再構築、道半ば　TG・山形戦

ちばぎんカップが、ACLの影響で残念ながら今年は実施されず。
その代わりとは行かないまでも、新チームのゲーム形式のお披露目が、プレーオフを戦った山形を招いて、フクアリで行われました。 

◆スターティングメンバー

－－－－森本－－－－
谷澤－－井出－－アド
－健太郎－－パウ－－
太亮－－－－－－田中
－－大岩－－キム－－
－－－－岡大－－－－

キャンプを経て、メンバーも徐々に絞り込まれているのかもしれないけれども、まだまだ実験的なメンバー。スタート時の方が新加入選手が多く、後半終了時には、フィールドでは、パウリーニョ以外は去年のメンバーをシャッフルした構成になっていました。

試合の内容はと言うと、新加入選手の多かった前半は特に、連携に苦労していた印象。
仕上がりという意味では、山形の方が早く、 去年のサッカーをベースに、新しく加わったアルセウらが上手く馴染んでいて、攻守共にレベルアップしていました。

一方のジェフは、智や慶、ペス、兵働と言った選手が抜け、また、中盤のリンクマンとして駆け回っていた也真人が負傷中。裏を狙うのか？サイドから崩すのか？それともカウンターなのか？これと言った攻めの形が見せられないまま、時間だけが過ぎる展開。

時折発動する、山形の速い攻めを紙一重でかわしつつ、シュートまで持ち込めない展開のまま、前半終了。
消化不良。

新加入の北爪、パウリーニョあたりは、個々では地味ながらいい動きしてるんだけど、それが全体の推進力にはいまいち繋がっていない感じ。

後半に入り、田中や健太郎を投入。
エンドも、ホーム側に向かって攻める形となり、前半に比べると攻撃のスイッチが入り始める。
山形ディフェンスの左右の裏のスペースに、アドや太亮が侵入し、中に切れ込んだり、クロスを上げたりと、得点の匂いが、少しずつ漂いながらも、得点が遠い。

シュートを躊躇してしまう悪癖は、キャンプを経てもあまり変わらないようだ。
森本は、ボールがなかなか自分の元まで届かずに、少々不満げな様子だ。

後半途中で井出投入。水野と交代。
すると、中盤でチョコマカとスペースに顔を出す井出の動きから、ボールがフリーの選手に渡るようになってくる。今日の試合に限れば、井出のほうが水野よりも効果的。やっぱり、コーキはサイドの方が良いか？
井出絡みで、惜しいチャンスも作り始めるものの、「完全に崩しきった」といえるシーンは少ない。

ただ、山形よりも、チャンスを作り出すシーンが多くなってきた。

試合は終盤に差し掛かり、ドロー決着かとも思った43分頃だったか。
パウリーニョが前線からのディフェンスをしたボールが、右サイドのアドにちょうどいい感じのパスとなる。
裏に抜け出たアドは、迷わずシュートを選択。これが相手GK山岸の手を弾いて決勝点に。

1-0。内容はともかく、無失点に抑えて何とか勝利をもぎ取ることが出来た。

振り返ると、ディフェンスはまだ危うさを感じる。
大岩が、両手を広げてラインを上げる指示を出していたが、ラインの上げ下げそのものより、各選手共に、ディフェンスラインから落ち着いて前にボールを回せていない。ビビッて、横パスばかりをしていたら、狙われてかっさらわれるだろう。かといって、何も考えずにボールを前に送って、相手にパスするのも勘弁して欲しい。

ディフェンスにボールが入ったとき、サイドの選手がオーバーラップを仕掛けて、そこにパスを出すとか、ディフェンスラインでの迷いを減らす、ルール作りが欲しいところ。

守備といえば、GKで岡が先発だったが、まあ去年の千葉銀の高木のような感じ。
今日のチャンスは、ちょっと舞い上がってしまっていた感じだったか。
高木、岡本が控えるだけに、今日の出来では厳しいだろう。 

北爪は、玄人的。ミスが少なく、どっしりした印象。
攻撃参加のシーンが作れなかったのは、チーム全体の問題。
彼自身は、いたってノーマルな出来だったと思う。

パウリーニョは、潰しの出足が良い。良い分、イーブンボールにアタックして、怪我をしそう。
そう言うギリギリのところでプレーしている選手なんだって事が少しばかり垣間見えた。
運動量もあるし、戦っているし、後は連携。

ネイツは、今日のところは、良いところを見せられず。これから。

全体的に見れば、少し前に見た、相模原とのTGよりは良くなって来たのでは。
新戦力の融合が遅れているけれども、パウリーニョは馴染みつつあるのは好材料。

攻守とも課題は多いけれど、開幕までに少しでも連携を高めて、シュートを撃てるとこまで仕上げて欲しい。
監督の言う、3点取るような攻撃の迫力は、まだ遥か霧の彼方。

得点で結果を出したアドのように、チャンスは誰にでもある。
残り二週間、誰も彼ももっともっとアピールして、開幕スタメンを掴み取れ。