当たり前の事を当たり前に出来ていたレイソルの完勝 第29回 ちばぎんカップ ・柏レイソル戦
- 2025.02.09
- GAME REPORT
- ちばぎんカップ, 柏レイソル

2025/2/9(日)14:00
フクダ電子アリーナ
第29回ちばぎんカップ
千葉 0(0-2,0-1)3 柏
<得点>
3分 柏 14小屋松
41分 柏 14小屋松
46分 柏 19仲間
球春を告げる、今年のちばぎんカップは0-3でレイソルの完勝。
正直、ジェフの良かった場面を探すのが難しい試合内容で、90分間を通じて大きな差を見せつけられた試合でした。昨年は苦しんだレイソルですが、今年はリカルド・ロドリゲス監督の下、躍進をするのではないでしょうか。素晴らしい試合内容でした。
ジェフのメンバーは以下の通り。
(※後半、高橋投入後、前は左SB。岩井投入後、田中は左MF。)
新戦力は、右SB前、CB河野・鳥海、FW石川の4人。
GK鈴木椋大、左SB日高、そして中盤は全員が昨年までのメンバー。
骨格は残して新戦力がどこまで全体の底上げを出来るのかが注目されました。
が、最初に書いた通り、試合全体を通じてレイソルが主導権を握り、ジェフは終始劣勢。
とにかくレイソルは基礎がしっかりしていた。
ボールをきちっと止め、相手に取られない位置に置く、速く、正確に繋ぐ。
ボールを受ける選手は、ボールが出てくるだろう場所に必ず走り込み、その次の選手も動き出している。
人数をかける場面ではかけて囲み、競り合うべき場面ではしっかりと競り、五分五分のボールに対して身体を張る事が出来る。
小林監督が就任当時に話していた、当たり前のことを当たり前にが、レイソルはごく自然に出来ていた。
ジェフはその真逆で、地に足がついている感じがしない。
後手を踏み続け、苦労してマイボールにしても、ほうほうの体でクリアだか、パスだか分からないボールの出し方を繰り返すだけ。競り合いの場面でも、後手を踏んでいるので体勢が悪く、軽く弾き飛ばされてしまうか、アフターになる。レイソルは焦ることなくボールを回収し、スペースを見つけてはフリーの選手にボールを通してチャンスを量産する。
あまりに差が大きい。
前半3分、右サイドで前選手が小屋松に振り切られて、ファーサイドにゴールを流し込まれる軽い失点。昨年最終節、山形戦の先制点を見せられているかのようでした。
その後も、同点に追いつけるような気配はなく、むしろどれだけ点差をつけられてしまうのかと言う試合展開。
前、鳥海、河野と、3人が新加入選手のDFラインは、レイソルのプレッシャーに冷静にボールを繋ぐことがままならず、苦し紛れのプレーの連続。攻撃に転じても、前線が混雑した難しい状況の中で、まずシュートを第一に考える選手がおらず、回すだけで怖さがない。相手が揃ってからでは、シュートを撃つことさえままならなかった。
逆に、前半終盤の41分にはクイックリスタートからシュートまで持ち込まれ、一度はポストに救われるも、詰められて2失点目。集中不足と言われて仕方のない失点で前半を0-2で終えます。
後半頭から5枚替えと大きく変更するも、後半開始直後にも今度は左から崩されて0-3。
レイソルはあまりチャレンジをしなくなり、ペース配分をしながらジェフをいなす展開。
その中で、後半から入った大卒ルーキー・岩井が1人気を吐くも、試合全体の空気を変える事は叶わず。
レイソルも途中から大きくメンバーを変更するも、後から入ってくる選手もプレーが正確。大きくプレーの質を落とすようなことはなく、そのまま試合を終わらせてゆきました。出場してすぐに、岩井選手の勢いを余裕を持って止めて見せた、ジエゴ選手の要所を押さえた守備は、敵ながら素晴らしいとさえ思ってしまいました。
そのまま、反撃らしい反撃も出来ないまま、0-3で試合終了。
厳しい結果となりました。
おそらく、今日のジェフの選手でレイソルでベンチに絡める選手は1人も居ないでしょう。
この内容差はショッキング。
その差が、これまで小林監督が強調して来た基礎部分の差だった事は二重の意味でショックでした。
そして、この試合内容では、選手の評価をするのは難しい。
誰が、ではなく、全員が何も出来なかった、としか言いようがないゲームでした。
数少ない希望は、MIPを獲得した岩井選手。
自らドリブルで仕掛け、積極果敢にゴールを狙う姿勢。劣勢でも諦める事無く、スタンドを煽る物怖じしない性格。この試合がきっかけとなって、序盤戦から出場機会を増やしそうな気配。この一週間のアピールで、開幕スタメンもあるのでは。
逆に今日上手くいかなかった選手は、この一週間でアピールし直して、開幕スタメンを掴んで欲しいと思います。
厳しい結果、内容になりましたが、開幕は待ってくれません。
この日のレイソルが突きつけてくれた課題と危機感をもって、リーグ戦に集中力を高めて臨んでくれる事を願います。
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