我慢くらべのち谷澤　第24節・山形戦

駐車場にクルマを停めたら、綺麗な夕焼けでした。

秋空のような絹雲がフクアリの上を舞っていて。
日が暮れていく。

この夕焼けに染まるフクアリが、夏はとても映える季節。

スタジアムに入ると暮れた日が、雲をピンクに染めて。

切り開かれた空に、大きな羽のように浮かんでいました。 

さて、試合。
山形は、タイプ的には前節の長崎に近いものがある。
ボールを蹴って来るし、運動量、フィジカルもある。
けれど、いずれもが長崎ほど徹底されてはいない。

ジェフは、出場停止明けで谷澤が先発。
山中が２トップ、もしくはトップ下のような形で先発に名を連ねた。

立ち上がりはジェフ。
相手の出方を伺いつつ両翼から、ディフェンスラインの突破を狙う。
今日は特に、休み明けの谷澤の動きが良く、ボールを持つと前を向いてどんどんドリブルで仕掛ける。
その谷澤の対応に相手の人数が割かれるので、周囲にスペースが出来る。
そこを上手く突いて、突破口を開いていた。

先制は13分、井出が奪ったCKを兵働。
これをキムがファーで頭で合わせた。

このゴールで山形は、よりシンプルにボールを前線に放り込んで来るようになる。
それに対して、ジェフはカウンターを仕掛ける展開に変わって行った。
ジェフは、何度か追加点のチャンスを迎える。けれども、いずれも決定力を欠いて、突き放せない。

時間が経つうち、ジェフは段々ラインが下がって、山形の攻撃を受け続ける形になってしまう。
カウンター狙いのはずが、相手に持たせ過ぎてしまっていた。

後半に入っても、大きく展開は変わらない。
谷澤、森本と、決定機を迎えるものの、決めきれないまま時間が過ぎる。
反対に山形にもチャンスはあったが、グッピーのセーブもあって、こちらも決めきれない。

ジェフに交代は、健太郎→勇人、山中→大塚、兵働→ナム。
ボランチの二枚替えは珍しい。中盤の運動量を補おうとした施策だったか。
山中は、先発アピールを意識してか、やや空回っていた。

山形も、萬代やロメロを投入。次の一点をめぐって、イーブンな展開が続く。

このままゲームが終わるかと思った90分。
この日キレキレの谷澤が左から中央へドリブルを仕掛け、シュート。
ポストに当たったボールの先には大塚。これを押し込んで2-0。
山形の戦意を挫く追加点をついに奪うことが出来た。

接戦。力の差はほとんど無かったように思う反面、最後の決定力で差がついた試合だった。
また、両チームとも、ボールを中盤で繋ぐ際にミスが多く、パスカットの応酬でバタついた感がある。

我慢比べのようなゲームだったが、谷澤の好調ぶりに助けられた感が強い。
彼の、自分で抜くことが第一選択肢になっているプレーは相手にとって厄介・危険だ。

逆に、同じ中盤で井出は、戻すことや、パスの受け手に全責任をパスするような、軽いプレーが多い。
後半、1回だけ強引な突破からシュートがあったが、ああいう、エゴの強いプレーをもっとすべきだと思う。

次は湘南。
何とか一矢報いたい。その為にも、ヤザーのような、強引さを一人ひとりが持って、チャレンジして欲しい。

いまのところチームは、上手く鈴木前監督の土台を引き継げているように思う。
大きな変化は無いが、堅実さもある。毎年苦手の夏の連戦でどこまで戦えるか。 
さて、これからが本番だ。