攻める意識で掴んだ勝利 2021 J2第7節 vsツエーゲン金沢 〇1-0

攻める意識で掴んだ勝利 2021 J2第7節 vsツエーゲン金沢 〇1-0

2021/04/11(日)14:00
石川県西部緑地公園陸上競技場
J2第7節
金沢 0(0-0,0-1)1 千葉

<得点>
59分 千葉 22小田(39見木のCKを頭で)

千葉公式
金沢公式
Jリーグ公式

久々の勝利に浮かれ、ノートパソコンにコーヒーをぶちまける大惨事。
Let’s noteを干しているので、コレはThinkPadで書いています。

さて、前節京都に続くアウェイ連戦。
紙一重でしたが、何とか勝利を収める事が出来ました。

三連勝で三位と好調な金沢相手に、どうして勝つことが出来たのか。
それは、直近二試合で手応えを掴みつつあった、「攻める」姿勢を失わなかった事にありました。


スタメン。
ブワニカがベンチからも外れ、大槻がメンバー入り。
センターバックも、新井一に代わってチャン。
前節、やや不用意とも言えるプレーがあったので、ここは競争を図ったか。
安田も久々のベンチ入り。

気温16度、晴れ。
サッカー日和。

試合は、ジェフの攻勢から始まった。
開始早々、前からプレッシャーをかけて、岩崎が右から突破を図ると、すぐその後にも中央の見木が、左にポジションを移していた福満にパス。巻いたシュートで、最初の決定機を作る。

さらに、米倉、福満と繋いでCKを得ると、こぼれたボールを壱晟が叩いて、グラウンダーのシュートがポストのすぐ外を切れていった。

その後もプレッシャーをかけ続け、主導権を握るジェフ。
金沢はここまで攻め立てられるとは思って居なかったのだろう、面食らっている様子だった。その圧力に負けて、金沢にミスが出た。17分、クリアし損なったボールを見木が奪って、そのまま抜けて1対1。完全に決まったかと思ったが、ボールは枠を捉えなかった。

ここまでで、決めきれなかったのが試合展開を難しくした。
20分に小島がゴール前の守備で傷んで、ピッチの外で治療。
ここで攻勢が一息つき、飲水タイムを挟んで、金沢が落ち着きを取り戻した。

27分位は、ジェフキラーの瀬沼が強烈なミドルシュートを見舞う。
新井章太が触れなければ一点ものの一撃は、バーを叩いてピッチで跳ねて、事なきを得た。

以降、前半終了までは、概ね金沢の時間帯。
終わってみれば、前半のシュート数はほとんど変わらなかった。

迎えた後半、両チーム選手交代は無し。
46分にはいきなりのピンチ。
ペナルティエリア内に深く侵攻され、それを米倉が足で引っ掛けてしまう。
野田主審のジャッジはノーファウルだったが、PK判定でも文句は言えない微妙なシーンだった。

決めるべきところで決められないから、こうやって、流れが相手に渡ってしまう。
早い時間で先制したい金沢は、切り替えて攻勢をさらに仕掛ける。
前線の丹羽のボールキープが巧みで、ジェフで言えばブワニカのような役割を果たし、その後ろで大谷がかき回し、フィニッシャーとして瀬沼が虎視眈々と狙う。

ジェフは、カウンターを仕掛けようとするのだが、いかんせん、遅い。
まるで免許取り立て、法定速度順守、安全運転のクルマのようだ。
相手の守備が整うまで待っているかのよう。

そのジェフが、後半、一瞬だけ攻撃に冴えを見せたシーンがあった。
そして、それが決勝点に繋がる。

57分、左サイドを小田が破ってマイナスのクロス。
これに大槻がダイレクトでシュートを合わせると、キーパー後藤がナイスセーブ。
獲得したCKを見木が振り抜くと、小田が頭ですらせて、サイドネットへ。
ついに均衡を破る事に成功した。

欲しかった先制点。
そしてアウェイ。
こうなると、もうジェフは無理して攻めようとはしない。

守り切るにはまだ早いと考えたか、交代は先制から12分後。
69分、福満と岩崎の両攻撃的MFを下げて、小林と岡野を投入。
5バックあるいは、3バック+中盤はトレスボランチ。
前には大槻と見木しかいない。
ちょっと見たことが無い形だ。

さらに、73分には、米倉に代えて久しぶりの安田をそのまま右SBに。
(溝渕が居るのに、安田を右でとは)

守備モードに完全に切り替わると、金沢も攻め手が無くなる。
ひやりとしてのは、71分、大谷の強烈なミドルシュートくらいだったか。

最終盤になっても、特に壱晟が相手の最終ラインのボールホルダーにまでチェイシングをかけているのが目立つ。じっとブロックを固めてひたすら耐えるのではなく、追い込んで攻めさせない。変化、改善を感じるプレーだった。

アディショナルタイムは4分。
92分には金沢のFKのタイミングで大槻、小島に代えて、ソロモンと船山を投入。

DAZNのマイクが
「最後まで集中!集中!切らすな、切らすな!」
「全員守備だ全員守備!身体張れよ、体張れよ!球際いけよ!」
とベンチの大きな声を拾っていた。
交代で時間を使い、そして二人には時間を稼がせ、勝利を手繰り寄せていく。
短い時間だったが、船山はCKを奪い、ソロモンは身体を活かしてキープして試合を締めた。

そのまま試合終了。
1-0。苦しい戦いだったが、勝利をもぎ取った。

先制点を奪うために勝負を仕掛けた前半に、得点を奪えなかった事で、プラン通りに戦えたとは言い難かった。が、後半、体力が尽きる前に小田が先制点を演出し、自らもぎ取ってくれた。

先制後は、琉球戦を思い出して相当に慎重になって居た様子だったが、あの試合のように直後にやりかえされ無ければ、先制点の時間帯としては悪くない。
結果的に、早々に先制点を奪うよりも、残り時間の締め方の面でも、相手に対する精神的な焦りと言う面でも、効果的な得点になったのではないだろうか。

これで三試合、試合開始直後から攻撃に重きを置いた戦いを仕掛け、ようやく三試合目で勝利を収める事が出来た。攻めようと思っても、攻め方が無ければ、攻められない。

前線の連携は良くなって来た。見木が中心となって、福満、大槻、岩崎らにボールを配球し、ブワニカの不在を感じさせないプレーぶりだった。
前節に続き、決定機を外してしまったのは残念だったが、見木もそこは十二分に分かっているだろう。福満、岩崎、大槻も、それぞれ決めきる課題は残った。

順位はこれで、15位まで回復した。
楽観はできないが、アウェイで、三連勝三位の金沢を相手に、主力に負傷者を抱えながら、攻撃的に戦うという自分たちの狙いを前面に出して勝ったと言う結果は、ただの一勝以上にチームに自信を与えたのではないだろうか。

次の栃木も、粘り強く戦う厄介な相手だが、今度こそホーム初勝利を掴んで欲しい。