もっと正確に、もっと貪欲に 第22節・栃木戦

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関塚監督に交代して初めてのリーグ戦。
ミニキャンプを経て、メンバー編成が注目されたが、大きな変更は無かった。

ジャイールはベンチ入りせず。
また、スカパーでも主な欠場選手に名前の無かった田中のベンチ外が気にかかる。
スタメンからは、大塚が外れ、井出と谷澤が名を連ねた。

---ペス--森本---
谷澤--------井出
--健太郎--兵働--- 
中村--智--キム-大岩

-----岡本----- 

様子見のスタートかと思われた前半の1分45秒。
最初のコーナーキックから、井出がドフリーでヘディングシュートを突き刺す。
このジェフの先制点を機に、栃木はギアを上げて攻め始めた。


開幕戦で負けている栃木だが、シーズン半分を経て、コンビネーションに磨きがかかっているようだ。
プレスをかけにいくタイミングも良く、失点に気落ちするどころか、前線の瀬沼や近藤をはじめ、アグレッシブな動きでジェフを崩しにかかる。

7分にはサトケンのミスから、9分にも上手く裏に抜けかけられてピンチを招く。
15分過ぎまでは、栃木の攻勢をいなすことが出来ず、次々と際どいシュートを撃たれてしまう。
ただ、相手の精度不足もあって、失点だけはせず済んだ。

すると、18分にはサトケン・兵働・井出が絡んで右サイドを崩すも、最後の精度を欠いて得点ならず。
さらに、23分にも、右サイドを抜け出た森本からペスにボールが繋がってシュートまで行くも、ライン際でクリアされ、追加点が奪えない。

このあたり、一つ一つのプレーに、相変わらず判断の迷いが見て取れる。
せっかくカウンターのチャンスと言う場面でも、前に相手が多いと戻してしまい、結局キーパーまでボールが戻っているシーンが間々ある。攻めながらも、流れの悪さを感じていたが、追加点が意外な形で入る。

兵働の浮き球のパスに、ペスが抜け出す。
オフサイド崩れで、ペスが完全にフリーになって、キーパーと1対1に。
モタモタしたものの、何とか押し込んで2点目を奪う。

栃木は、ちょっと意気消沈したか、攻撃が目立たなくなった。
この時間に、一気にたたみかけたかったが、好調の森本もトラップの精度を欠いたり、細かいミスがあって、決定的なシーンをシュートまでも持ち込めない。そのまま2-0で前半は終了となった。

後半は、攻める栃木、それをいなすジェフと言う展開。
ただし、栃木もなかなか決定的なシュートに持ち込めない。

2-0になってから、ゲームが硬直して、なかなか次の1点がお互いに入らない。
ジェフは、69分になって中村がミドルシュートを放つもののポスト。
大岩が押し込むも、オフサイドで得点ならず。 

その後も、チャンスはいくつかあるものの、決めきることが出来ない。
時間の経過と共に暑さもあるのか両チームの動きが鈍くなり、ボランチの動きが目立たなくなる。

ジェフは60分に、森本→大塚。69分に、井出→山中と交代するも、チームとしてはゲームをクローズしにいっているような感じで、なかなか彼らが活きた形で攻撃に絡んでくることが無い。
また、栃木も、中美、杉本、大久保と攻撃の駒を投入するも、危なさ感じる枠内シュートはわずか。

時間はそのまますぎて行き、山中の1点モノのシーンなどもあったものの、全体としては静かな展開のまま試合終了となった。開幕戦で敗れた栃木にアウェイで勝つことが出来た。ここで勝つのは、はじめての事らしい。

さて、関塚体制の緒戦を完封勝利。いい結果だが、内容はあまり良いとは言えなかった。
もう少しだけ精度と思い切りがあれば、前半のうちに勝利を決定付けられるゲームだったように思う。

いける場面でもボールを戻してしまい、
攻守両面で、トラップミスや、ミスパスが多い。

攻撃陣は、兵働から何本もシルキーなパスを受けていただけに、勿体無い限りだ。
シュートを撃ちきる強い気持ちを、これから新監督に鍛えて貰いたい。
 
次節に向けては、ケンペス、ヒョヌン、谷澤の三人が、イエロー累積で出場停止になったのが痛い。
とは言え、新監督の下で選手をテストする必要があることだし、また、絶対的な存在もも今のジェフにはいないので、大きな問題にはならないのではないかと思う。

攻撃陣では、大塚、山中、田中、ジャイール、ヤマトに、
ヒョヌンの代わりでは、竹内に、ぜひ頑張ってもらいたいところだ。
出場停止がきっかけとなって、スタメンを掴む選手がいるかもしれない。
このピンチをどう乗り切るか。新監督の手腕が楽しみだ。

<採点>

岡本:5.5 無失点ながら、キャッチミス、飛び出しの判断が甘く、ピンチを招く。
中村:6.5 井出の先制点をアシスト。後半のシュートなど攻撃で存在感。
山口智:6.0 天皇杯の負傷が心配されたが、安定したプレー。
キム:6.0 9分に素晴らしいカバーリング。手が出る癖を治したい。
大岩:6.0 85分に身体を張ったブロック。オフサイドとなったが良い攻撃参加。
健太郎:5.5 守備は欠かせないが、判断が遅くピンチ招く。35分には強烈なシュートも。
兵働:6.5 ペスのアシスト以外にも、素晴らしいパスが複数。後半はバテた。
谷澤:5.5 周りのフォローも遅かったが、判断が遅かった。イエローは余計。
井出:6.0 得点の場面は素晴らしかったが、後は空気。セルフジャッジはやめよう。
ペス:6.0 二点目は試合を決定付けた。ただし、もっと決められたはず。
森本:5.5 なかなかシュートシーンが無かった。ペスへの惜しいパスも。

大塚:5.5 チームが守りに入っており、ゲームに入りきれなかった。 
山中:6.0 単騎突破で作った最後の決定機は決めてアピールしたかった。
勇人:採点なし 残り1分での出場

関塚:6.0 落ち着いてゲームをクローズ。