勝ち点3は満点の結果。 2021 J2第30節 vs愛媛FC 〇1-0

勝ち点3は満点の結果。 2021 J2第30節 vs愛媛FC 〇1-0

2021/09/18(日)18:00
フクダ電子アリーナ
J2第30節
千葉 1(0-0,1-0)0 愛媛

<得点>
58分 千葉 オウンゴール(4田口の左クロスを相手DFがクリアミス)

千葉公式
愛媛公式
Jリーグ公式

連敗しているが、試合内容は決して悪くない。
自信を失わない為にも、今日はとにかく勝利という結果を。
順位は関係ない。残留争いをしているチームは恐ろしい。
そして岡本昌弘の守るゴールはそう簡単に破れない。

そう前置きして臨んだゲームだっただけに、
1-0で勝ち点3は、満点の結果ではあった。


が、試合内容を振り返ると、
ここ数試合とは異なり、重たく、眠っているかのような90分間だった。
愛媛の出足が鋭かったとはいえ、攻守の切り替えが遅く、不正確で、シュートに持ち込む事がほとんど出来ない退屈な時間が長かった。

試合後のインタビュアー、選手のコメントからも、「重い」という言葉が何度も出ていた。
ソロモンは試合前のシュート練習からして身体が重たそうで、一本もシュートを枠に飛ばせていなかった。実際のところどうかは分からないけれども、この試合に向けたコンディション調整が、チームとしてうまく整えられなかったのではないだろうか。
そう疑いたくなるような動きの悪さだった。

対する愛媛は、降格圏から脱すると言う明確な動機付けもあって、動きに迷いが無かった。
試合開始直後から、前線から激しいプレスを仕掛けてきて、こちらがディフェンスラインを上げることを容易には許さない。圧に負けて、何度もボールがサイドラインを割る。ラインの裏を狙う意図も明確。あわやというピンチを作られてしまう。

ここ数試合、ジェフが自らのペースで戦える時間が長かったのは、最前線のソロモンのプレスから始まるプレスに周囲が連動して狩りを仕掛ける守り方が浸透していたからだった。
ところが、今日はそのトリガー役のソロモンの動きが悪く、プレスのスイッチが入らない。すると、その次、さらにその次の追い込みもハマらない。

加えて、愛媛はシンプルに前に蹴ってくるので、それに応じてラインが下がる。
気持ちだけは前から行こうとするも、ボールは裏へ放り込まれる。全体が間延びして距離感も悪くなり、後手で緩慢と感じるゲームがつくられていった。
チャンスが無いわけでも無かったが、シュートで終われない。
撃てるのに撃たなかったと感じるシーンがフラストレーションを助長していた。

ただ、ところどころでは、良さも見られた。

こういう試合では、セットプレーや、停滞感を破って相手の意表を衝くプレーを作れるかが、得点のカギになる。その意味で、決勝点となったOGを呼び込んだのは、ワンタッチパスをつなげ、ボランチの田口がゴールラインまで進出してクロスを上げたと言う意外性が生んだものだった。

それ以外でも、鈴木大輔や新井一耀のオーバーラップはこの試合でもアクセントだった。

もう一つ気になったのはベンチワークの遅さ。
試合の流れが前半から明らかに悪かったので、後半開始時点でも交代があってもおかしくないと見ていたが、最初の交代は試合も終盤の82分になってから。

その時間に至る前に、愛媛の反撃を浴びるようになっていたし、ソロモンに至っては、前線で棒立ちになってしまってまともにボールを収められないほどに消耗しきっている様子だった。

ここはもっと早く交代でリフレッシュ出来なかったか。
さらに言うなら、ソロモンのコンディションを踏まえて、ベンチメンバーにブワニカを入れるなど準備が出来なかったのだろうか。それが出来ないから岡野のFW起用も想定していたのなら、もっと早い時間に投入しても良かったのではないだろうか。

内容が良くても勝ち点が取れない試合もあれば、
こうして内容は良くなくても勝ち点を拾える試合もある。
ただやはり、自信をつけるには、内容よく勝てるのが一番。

ベンチワークも含め、これから先も続く厄介なチームとの対戦であっても、チームとして表現したいサッカーで勝てるよう、日々の練習で突き詰めて行ってほしい。
お疲れ様でした。

追伸>

岡本昌弘の年来のファンである自分は、後半試合中、どうしても彼に目が行ってしまった。

いつも通りのぐぴおさんがそこには居た。ジェフサポにも笑顔を向け、一方で鬼の形相で愛媛のゴールを守り、エリアも飛び出してボールをクリアし、スパイクでポストをカンカン蹴とばして味方の集中を促し、OGした選手を励まし、敗れた直後には膝をついて悔しがる。

甲府のオミもだけれど、現役で戦ってくれているのが嬉しい。
試合後は、栗山と辻と、三人で挨拶に来てくれてありがとう。
愛媛は今、厳しい順位にいるけれど、残留を果たして、また来年もフクアリで戦える事を願っています。