10人の岡山に大苦戦。三戦連続の終了間際の一撃で決着。 ~第12節・ファジアーノ岡山戦~

10人の岡山に大苦戦。三戦連続の終了間際の一撃で決着。 ~第12節・ファジアーノ岡山戦~

20110515

第12節・岡山戦は、2-1の勝利
得点者:深井(PK)、竹内(CK大介)

こんなゲームになるとは。。。岡山戦は、序盤から全く予想外の展開になってしまった。
前半3分、イリアンのFKから警戒していたチアゴにあっさりとヘディングを叩き込まれ、いきなりのビハインド。この最初のズレが最後まで響いてしまった。

失点でゲームプランがいきなり崩れたせいか、どうにも選手の動きが鈍い。
リスクを犯すこともしなければ、オーロイにシンプルに当てる事も無く、やや漫然とボールをバイタルエリアの周囲で回すばかりの展開となる。動きの悪さを感じ取ったのか、珍しくドワイト監督も、何度もピッチサイドまで足を運んで指示を飛ばす。

岡山は、イリアンを中心にラインを高く保って、前に出ようとするジェフを牽制する。
失点のシーン以外にも、幾度かのチャンスを作られ、後手を踏んでしまう。こちらも、慶のクロスからヨネのヘッドなど、チャンスは作るものの、上手く守られて「決定機」はなかなか作れない。 そんな、しっくりとこない試合展開が続いたが、それもまた予想外の展開でゲームが動く。

CKから仕掛けた波状攻撃。
その流れで、太田のシュートを、イリアンがライン際で「手」を使ってかき出してしまい、何と一発退場。このPKを、深井が沈めて同点。試合の流れが大きく変わる。

ここからが長く、もどかしかった。
DFラインの統率役であるイリアンを失った岡山は、腰が引けたようにラインがぐっと深くなった。前に押し上げる力が無くなり、ベタ引きに。とにかく少ないチャンスの中でカウンターを仕掛ける形にシフトする。
厄介な引き篭もり状態だが、 とはいえ時間はまだまだあり、多少攻めあぐねても必ず壁は破れる。そう思っていた。

そして後半、ドワイト監督の修正も入り、ジェフが強烈な攻勢に入る。
オーロイ狙いではなく、仕掛けて繋いで、地上戦のラッシュ。後半20分過ぎくらいまでは、太田が、米倉が、ミリガンがと、息つく暇も岡山に与えず、とにかくシュートの雨を降らせる。CKに、ミリガン、慶のロングスロー、深井やヨネ、大介の突破と、とにかく攻めて攻めて攻めまくる。
・・・ところが、岡山GK真子をはじめとした岡山の粘る強い守備陣をどうしても、どうしても破れない。これでもか、と攻め立てても、最後の一線を破る事が出来ない。
すると、過ぎ去る時間、残り時間に、焦りがじわじわ心を支配する。

岡山の数は少ないものの、気迫のこもったカウンターにも冷や冷やさせられ、嫌な空気が流れるフクアリ。時間はついにロスタイムへと突入する。ここまでか、とも思われたロスタイム2分過ぎ、伊藤大介のCKから今日は竹内!ようやく、本当にようやくで岡山の壁を打ち破り、この試合初めてのリードを奪う。

またも、苦しい戦いになってしまったけれども、最後を締めて勝ち点3。
結果を求める今季にあって、この試合もまた、最高の結果を出して乗り切った。

この三試合が全部引き分けていたら。そう考えると背筋が寒くはなるが、粘り強さで苦しい試合を乗り切って、勝ち点9を手に入れた。これは大きい。
試合終了間際の三連弾など、なかなか今までのジェフには無かったこと。選手たちも口々に話しているように、この流れを大切にして、これからも勝利を積み重ねたいところだ。

守備がしっかりと粘れる事で、攻撃に余裕が生まれ、勝つ事で自信に繋がる。
この日も、決して「オーロイ頼み」と言う攻撃ではなかった。一人一人の自信が、チームのバリエーションを引き出している。
ここまではいい循環が作れている。この流れを少しでも続けられるよう、慢心せず、突っ走るだけだ。