敗戦より痛い采配の怪。太田の心中が心配だ。~第15節・ザスパ草津戦~

敗戦より痛い采配の怪。太田の心中が心配だ。~第15節・ザスパ草津戦~

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第15節・草津戦は、1-3の敗戦
得点者:深井(PK)
(写真は終了後、スタンド挨拶前の緊急MTG)

結果もたいがいだが。
あの用兵は一体何なんだ。久々に観ていて胸糞悪くなる采配だった。
太田の心中を察すると、悔しくてならない。

これまでの試合を観て来て、だいたい皆思ってる事だろうが、正直マットが助っ人どころか、一般的なJ2の選手レベルに達していない。かつて、色々厳しい事を書いてしまった、パウロ・エンリケや、ベンソン、ブルカあたりに謝りたいくらいだ。
にも関わらず、今日の先発。サポからすれば、不安で不安で仕方が無いから、あれだけ試合前に何とか頑張ってくれとコールをしていたのだが。結果は案の上。まさか45分間、ろくすっぽトラップも出来ない有様を見るとは思わなかった。
少しは「プロサッカー選手」としての意地を見せろ!金を払って見るに値するプレーを見せろ!下手糞でも、プレーに魂を乗せる事は出来るはずだ。黄色い10番を着けているんだろう?声援に応えろ、マット!

前半、そのマットのフォローに追われて、慶が一人で右サイドをカバーしている状態。
これが、敗戦への伏線になってしまった。

前半はそれでも、大きな流れはジェフ。セットプレーをそこそこの数獲得し、あわや竹内の4戦連発が見られるか?と言う惜しいチャンスもあった。どれか一つででも得点が出来、先制出来ていれば良かったが、草津の粘り強いディフェンスと、さらに運の悪い事に、審判の不安定なジャッジも手伝って、「1点」が奪えない。
大きな流れを掴んで、攻めながらも、カウンターでピンチを迎える。嫌な展開で前半を終了した。

その前半を受けての後半。
遅過ぎ、と言うか先発自体が失敗のマットが交代。前半途中から、交代に向けてコーチから念入りに指示を受けていた太田が投入される。太田自身、期するものはあっただろう。しかし、その気迫が報われる事は無かった。

太田のエンジンがかかる前に、ゲームプランを崩す失点を喫する。
前半、守備に追われ続けた慶の右サイドに隙が出来、「何でここまでフリーに?」と言う疑問しか浮かばない深いところまで攻め込まれてクロスを上げられ、アレックスにどんぴしゃであわされて失点。

しかし時間帯的には、焦るような状況では無かったのだが。
みるみる焦りは、選手に伝播して、攻め急ぎで攻撃が雑になる。オーロイをシンプルに目指すにしても、もう少し精度と言うものがあるだろうと言いたくなる、意図の少ない漠然とした放り込みと、連動した動きの無い、単騎突破のドリブル。裏を狙うパス、走りこみは皆無で、攻めきれないからセットプレーも取れない。
ジェフの攻撃がさほど苦も無く草津にあしらわれていくのが、ありありとわかった。

なんでここまで焦るのか分からない。
ゲームの流れは完全に草津に。

交代による打開が待たれる状況だったが、64分に件の交代が行われる。

“太田に代えて、久保。”

さすがに目を疑った。まだ20分も経っていない。目立ったプレーが出来ては居なかったが、マットが45分プレーできて、太田が20分とは意味が分からない。この間の大分戦みたいに「4」が交代で3バックなんじゃないのかと、何度も確認したけど、やはり「14」。

ピッチを去る太田の背中が痛々しい。悔し過ぎる。しばし呆然としてしまった。
この采配、選手の、サポーターのやる気を削ぐ、最悪の交代だと本当に思った。
こんな交代するくらいなら、最初から太田を使って交代しろよ!

一番に焦っていたのは、監督だったのだろう。
しかし、米倉を右にして、久保を入れて2トップにし、攻め手を増やそうとするものの、流れは変わらない。こちらの焦りを狙い、嫌らしく時間を使いながら、アレックス、ラフィーニャでカウンターを狙う草津を一向に崩せない。

術中にハマり、80分、今度はラフィーニャに決められて、決定的な2点目を奪われる。
前半、マットのカバーに追われた慶の右サイド。竹内も他の選手もだったが、とにかく暑かった今日。このぐらいの時間には、焦って攻めた事での体力の消耗もあって、選手の足が止まっていた。

90分の失点も、オフサイドトラップのかけ損ない。
結局、先発・マットで、前半45分間で無理をしたツケが、失点に焦って前に出過ぎて、草津のカウンター戦術にハマってしまった事が、ものの見事に敗戦に直結してしてしまった。ここまで采配が鮮やかに裏目に出るのも珍しい。

勝ち続けられるほど甘くは無いと分かっているが、太田の交代の件を含め、後々に尾をひきそうな痛い敗戦。負けた事以上に、チームの空気、選手のモチベーションが心配だ。
特に太田には、ドワイト監督がしっかりとフォローをして欲しい。何故、あの交代をせねばならなかたのか。

もちろん、采配だけで負けた訳じゃない。
選手たちも、先制された時、なかなか同点に追いつけない時にどうするのかと言うこと、単調な攻めに陥った時に、どう打開するのか、考えて欲しいと思う。
正直、そのアイデアがあったのは、深井くらいのものだった。後半、劣勢時に放った遠目からのシュート。ゴールキックにはなったけれども、悪い流れを切って、リスタートをかける、いいきっかけになっていた。そう言う「変化」や「工夫」を選手一人一人が考えないと、チームは良くならない。

苦しい試合を一つ一つモノにして、ここまで積み上げて来た。
だから、その結果に、もっと自信を持って欲しい。
焦る必要は無いんだ。

去年、ここで喰らった悔しさはさらに倍になった。
10月のフクアリで、必ず草津を叩いてくれ。

悪いものは今日全部吐き出して、次だ!次! 

(追伸)
太田が気になって仕方なくて、珍しくバス待ちした。
一番最後に近い順番で太田がバスに乗り込んだ。厳しい、本当に厳しい表情。
次のフクアリ、もし彼がピッチに立てるのであれば、普段以上の大きな声援をお願いしたい。
こう言うとき、サポに出来る事があるはず。ともに悔しさを感じ、また共に戦う事が。