阿部・巻を勝って迎えろ!-磐田戦展望

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98年7月18日、同じ国立で決勝を戦い0-4の完敗を喫した日から、もう7年にもなる。あれからそんなに歳を取ったのか---ピッチを見渡してもあの日のメンバーが誰も居ない事が、時間の流れを感じさせる。
山岸は、勇人はあの試合をどんな気持ちで観ていたのだろう。あの試合の悔しさ、それを最もリアルに感じているのが、もしサポーターであるのなら。永輔や永輔が果たせなかった想いを力の限り伝えなくてはならない。
 
<千葉>
GK立石、DF大輔・イリアン・結城、
MF坂本・勇人・山岸・羽生・ガビ、FW林・ハース
<磐田>
GK佐藤、DF鈴木秀・菊池・服部、
MF河村・名波・太田・船谷・成岡、FWカレン・前田

 


両チーム多数のメンバーを代表で欠くが、磐田のメンバーはさすがの層の厚さを見せ付ける。6名もの代表を欠いて、尚この布陣。さらにリザーブには、ヨンス・中山・川口信と言う厄介なメンバーが揃う。
4月13日に対戦では、気合が体を動かして快勝したが、今回の苦戦は必至だ。ハッキリ言って、チームの中心・阿部を欠くジェフの方が、よほどダメージは大きい。メンバーで優勢を意識する事など全く出来ない。走り勝って、初めて互角と言える陣容だ。

特に厄介なのが、右の太田。
ジェフは左翼に坂本を配置して無力化したいところだが、坂本は恐らく阿部の穴埋めとしてボランチに下がるだろう。そうすれば、空いた穴は羽生が埋めなくてはならなくなる。太田の突破を、羽生が止める事は正直厳しいだろう。だとすれば、攻撃力で押し込むしか無いのだが、最悪のケースでは羽生が押し込まれてチャンスをつくられ、羽生が前線に絡めない事で攻撃が沈滞化する恐れもある。
左翼が誰になるか、そしてこの局地戦に勝てるかが大きなキーになるだろう。

また、前線の前田・カレンは好調を維持。
スピードと技術があるので、押さえていたと思っても隙を衝いてやられる可能性が高い。実際、圧倒した4月13日も隙を見せて失点している。
彼ら以外にも、名手・名波のFK。途中交代で中山が磐田のメンバーに与える勇気。ヨンスの決定力と、脅威となる要素ばかりだ。

ジェフは、とにかく運動量で負けずに集中力を切らさない事に限る。失点しない集中力はもちろんだが、少ないチャンスの中で先制点を奪いたい。ハースのキープから、林・ガビ・勇人らの上がりを引き出して、ゴール前のシーンを演出できればそれも可能だろう。
ナビスコで結果を出している、林・ガビの二人に大いに期待したいところだ。
「磐田に勝つ」「勝って阿部・巻を迎える」「必ず今年、監督を胴上げする」強い気持ちを持って、この苦境を打開しなくてはならない。選手・サポーターとも、「挑戦者」の気持ちで戦うこと。それが唯一無二の勝利への道筋だ。