価値ある辛勝　第13節・愛媛戦

本日のターンオーバーは、レジナルド、田中、健太郎の３枚。
レジナウドが２トップを組むかと思いきや、３トップのような形になった。

序盤からボールを支配するのはジェフ。
ただ、回すばかりで、なかなかシュートシーンが生まれない。
１０分頃のレジのヘッドぐらいだったろうか。可能性を感じたのは。

攻めあぐねたジェフは、前節は封印していたミリガン砲を序盤から発動。
前半で４回もロングスローを飛ばしてセットプレーで打開を図ろうとするも、撃ちきれない。

反対に、時間と共に、愛媛のカウンターが鋭さを増していく。
愛媛は、決して「守り続けていた」訳でなく、ジェフの攻撃を受け止めながら、薄くなったディフェンスの隙を狙っているようだった。実際、前がかりになっている時は、それなりに人数がかかった攻撃をしている。
そして、去年、一昨年よりも、ボールの繋ぎが上手くなっている。
バルバリッチ監督の下、時間をかけた地道な強化が、地力を上げている。そんな印象を強く受けた。

鋭いカウンターに肝を冷やしながら、ボールを回しては出しどころを失い、中途半端な攻撃に留まる。
深井をベンチに温存し、フィニッシャーの居ないジェフは、遠目からのシュートも数えるほどで、いらいらの募る前半を過ごしてしまった。

前半は、そのまま終了。
すると、俄かに曇った空に稲光が走り、大粒の雨が降ってきた。

去年の富山もそうだったけれど、こう言うときは、懐メロで雨をやり過ごす。
「オーレ」や「ケン」、それに「オブラディ」で空元気を出すゴール裏。
その気に気圧されたか、１５分ほどの中断を経て、後半が始まった。

ジェフは、投球数が規定に達した（？）ミルジから伊藤大介にチェンジ。
さらに距離感を良くボールを回そうとするものの、上手く行かない。

前半よりも、大岩・武田の両サイドバックの上がりが増え、より深く抉ったチャンスが出来る反面、愛媛のカウンターをモロに浴びる場面も数を増す。大岩のクロスから兵働、武田のクロスから田中とチャンスはつくるものの、これまでの試合に比べて回数自体も少ない。

反対に、愛媛は交代出場の赤井が、岡本と１対１になるも、岡本が何とか弾く。
さらに、トミッチのループシュートも、岡本が戻って手に当て、失点を許さない。

このビッグプレーで、失点しなかった事が大きかった。
後半３０分過ぎ、武田の縦パスに抜け出した兵働のクロスに、中央でフリーになっていた田中が頭で合わせて待望の先制点を奪う。
（「お前の右足で～」と歌いながら、ここまでのゴールは左足と頭・・・（笑））

その後は、惜しいチャンスと、危なっかしいピンチがあったものの、セットアッパーに坂本さんを投入してタイムアップ。久々の１万人オーバーのフクアリで、本当に久しぶりの３連勝となった。

今日の試合では、守備に綻びも見せてしまったし、
攻撃陣は相変わらず便秘のような状態が続いてしまっている。

連戦で、中盤から前を目まぐるしく入れ替えている事も重なって、なかなかどうやって点を奪うか形が定まらず、連携も深まってきていない。 ただ、やっぱり何より、シュートを「俺がと言う気持ちで」撃つ意識が希薄。
判断の遅さ、二手三手先を読むイメージの不足が、自らをゴールから遠くしてしまっているような印象を受ける。

３連勝はした。
今度は、勝った上で、課題を克服してもらいたい。
求めているのは、開幕戦のような、ゴールまで最短距離を目指す、歯切れの良いプレーだ。