8/21(日)19節・柏戦

8/21(日)19節・柏戦

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千葉2(1-0、1-1)1柏
<得点>
千葉:巻(羽生)、羽生(ストヤノフ)


<ニッカンスコア>
<ニッカン> <スポニチ> <報知> <サンスポ>


再開第一戦は千葉ダービー。
試合前から「チケット、売り切れらしいぞ?」と、久々にダービーらしい盛り上がりを見せる。ジェフにとっては、ナビスコの磐田戦で作った良い流れを消してはならない戦い。自分たち自身との戦いであると同時に、鹿島・G大阪の上位陣が敗れているだけに、絶対に勝って上に喰らいつきたいゲームだ。


スタジアムに着いてみると、浴衣の女の子がちらほら。浴衣で来場すると、何か特典があったらしい。殺伐としたダービーを涼しげに和ませていた。開門が少し早まっており、試合開始2時間15分ほど前に中に入った。千葉側は緩衝地帯で狭められている事もあってかなり埋まっていたが、スタジアム全体はまだガラガラ。
ところが、ここから一気に席が埋まっていくのが、住宅地の中にあるスタジアムならではの地元感なんだろう。そのあたりはちょっと羨ましい。キックオフ前には、「売り切れ」の既報通り、スタジアムは両チームのカラーで「黄色」に埋め尽くされた。



しかし、今になって思えば、白井市長の始球式がモタモタと遅れたのがケチのつき始めだったか?このゲームは、両チームの思惑とは別のところの「家本劇場」と言うイライラと、やるせなさの塊のような「出し物」に変わってしまった。


ゲーム序盤は膠着した、静かなゲームだった。
新外国人レイナウド・フランサが初出場、玉田を加え3トップ気味に構える柏に対して、ジェフは、阿部を下がり気味にしてやや受け身に試合に入った。櫛野・水本・水野が負傷から復帰はしていたが、帯同したのは水野のみ。それぞれ大事を取った。それだけに、連戦になる各メンバーに疲れはあったはずで、暑さの残る試合序盤は体力の消耗を抑える意味もあったのかも知れない。


やたら元気なのは羽生。やっぱり絶好調だ。
ありとあらゆるところへ顔を出して、味方のボールを引き出していく。ハースが居ない今、ボールを溜める事が出来ないジェフにとって、シンプルにはたく先を次々に作ってくれる羽生は生命線だ。この羽生の絡みから、サイドに開いてはクロス、開いてはクロスと言う展開なのだが、柏も必死。土屋を中心に必死に対空防御、地上戦でも水際で押さえて、ジェフにシュートを許してくれない。


逆にボールを奪えば一気にカウンター。玉田がファーストシュートを放つ。
中断前に2勝3分1敗の柏、なかなか締まったゲームをするじゃないかと感心。攻めあぐむ千葉、守ってカウンターの柏と言う展開が続く。柏の新外国人の2人だが、レイナウドがフィニッシャー、フランサが下がってゲームメイクと言う役割のよう。ただ、あんましボールが回ってこず、レイナウドもファウルを貰おうとするばかりで、予想していたような圧倒的な脅威は感じなかったが。


15分過ぎから、柏のゴール前でのセットプレーが多くなる。蹴るのは阿部。ブーイングの嵐。ゴール前を固める柏の前に、ボールは左右に横切るのみ。ゴールは奪えない。
この時間帯から、家本のジャッジに対するブーイングが多くなり、両軍にイエローが飛び交い始める。「巻何枚目?」「4、次は出れない」「阿部は4枚目じゃないはず」「前半から、巻・阿部2枚イエローか・・・痛いなぁ・・・」そんな声がスタンドで起こる。それでも、後から考えれば前半はまだ静かなものだった。


セットプレーで流れを得て、徐々に柏ゴールに迫るジェフ。
山岸のクロスに羽生がドンピシャのヘッド。だが、これは南に阻まれる。逆にレイナウドに1対1を仕掛けられるシーンもあったが、何とか立さんの体を張ったセーブで0に押さえる。
あと一歩が出なかった41分。一瞬の隙が生まれる。山岸が追い込んだボールを柏がお見合いをしてCKにしてしまう。2度目のCKから大輔が放ったヘッドが南に弾かれ、こぼれ球が羽生、そして巻に。当てて押し込んだボールは、膠着したゲームを動かす、貴重な先制弾になった。
さらに終了間際には、イリアンが攻撃参加から強烈なゴール隅を狙ったミドルシュート。これも、南がファインセーブ。入ったと思ったのだろう、頭を抱えるイリアン。追加点も近い。良い流れで前半を終える事が出来た。



