜けてクロスを放つなど、「競争」をテーマにしているジェフが、攻勢をかけます。

前半15分くらいまでは、ジェフがやや押し気味の展開。
船山が相手バックパスをカットしてエウトンへ繋ごうとしたり、逆に阿部翔からのカウンターが、エウトンから船山に繋げられたシーンなど、シュートまではいかないものの、昨年よりも明らかにタテに早い展開でゲームを作っていきます。

その中で核になっていたのが、アランダとエウトンの両外国人選手。
アランダは正直、別格。ボランチとして、危険なスペースの読みがとても速くて、フィジカルも強い。そして、去年よりも前線がよく動いているので、スペースに対してとてもシンプルに正確なボールを出してくる。素晴らしい展開力。
一方、エウトンも前線で基点になれるシンプルさがある。足元でキープして、周りにつなぐ事も、ターゲットとしてボールを落とすことも出来る。FWとして、シュートへの強引さを見せるシーンはあまりなかったものの、チームプレーの中で機能していました。

この核になる二人の周囲で、各選手とも前へシンプルに攻め上がる。
13分には、船山から井出、阿部翔と繋いで左からクロスを上げたりと、小気味の良い展開で、エンジンのかかりきらないレイソルにプレッシャーをかけ、15分にはショートコーナーから井出がクロスを上げ、相手がクリアし損なったボールが船山の前に転がって、ラッキーなゴール。ジェフが先制します。

対する柏は、10分に大津が左サイドを抜け出して強烈なシュート。
ジェフに先制を許してからは、ようやく目が覚めて来たか、シュートを次々に放って反撃。
後ろでワイドにボールを回しながら、前へ楔を打ち込むように一気にスピードを上げて来る。

11番のディエゴ・オリベイラは、DF1人で対応するのが難しいスピードの持ち主。
さらに、アーリークロスからダイレクトシュートを放ってくるなど、やはりJ1そして、何年も気心知れたメンバーが多いだけあって連携は抜群。その圧力にジェフが押されて、耐えて反撃を伺う展開に。

危ないシーンが続く中、一番のピンチは32分。
ジェフの左を突破され、強烈なシュート、さらにもう一本シュートを連続で放たれるものの、DF陣が身体を張ってブロック。柏は、やっぱり攻撃に入ったときのオートマティズムが素晴らしい。前線の運動量もあるし、なかなか捕まえきれない。
そうした苦しい中でも、失点を防げていたのは、DFの一歩手前で、アランダが壁になっていたのが大きい。
これは、彼が居るか居ないかで、ずいぶんジェフは苦労することになりそうだ。

その後も、前半は、耐えるジェフがカウンターと言う展開。
なんとか、失点をせずに1-0で前半を終了。
手元の集計では、シュートはジェフが3に対して、レイソルが10。
やっぱり、かなり攻められていた。

後半に入り、山本に代わり富澤が投入される。
その他の変更はなし。6人まで交代が出来る。

その後半、早々に追加点が入る。
アランダから小池に通したボールから奪ったCK、小池の蹴ったボールがファーに流れて(これも相手に当たって)、フリーのエウトンが詰めて追加点。同じようなラッキーな形でゴールを奪うことが出来た。

直後、船山がバックチャージで削られ。
一度はプレーを再開するものの、結局交代に。
前半から、キレの良い動きを見せていただけに残念。船山のプレーをじっくり見たのは初めてだったが、自分でも仕掛けることが出来るし、周りを使い、使われる事が出来るマルチなプレーヤーと感じた。また、シュート意識は、一番強かったんじゃないだろうか。

彼に代わって交代出場は吉田。
18番と言う事もあるけれど、妙にボールの追い掛け回し方や、身体の入れ方が巻と被る選手だ。
挨拶代わりにと、投入直後の56分には、遠目からのミドルシュート。

そう言えば、ここまであまりハルヤが目立てて居ない。
絡んではいるが、彼自身が主役になるようなプレーは、ことごとく柏に停められてしまっている。
切り替えしてドリブル、という動作が読まれているようだった。
身体を寄せられると、肉付きはよくなってきたけれども、まだまだ強いとは言えない。
周囲との連携もこれからか。

柏は、前半に見せていたような攻撃が後半は出来なくなってしまった。
何人か選手交代しているが、その度に強度が落ちていったようで、テスト色が後半は強かった。

ジェフは、右で小池が伸び伸びプレーしていた。
スピードがあるし、クロスも速い。
昔のジェフで言えば、広山に近いかもしれない。

65分には、その小池に代えて長澤を投入。
68分には、アランダに代えて勇人。

71分には、柏がゴール右正面からのFK。
壁を超えた速いボールだったが、佐藤優が横っ飛びでセーブ。
佐藤優は、昔、対戦相手とそて観た印象とだいぶ違っていた。もう少し頼りない印象だったんだけれども。この試合に関し
は、飛び出しも、キャッチもとても良くて安定していたと思う。これは、グッピーも相当な危機感が必要だろう。

75分、エウトンに代えて北爪。
どこに入るのかと思ったら、右のMFへ。これで、システムが4-5-1へチェンジする。

78分、柏のFKからのヘディングシュートが寸でのところで外れると、今度は80分に長澤?のFKからイ・ジュヨンが頭で綺麗に合せて、3-0として試合をほぼ決めてしまう。セットプレーで3発とは。

その後、残り5分というところで、井出に変えてアドを投入。 
最終的なフォーメーションは、こんな感じに。

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後ろは全然いじらずに、前を色々テストした感じ。
DFは、インフルでダウンしてた近藤が、若狭と争ってくる感じだろうか。

この試合、若狭はちょっと不用意に熱くなるシーンが散見された。
前線では船山がそうだったが、今までのジェフにはあまり居なかった、いい意味でも、悪い意味でも、少しやんちゃな選手という感じがした。

同様にDFでは、阿部翔も、多々良も、この短期間のチーム作りにしては、とても安定していたと思う。 
ただ、どの選手も、相手にウラを取られる、取られそうになるシーンがあり、スピードやオフサイドトラップの統率という面では、まだまだかかりそうな感じだった。

全体としては、キャンプを通じてよく短い時間でチームにして来たと思う。
自分の応援するチームだと言う思い入れが沸くには時間がかかりそうだけれども、今日だけでもずいぶん選手を覚える事が出来たのは良かった。

今年はこんな感じでじっくりと、新しいチーム作りを観てゆきたいと思う。