いろいろコントロール出来ず 第6節・栃木SC戦
- 2012.04.01
- GAME REPORT
ホームで快勝した後に「今度こそは」と気持ちを入れて、勝利を目指した栃木戦。
結果は、ロスタイム被弾の逆転負けと言う、残念なものになった。
昇格に向けて、絶対に落としてはいけないと厳しく言いたくなる気持ちと、チームを作っている最中で、上手く行かない時もあるさ、と言いたくなる気持ちが相半ばする、気持ちの落とし所の難しいゲームだった。
これを書いててちょっと怖いなーと思ったのは、自分の頭の中が、補強が進んだから『今年こそ絶対に上がるんだ』と言う思いと、シーズン前のように『今年はとにかく一年を通じて成長する』んだと言う思いとが、整理がついていないように感じたこと。
『一年を通じた成長』が、『昇格』に繋がってくれればいいのだけれど、どんなスタンスで自分は今年のチームを応援するのか、立ち止まって考えてみないとなと、試合が終わってもやもやと考えておりました。
・ 山口慶の左サイドバック
・ 神経質な吉田哲朗主審
・ 決定力不足と言うか、「撃たない病」の再発
----藤田----
深井--兵働--レジ
--健太郎-大介--
慶-------大岩
---智--竹内--
----岡本----
勝った時も、負けた時も、突っ込まれるのは監督の采配。
この日は、左サイドバックに山口慶が投入された。
試合後の監督コメントで、左右のバランスの問題や渡邊圭二の怪我の問題など理由は挙げられていたけれども、正直上手くいっていなかった事は確かだと思う。
快勝したホームの試合では、武田が高いポジションを取って、「攻めきる」事で、ジェフ側の攻撃の時間を長くし、対戦相手の攻めの時間を少なくしていた。もちろん、攻撃的である事で守備のリスクは背負っていたし、ちばぎんのように、安易なミスが無かったわけじゃない。
ただ、ホームでの良いリズムは、武田の攻撃が一つのキーになっていた事は確かだろう。
ここが本職じゃない山口慶になった事で、スムーズに左が機能しなくなった。
慶の問題と言うより、武田と同じプレーは、出来ないし求められてもいない慶を、チームとして消化できていなかった。結果、慶はボールを持っても、なかなか展開できず、戻すシーンが多くなって、「流れ」を断ち切ってしまっていた。慣れないポジションのせいか、安易なトラップミスもあった。
加えて、結果的に後半途中から、結局慶に代えて、武田を投入する事になり、交代枠を一枚使うことになってしまった。
残念ながら、意図した左右のバランスを改善して、ゲームをコントロールする事は出来なかった。
アウェイ対策で、イケイケで行くよりはバランスを重視したのだと思うが、初めて木山監督が見せた、「保守的な」采配だったように思う。結果論で、この賭けは上手く行かなかった。
二つ目のポイントは主審。
ピッピ
ピッピ 笛を吹く、神経質な主審だった。
まあ、J2だし、こんな事はよくあるものだと諦めてはいるけれど、経験の浅い主審にありがちな、笛とカードで、選手を屈服させようとする、観客からしたら鬱陶しいこと極まりない主審だった。
判断基準の一定しないジャッジと、カードの乱発で選手もイライラ。
しょっちゅうゲームの流れがブツ切りにされ、ストレスが募った。
智や、兵働へのイエローも痛い。
今年目指す、流動性の高いサッカーに持ち込めなかったのは、今日に関しては主審のせいも多分にある。
三番目は、決定力不足と言うか、「撃たない病」。
藤田は、決定機やPKを外したりもしたけれど、1点決めてるし、シュートを撃って、その結果だからしゃあないと思う。
ただ、他の選手が「撃てるのに撃たない」シーンが今日はよく目に付いた。
特に期待が大きいだけに、レジナルドが突破を仕掛けながら、最後にパスを選択してしまうシーンには、腰砕けになってしまった。
今年、良くなったと感じていたのが「シュートで終わる姿勢」。
撃って終わるから、ゲームがきちんと切れ、相手の攻撃への準備も整えやすかった。
それが今日は安易な「逃げ」のパスがゴール前で多かった。
シュート14本とは言え、もっと撃てたし、撃っていれば、相手を仕留める事は出来たと思う。
色々ポイントはあったけれども、少しずつのボタンの掛け違いのようなものが、心身両面で焦りを生んで、勝てるゲームを逃す事に繋がったのではないだろうか。
栃木も局面局面のプレーを激しく来ていたし、出足は栃木が勝っている事も多かった。今のジェフは、J2の中では飛び抜けた戦力を有している事は確かで、他のチームからすれば、眼の敵にし易い、反骨心を煽り易いヒール役ではある。ますます今後、ジェフのへのマークは厳しくなるだろう。
アウェイで勝てていない。
2敗1分けと言う成績だけれども、京都戦の前半や、福岡戦も内容は悪くなく、「あの決定機を決めていれば勝てた」と言う展開が続いている。今日の栃木戦も、そうした類の試合に分類されるだろう。
ゲームを決めるのが得点であるならば、最後の差は、やはり「決定力」になる。
藤田がこの日の涙を糧にして覚醒するのか。
『ラストピース』として獲得したレジナウドが、ストライカーとしての働きをこなすようになるのか。
それとも、特定のストライカーに頼らず、誰もがゴールに迫るチームを目指すのか、それはまだ分からない。
いいサッカーは出来ている。
ただ、勝てるサッカーにはなっていない。
そこの差を埋めるのは、『俺が決める』と言う強烈なエゴじゃないだろうか。
かつてのヨンスがそうであったように。
アウェイだと何故か、ちょっと気持ちが弱くなっている。
選手も、監督も、目指すサッカーも変わっていると言うのに、なんだか妙にお行儀良くなってしまう。
栃木まで遠征したサポはきっと願っていると思う。
強引だと思われるくらいに思い切りよくゴールを目指す、がむしゃらな姿を。
お前らのカッコイイところが、俺は観たいんだ。
・・・試合後、ゴール前で号泣する藤田を、オーロイや櫛野、他の選手達皆がなぐさめ、島田社長もバンバンと背中を叩いて、『次がある』と励ましていた。悔しさのぶんだけ、きっと藤田の、チームの成長に繋がる。
次は藤田のゴールで勝とうぜ!
藤田(レジナルド)
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