7/18(月)J1-第17節・大宮戦
- 2005.07.21
- GAME REPORT
<得点>
千葉:ストヤノフ(ハース)、阿部(巻)
ジェフは、意外にも慣れ親しんだ3バックで臨み、安定感ある戦いぶりで大宮を寄せ付けなかった。桜井・藤本の単騎突破を除けば、ジェフのワンサイドゲーム。久々の完封、リーグ戦における臨海不敗神話を「30」の大台に乗せるなど、げんの良い勝利となった。
イリアンが戻り、水本が先発した3バック。選手が均等に配されるバランスの良さ。
今日もアウェイ側からホーム側へ、強い風の吹く中で、疲れは感じるものの序盤から動きの良さが際立っていた。桜井や藤本の個人の力には怖さがあったが、桜井には水本、藤本には勇人がついて自由な動きを許さない。
堅牢とみられた大宮の中盤も、デビ純の動きが悪く(急性胃腸炎により前半で交代)、トニーニョもチョコマカ動くウチの中盤にイラついたのか、ファウルを連発して精彩がない。他の選手も、捕まえきれないイラ立ちからか、無用なファウルが目立って自滅していく。
反対に、ジェフの各選手は水曜日の横浜戦と見違えるほど、局面での粘りがあった。ハースが右サイドでボールをキープしてシュートまで持ち込んだシーン、山岸が度々タッチライン際で見せるキープなど、その粘りが優勢を確かなものにしていた。
優勢な割には決定機が少なかったが、守勢に回った大宮が下がっていた事もあり、仕方の無い面もあるだろう。それを破ったのがイリアン。最終ラインからドリブルで持ち上がると、ハースとのワンツーからFWと見紛うような冷静なシュート。久々の先制点で、チームを勢いに乗せた。
さらに、巻?ハース?が、混戦から倒れこみながらのシュートを放つものの、これはGK荒谷がセーブして追加点はならない。
逆に、少ない大宮の攻撃の中で、唯一の大ピンチを迎えてしまう。藤本の突破からバー直撃のシュートを喰らい、さらに森田に詰められる。だが、これは相手方のシュートミスに助けられた。試合後に監督も述懐していたが、このシーンが大宮の反撃の糸口を断ち切った感は否めない。
後半。デビ純がいない。前述の急性胃腸炎。
さらに、トニーニョが肘鉄一発でイリアンを吹き飛ばし、2枚目のイエローで自滅。正直この後、数的優位を生かしきれた戦いが出来なかったために、一人減った影響はさほど感じなかったものの、最終ラインの前の防壁を失った大宮は、無防備な守備を必死に取り繕うしかなかった。
攻勢の中、チャンスはいくつかあったが、モノにしたのは阿部。
これまでより攻め上がりの意識を強く見せるイリアンから、巻のポストと繋いで、最後は駆け上がって右足で叩き込んだ。この日の展開からすれば、決定的な2点目。リーグ戦7点目のゴールで、翌日発表の代表選出へも弾みをつけた。
勝負を決めたとみるや、羽生に代えて中島。さらに、2トップを林・要田にチェンジする。
中島は、この日はなんとトップ下(!)に入って軽快にパスを散らして観客のどよめきを誘う。林は左翼からの突破でチャンスメイク、要田は泥臭いキープで巻・ハースの抜けた前線の基点となった。結局、拙攻もあって更なる追加点はならなかったが、最後まで攻め続け守備も緩めず、久々の無失点勝利となった。
久々の「快勝」に選手も安堵の表情を浮かべていた。
「30」の大台に乗った臨海不敗神話、選手たちは精一杯のサッカーを見せてくれている。
スタンドはいつものように、選手達を暖かく出迎えていたけれども、5800人のスタンドに申し訳ない気持ちにもなった、ジェフサポはもっと団結して選手に応えなくてはならない。
これまで結果が出なかった原因をシステムのせいにするのは容易いが、実際、慣れたシステムへの安心感もあったのだろう。イリアンの得点に象徴されるように、局面でのDFの攻撃参加はよりスムーズになっていた。これは、2バック効果と言っても良いかもしれない。DFは守備だけする人では無いのだよとメッセージを伝えられているようにも感じる。
方向性は正しい。
前半戦最後の戦いで自信を取り戻し、後半戦の逆襲が楽しみになった。
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