我慢する力が足りず 第26節・徳島ヴォルティス戦

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7連勝へのチャレンジを、ホームで迎える事が出来たのに。
勿体無い、試合の落し方をしてしまった。

前節の愛媛戦とは異なり、前半は暑い最中でもまずまずの運動量をキープして、積極的に攻撃を仕掛ける、ホームらしい戦い方を出来ていたと思う。特に左の峻希が上がるシーンが多く、左から中の折り返しで、いくつかチャンスを作っていた。守りでも、危ない場面は無く、先制点さえ入れば、と言う状況だった。

ただ、その前半の展開も、徳島・小林監督の術中に嵌められていた感はある。
峻希がある程度フリーになる反面、右の米倉が上がれるシーンはほとんど無く、徳島が左を捨てて、右を抑えに来ていたのは明白だった。峻希が、そう言う小林監督の分析を上回るパフォーマンスを見せられれば良かったが、残念ながらそうはならなかった。

これまでの試合、悪い内容の試合でも、相手のミスを掴んで得点を挙げ、逆に守りでは味方の好守に助けられて連勝を重ねてきた。けれど、この試合は、後半、それが逆に出てしまった。

幕間が変わるように、雲が立ち込め、ゴミや砂塵が舞い上がり、異様な雰囲気で迎えた後半。

得点がなかなか奪えない中で、じりじりとした展開が続く。
後半の立ち上がりからも、ジェフの方が攻めの手数は多かった。
ただ、得点には至らない。

焦る展開ではなかったはずだったが、時間と共に余裕をなくしていたのはジェフの側だった。
そして、我慢比べに負け、先にミスを犯したのもジェフだった。

相手が近くに居る状況にも関わらず、パスを戻してしまう。
すると、ヒョヌンが相手FWに詰められて、ボールを掻っ攫われ、シュートを浴びる。
何とか防いだものの、こぼれ球に詰められて失点。

1つのミスで、試合の流れががらりと変わってしまった。
この状況で踏ん張れればよかったのだが。
 
そして、劣勢を冷静に立て直せる駒も十分にベンチにいたはずだったが、
浮ついた空気を変えることが出来なくなってしまっていた。

反転攻勢に出る間もなく、今度は岡本が出過ぎたところをドウグラスに浮き球で決められ、0-2。
ミスがそのまま2失点に繋がってしまう。

さらに、滝のような豪雨がフクアリを襲う中、今度はヒョヌンが相手を倒してしまい、一発レッド。
これでもかというくらいに、試練が襲い掛かる。

守りに入った徳島に対し、兵働、ナムを投入し、10人でも攻勢をかけるジェフ。
しかし、焦る気持ちがそうさせたのか、どうしても今日は精度が悪くて、得点を決める事が出来ない。

終了間際、兵働が一点を返すも、時既に遅し。
1-2で試合終了となってしまった。 

これまで、何となく勝ててしまった6連勝だったが、ミスが絡んで連勝ストップ。
ミスはゼロに抑える事は難しいもの。
惜しむらくは、そのミスが起こった後に、落ち着きを取り戻す事が出来なかったことだ。

特に、2失点目は、チームを落ち着かせるべき、守護神であり、ベテランの域に達しつつある岡本のミスであった事が頂けない。プレー面での進境著しい岡本だが、メンタル面でも、チームを支えるべく、より一層の成長に期待したいところだ。

また、ヒョヌンの失点場面、退場シーンのプレーは残念だったが、若さが仇となった形だ。
成長の過程では、こう言う失敗もある。これを糧に、奮起して欲しい。

この敗戦で、背中が見えつつあった、神戸・G大阪との差がまた広がり、京都との差も縮まった。
残念だが、まだ先は長い。敗戦はしっかりと受け止めて、次に切り替えるべきだ。

ヒョヌン、サトケンを欠く、次節・水戸戦は再びホームゲーム。
鬼門の8月を乗り切るために、是が非でも勝利を収めたいところだ。

おそらく、先発には竹内 と勇人が復帰することだろう。
若手の台頭で出番を失い、悔しい思いを溜め込んでいるはず。
彼らの奮起と共に、今年の8月は、これまでと違うと言うところを、見せて欲しいものだ。