重馬場だからこそ差が出るハードワーク 第6節・京都戦

重馬場だからこそ差が出るハードワーク 第6節・京都戦

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激しい雨。ボールを蹴っても、水溜りで止まり、踏ん張ろうとしても足が流れる。
やろうとするサッカーが両チームできない中、やるべきことをやりきったのはジェフだった。

スタメンは、前節負傷の金井がベンチからも外れ、ルーキーの北爪が初先発。
水曜日の激闘から中3日、それ以外にも変更が出るかとも思ったが、不動のメンバーとなった。 

立ち上がり、京都が攻勢を仕掛ける。
何本かシュートまで持ち込まれるものの、完全に崩されたシーンは無く、徐々に反撃の機会を伺う。
両チームの選手が、雨に苦しみ、相手GKが滑ってペナルティエリアを出てしまい、ハンドをとられるなど、セットプレーも多くなる。
そんな展開の15分、右サイドからFKをタイスケが蹴りこむと、キーパーが弾いたボールにキムが詰めて、貴重な先制点を奪う。

追いつきたい京都だが、時間の経過と共に、局面局面での厳しさに差が出てくる。
水溜りで止まったイーブンボールへ喰らいつき、蹴り合いでアバウトになったボールを追いかけ、繋ごうとする相手を激しく追い立てる。運動量では、明らかにジェフが優勢。トップの森本から最終ラインまでが、キレる事無く、愚直な守りを続けていた。

後半に入り、雨に特に苦しんでいた井出を田中に交代。
こう言う重馬場のピッチ、井出よりも田中のフィジカルが活きて来る。
采配の妙は、この交代で、田中をそのまま右に入れず、谷澤と位置を入れ替えて左へ置いたこと。

京都がその対応に合せる間もなく、その2分後にパウリーニョから田中への展開。
田中が、左利きかと見紛うばかりのピンポイントクロスをネイツに合せ、2-0とリードを広げる。

ゲーム展開をしっかりと掴み、その後は京都に反撃らしい反撃を許さない。
放り込ませず、逆に、奪ってからのカウンターで、さらに京都の体力を奪う。
守りでは、個々が集中を切らさず、中途半端なボールをハッキリとクリアすることで、隙を与えなかった。
初先発の北爪も、智をはじめ、経験ある京都の選手たちに気後れすることなく、堅実なプレーを続けた。

誰が、と言うわけでなく、全員がハードワークを続けたことが、90分で大きな差になった。
雨の日に、勝ちきるために、やるべきことをやりきった快勝と言えるだろう。

三連戦を2勝1分けで乗り切り、二位をキープ。
ハードワークに、調子の波は無い。
これを続ければ、どんな相手にも真っ向から勝負できる。
頼もしさを感じるゲームだった。

後は、森本のゴール。
この日も、前線から走りまくったが、ゴールだけが遠かった。
次節、ホームで戦う大宮戦は、森本のゴールを声援で呼び込みたいものだ。