後半を迎えようとするとき、柏側のメインスタンドの後ろから赤く染まった月がぼんやりと浮かんできた。気持ちの悪い色だ。・・・これに家本が触発されたかは分からないが、後半は荒れに荒れた。


結城が玉田?と競り合い。手からいって笛が鳴る。「やべ、耕造やっちまった。家本なら出しかねんぞ」と思ったシーン。カードは出ずに、何とかセーフ。ところが、その直後のプレーで、クレーベルが何か叫んだらしく、2枚目のイエロー。退場となる。
この主審「異議」には電光石火のカードさばきを見せる。騒然となる日立台。やばい・・・「主役」が目立ち始めた。。。


試合は続く。1人減った柏に、猛攻を仕掛けるジェフは、次々にゴール前までは迫るものの、ゴールを奪うことが出来ない。不可解なイエローに沈むかと思った柏も、予想以上の抵抗力で、人数の差を感じさせない攻め上がりを見せる。
再びレイナウドが1対1になる場面も。またも立石がセーブして、スタンドは大歓声。
逆にイリアンのミドルがまた南に弾かれる。嫌な空気だ。南が完璧に当たっている。何とか追加点を獲らなくては。
中島・工藤を投入して、ボールを回しにかかるジェフ。ボールの流れは良くなった。そう思った矢先だった。またも攻撃参加したイリアンから、左の羽生にボールが通る。これを羽生が、落ち着き払ったループ!正に芸術的な一撃。「もっと盛り上げてくれ!」とゴール裏を煽る羽生に、スタンドも熱くなる。こんな光景、どっかで観たような?


2-0、数的優位。ジェフとしては、このままでいい試合。荒れ気味の試合をなんとかやり過ごせれば。だけれども、満員の観客に興奮していた“SR”家本は、見境の無いレフェリングに陥っていく。まず、イリアンとレイナウドの競り合い。イエローも無く、帳尻あわせのようなPKでレイソルに1点を返す。
さらに、ジャッジまでは妥当だったが、オフサイドの笛の後に巻がシュートしたプレーにイエロー。巻は退場のはずだが、家本は確認もせずにプレーを続行。ワンプレーが過ぎた後に、穴沢第4審に指摘されて巻にレッドカードを出す。わかってはいても、納得の出来ない巻。それはそうだ、自分の出したカードを忘れるなど、前代未聞。素人以下だ。


その巻を「とっとと出ろと!」押し出す波戸。
巻?ジェフベンチと何かあったのか、突然烈火の如くキレ出す波戸。尋常じゃないキレ方だ。抑えに行くでもなく、イエローを出すでもなく(自分への暴言じゃ無かったからか?)、ぼーっと見逃す家本。居る意味全くねぇ、何のためにここに居るんだ?試合を邪魔するためか?この男は?


ロスタイムは5分。こいつの下手糞なジャッジのせいだと思うと、本当に腹が立つ。
今日も泥臭い時間稼ぎ。なんとか耐え抜いて、勝ち点3をやれやれとゲット。とにかく今は、上位追撃の為に勝ち点が必要だ。結果が出たこと、それだけが救い。この家本と言う天災をやりすごして。。。


ダービーに勝ち、ゴール裏は明るい。
大さんが派手なガッツポーズ。阿部も、スタンドの誰かに話しかけたり、タオルマフラーを受け取ったり、羽生がまたスタンドを煽ったり。そうそう、中島の誕生日が近かった事もあって、祝福の横断幕も出ていた。イジられキャラだが、こうして愛されているのは微笑ましいことだ。
ジェフ側の和んだ空気と、日立台の険悪な空気の中で響くオブラディ。今年5度目の千葉ダービー。もっとお互いにとってすっきりした試合が出来れば良かったのに。退場・累積で苦しくなるこれからの日程を睨みながら、つかの間の安堵を得て家路に着いた。


しかし、今日は何を観に行ったのだろう?
選手達のプレーに一喜一憂する時間より、審判の不安定なジャッジにイライラさせられる時間の方がずっと長かった。サッカーを観に行ったはずが、審判の目立つ試合ばかりでは・・・先週の岡田といい、どうしてでしゃばり過ぎるんだ。審判は必要な時以外は見えなくていい。黒子でいいんだ。
ジェフサポも、柏サポも誰一人割り切れないジャッジなど必要は無い。「J」は聖域とせず、この問題と向かい合うべきだ。