完成度の差 第34節・大宮戦

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試合が終わって空を見上げたら、真ん丸いお月様がぽっかりと。
今日の中秋の名月は、大宮さんの白星でしたか。

春に戦った時は、こちらの方が完成度は上だと感じたけれど、今日の試合では逆に感じた。
あれから半年のチーム作り、どっちが腰を落ち着けて取り組めたか、
そして、試合を決めるコマを持っているか。
悔しいけれども、その差が結果に出ました。 

大宮の昇格は間違いないでしょう。
二度とJ2に戻って来ないよう、来季の健闘を祈ります。

さて。

負けはしましたが、この試合、特に前半は、ここ数試合あまり目にしなかった攻撃の連動が見られました。
パウリーニョをはじめ、フィールドを大きく使ったサイドチェンジで相手を揺さぶり、右の晃樹、左の金井がサイドを抉るシーンを何度も作り、それにパウリーニョのミドルや、セットプレーからの大岩らのシュートで、大宮ゴールを脅かしました。

大宮が繋ぎながら前に出てきてくれたことで、パウリーニョの良さが生き、中盤でのカットが機能していた事がその一因だと思います。ジェフからすれば、ここで先制点を挙げて、さらに相手が前に出る状態を作りたかった。
コイントスで西日を背にするエンドも取れて、ここまではプラン通りだった。
けれども、幾度もチャンスを作りながらも、得点を奪うまでには至らなかった。
やっぱり「惜しい」で終わってしまうのは、精度の不足、相手の虚を突くスピード、プレー判断の速さの不足、それらが現れているのでしょう。

対して大宮。
開始早々に家長が撃ったシュートもそうだったけれど、一発一発の精度が高い。
いや、高くなっていた。

春にやったときは、今日のジェフと同じように精度不足だったように思います。
それが、半年の間に連携を深め、ムルジャや家長の個の力が、組織の中で活きるようになっていた。
チーム作りに迷い、レンタルでツギハギをして、なかなか連携の上がらないジェフとは対照的。

ムルジャの個人の力を引き出して、ジェフの攻勢を潰した先制点、そして、反撃の出鼻を挫く追加点。
特に二点目は、シュートを最初に打った選手から、最後に詰めた選手まで、複数の選手がなだれ込む、集中力の高いゴールでした。
「差」を見せつけられました。

ただ、ここで言いたいのは、大宮も決してシーズン当初からこうでは無かったと言うこと。
ジェフは、今日の前半でようやく、攻撃のきっかけらしきものを掴み始めてきた程度。
ここから残り8試合を考えたとき、今日の手応えを、得点に繋げるべく、ひたすら反復練習しかないでしょう。
焦って、うろたえて、ぶっ壊している時間はもうない。

良かったところに目を向けて、それを次に繋げなくては。

厳しい状況なのは、順位表を見れば誰でも簡単にわかるけど、諦めるにはちょっと早過ぎる。
あがいて、応援して、どうなるか見届けてやりましょうよ、今年のジェフの選手たちを。