繰り返された敗戦 J2 第34節 V・ファーレン長崎戦
- 2022.09.10
- GAME REPORT
- V・ファーレン長崎
2022/9/3(土)18:00
フクダ電子アリーナ
J2第34節
千葉 0(0-0,0-1)1 長崎
<得点>
56分 長崎 27都倉
またしても、同じような負け方をホームでしてしまった。
今シーズンも残り9試合。プレーオフに進出するためには、是が非でも勝利が必要だったライバルチームとの「6ポイントゲーム」。まだ何も終わってはいないが、より厳しい状況になった事は、客観的事実として認める必要があるだろう。
前節、仙台戦から一週間。
負傷退場した末吉に代わり、仙台戦には契約の問題で登録できなかった秋山が左WB。
ベンチからは風間が外れ、先日、リカルド・ロペスと同じタイミングで登録がされた、強化指定選手の小森がメンバー入り。ミンギュは引き続きベンチスタート。
やや人選には引っかかる。この重要なゲームに、風間<小森なのか。あるいは、ユナパレポで練習に戻っているのが確認出来る、壱晟あたりは入れないものなのか。
対する長崎は、チーム状況が厳しく。
CBの2人はいずれも公式戦出場経験に乏しい若手。
ただ、スタメンの3外国籍選手に加え、ベンチのエジガル・ジュニオも含め、強力な助っ人を擁する。加えて、都倉、峻希ら実力ある選手が要所を固める。
試合前の尹晶煥監督。
仙台戦同様に前から積極的に攻める事を強調。
先制点が首尾よく奪えれば、流れはジェフのものにする事が出来る。
が、試合は思惑通りには進まず、厳しい展開となってしまった。
試合開始と共に、監督の言葉通りに前から圧力をかけるジェフ。
丁寧にボールを繋ぐ長崎を追い込み、相手のパスコースを制限して、ボールを奪う。
流れの中からシュートは撃てないものの、セットプレーでチャンスを作る。
田口、秋山のFK、CKに、西久保のロングスロー。
次々に放り込みはするものの、ゴールには繋がらない。
セットプレーは、チャンスではあるものの。
上背のある新井一耀や、ダニエル・アウベスをゴール前に上げている分、攻めきれずに奪われれば、相手にとってはカウンターのチャンスになる。そうなったとき、正確にかつパワフルにボールを運べる長崎の外国籍選手達は脅威になる。
結局、前半はゴールを奪うことが出来なかった。
流れの中から再現性のある攻撃を繰り出せていない停滞感は重苦しい。
逆に長崎にとっては、思惑通りの展開であろうと思えた。
ホームで勝てていない、勝たなければ上位を追撃出来ないジェフ。
いかに焦らずに戦えるかが、後半に向けての鍵と踏んでいた。
一気呵成に攻めたいだろうが、前がかりの裏を長崎に利用されはしないかと。
そして、その予感は実際の試合展開となって現れた。
先制点を奪うため、攻め手を増やすジェフ。前半はみられなかったサイドを抉るプレーも少ないながらも演出し、クロスを受けたチアゴがシュートを放つも。前半に続き、枠外にふかしてしまう。難しいシュートであるのは確かなのだが、助っ人である彼には、そういう難しいシュートを決めて、チームを楽にして欲しいのだが。
すると、その直後に危惧していたピンチが訪れる。
カウンターを浴び、ものの見事に抜け出した都倉が、シュートを流し込み、虎の子の一点を奪う。
セットプレーでも、流れの中からも、ロクに決定機を作れていなかったジェフ。
こうなると苦しい。2点を奪い返すイメージが全く沸いて来ない。
その後は交代で状況を打開しようとするものの、ソロモンを投入しながら、ロングスローを投げられる、西久保やブワニカは下げてしまったり。
ソロモン、リカルド・ロペス、小森という、ほとんど組んだ事が無いだろう組み合わせに前線がなってしまったり。最終盤になっても、なりふり構わない特攻(例えば、CBをFWにしたり、セットプレーで新井章太も上げるとか)を繰り出す素振りも無かったりと、何とも煮え切らない。
この試合に負ければ、プレーオフ進出も厳しくなる。
絶対に勝たなければならない試合のはずなのに、我武者羅になりきれていない。
こんなに淡々と、これまでと同じように負けてしまって構わないの?ともどかしさが溢れ、気持ちが冷めてしまいかねない、何とも言えない残り時間だった。
昇格しようと思うなら、この熱量じゃ足りないでしょ。
頑張ってるだけじゃなくて、何か見えない力をも味方にするには、これでは足りな過ぎる。
残り8試合。
もちろん、まだ何も終わった訳ではないけれども。
得点を奪い、接戦を競り勝つには、何か変化を起こさなくてはならないのではないだろうか。
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