U-18プリンスリーグ関東 参入戦 〇2-1 栃木SCユース

U-18プリンスリーグ関東 参入戦 〇2-1 栃木SCユース

2019/12/22(日)13:30
鹿嶋市ト伝の郷運動公園

高円宮杯JFA U-18 サッカープリンスリーグ2019関東 参入戦
1回戦

千葉U-18 2(0-0,2-1)1 栃木SCユース

得点
77分 栃木 11吉野陽翔
90+2分 千葉 9櫻川ソロモン
90+3分 千葉 7中村凛太郎

<千葉公式>
<栃木SC公式>
<栃木フットボールマガジン>

 

県リーグを制したU-18。
が、本当の勝負はこれから。
プリンスリーグ関東に昇格するには、ここから2つ勝たねばならない。

カシマスタジアムの隣。
卜伝の郷運動公園を会場に、参入戦の1回戦の対戦相手は、栃木SCユース。
今にも降り出しそうな空模様、底冷えの寒さの中で熱戦が行われた。

(尚、応援メインだったので、メモは取ってません。
 記憶違いがあったらごめんなさい。)


スタメン。
本吉をトップに、4-3-3の布陣。
先日トップ昇格が発表されたソロモンは、この試合でもベンチスタートとなった。


いつもながら、U-18の円陣ダッシュは、弾けるような勢いがあって良い。
気合十分でキックオフ。


が、その気合と裏腹に前半は、栃木SCの前線からのプレッシャーが強く、かなり苦戦を強いられた。

ジェフは、後方からビルドアップして、ゲームを落ち着かせようとするも、中盤から前になかなかボールを運べない。
キャプテンマークを着けた5番・中三川を中心に出足の良い栃木にボールを奪われるシーンが多く、再三カウンター攻撃を受けてしまう。シュートで終わる意識も強い栃木は、遠目からでも積極的に狙ってきて、15分までに3本のシュートを食らう。
そのうち1本は、ミスからボールを奪われ反転シュートを打たれた。バーを叩き、何とか事なきを得る。


朝岡監督も、何度も立ち上がって大きな身振り手振りを交えて修正を施す。
しかし、なかなか展開は変わらない。
落ち着こう、慎重にやろうとするほど、中途半端なパスになってしまうのか、そこを狙われる。
廣濱までチェイシングを受け、ボールを掻っ攫われる危ないシーンも。

15分を過ぎて、ようやく単発、個人技ながら攻撃を仕掛けるも、ゴールは遠い。
攻撃で奮闘したのが右ウイングバックの黒木選手。
前半最大のチャンスは、黒木選手がペナルティエリア付近でボールを受けて、マルセイユ・ルーレットばりのターンで前を向いて、シュートまで持ち込んだシーン。これは枠の右にわずかに外れた。

U-18の流れが良い時は、両翼から本吉に良いボールが供給されるのだが、この前半は全くと言ってほどクロスが上げられない。
その後も展開は変わらず、栃木SCペースで前半が終了した。


とうとう雨が降り出してきた。

後半開始前、かなり念入りなミーティングを行っていたジェフ。
劣勢の前半を受けて、状況を整理して後半に臨んだようだった。
見違えるように出足が良くなる。
井上がトップチームの浩平のように幅広い範囲をカバーし、周囲の選手と連携してプレスの網に栃木を搦めとり、脚を止め、ボールを奪い、サイドに展開してクロス。本吉の頭を狙う。
徐々に本来の動きが出来るようになり、栃木を押し込み、チャンスを作っていく。


右の黒木、常世。
左の小川、長島から、ターゲットの本吉めがけてクロスが放り込まれる。
コーナーキックも増え、あと一歩のところまでゴールに迫る。

が、完全にジェフペースだったところで、逆に栃木に先制点が生まれる。
交代出場で長身の9番・小堀を投入していた栃木。
77分、栃木のコーナーキック。その小堀に気を取られたか、後方から突っ込んできた11番・吉野選手がフリー。
ドンピシャのヘディングシュートが廣濱の手を弾き飛ばして突き刺さる。強烈な一撃だった。

追い詰められたジェフは、切り札・ソロモンを投入。
前線に本吉とソロモンのツインタワーを並べ、そこに向けて、ハイボールを放り込んで反撃に出る。
ソロモンにボールが入ると、リーチが長く、なかなか栃木はボールが奪えない。
さらにターゲットが2つになったことで、マークが緩んだ本吉がクロスから強烈なヘッドを放つも、キーパーの好セーブに遭う。

波状攻撃。立て続けにCKを奪い、空爆を仕掛けるジェフ。
しかし、どうしてもゴールを割ることが出来ない。
時間は過ぎ、アディショナルタイムに突入。
しかし、ここから劇的な展開が待っていた。

右からの井上のCK。
ペナルティエリア内で栃木が15宮原を倒してPK。
これを、ソロモンが沈めて同点に追いつく。
ボールを抱え、センターサークルに戻るソロモン。
この流れを切らさない。残り時間で試合を決める、そういう空気が選手たちにあった。


その勢いのままに。直後、中盤から前線への浮き球のボール。
受けたソロモンが相手に引っ張られながらも、そのままシュート!
これはキーパーに弾かれるも、そのこぼれ球を中村凛太郎が、スライディングで押し込んで逆転!


ベンチに向かって駆け出し、控えの選手たちと喜びを分かち合う選手たち。
そのままタイムアップを迎え、本当にぎりぎりのところで、昇格決定戦への切符をもぎ取る事が出来た。


この参入戦に限って言えば、勝ったという結果が全て。
勝利を意識した栃木に、ソロモン投入で流れを呼び込んだジェフ。
高校生年代では、止められないフィジカル。
ソロモンを楔に栃木のディフェンスをこじ開け、文字通り「力技」の勝利だった。

勝ったジェフは、25日(水)11時から同じト伝の郷運動公園で行われる、昌平高校との対戦にプリンスリーグへの昇格を賭ける。
何の因果か、2016年にジェフが昇格を勝ち取った時と同じカード。
隣の会場で、水戸ユースを4-1で破り、勢いに乗っている。
ジェフへのリベンジの気持ちも強いだろう。厳しい対戦相手。

ただ、ここまで来れば、対戦相手がどこでも変わらない。
今日、最後の最後に見せた、あの気迫、集中力をもって、勝利を掴み取って欲しい。
さあ、あと一つ。あと一つだ。