日曜開催のため、前日練習は久々に見る。
姉崎に着くと、ちょうど芝が生え変わりの時期を迎えていた。端の方やゴールをよく置くあたりは、芝が剥げて白っぽい砂地が見えている。もうしばらくすると、冬芝が生え揃うまでまた練習場を移動しなくてはなくなるが、今年は臨海に稲毛に秋津、いいでんパーク(旧県スタ予定地)と代替地は豊富。そんなに苦労はしないだろう。
着いた時には、調整中のミツキがランニングしていた。
ボールがグラウンドに散らばって、選手達すぐにも練習が始まる空気。
剥げた芝のせいもあって、普段とは違い椎津川側の入り口を使って選手が入場してくる。意外な事にガビが早く、阿部や勇人らレギュラー陣は遅れてゆっくり入ってくる。最後はやはり監督。ボール回しで身体を温めている選手達をぐるりと見回した後、コーチ陣を集めて入念にこれからの練習内容をミーティングする。
その後選手達を、オレンジと赤のグループが2つ、緑、白とビブなしのグループの4つに分けて練習させる。監督は、イリアン・結城・大輔・阿部・勇人・坂本・山岸の守備陣を集め、明日の守備対策か入念にミーティングを行う。ワシントン・ジウら、注意すべき攻撃陣がいるからかも知れない。
このミーティングのあと、まずGKを置かずに攻撃・守備に分かれてサイドアタックや、それに対する中での守り方の練習を行う。結城などは、前回の広島戦で致命的なミスもあるので、東京V戦の出来が重要になってくる。集中力ある練習ぶりだった。
その後、このグループにはダニロ・川淵・コーキ・泰・要田さん・ラクら攻撃陣と、タテ・クシのGK陣が加わって、ハーフコートで攻守の練習を行った。特にサイドから中に入ってくるボールへの対応が繰り返し行われ、左右にボールを振って、一旦クリアされても、もう一回中へ折り返して跳ね返す形が何度も練習されていた。
守備陣では、阿部のヘッドでのクリアが目立つ。実際、試合でも阿部がクリアしているケースは多い。絶対的な制空権を持つワシントンに彼がつく事は無いだろうが、ワシントンをフェイクにしたセットプレーには、彼の防空能力が試される事になるだろう。
加えて、櫛野が良くなっている。腰のあたりの痛みに長らく悩まされていたが、今日の練習を見る限りでは、動物的な反射のキープが増えている。至近距離からのシュートへの冷静な対応は、スローを見ているかのように確実だ。立石が好調だが、先日のサテでのコーチングと合わせて、櫛野を見てみたい気持ちになった。
攻撃陣では、泰やコーキの動きが目立つ。特にコーキのキレが戻って来ているのがいい。跳ね返って来たボールを遠目から蹴りこんだり、セットプレーのキッカーを務めて際どいボールを送り込んだり。だいぶ実戦感覚を取り戻してきているようだ。明日はベンチスタートだろうが、先日のフクアリ・柏戦で3点に絡んだように、攻撃面で流れを変えるだけの力がある。
監督は、時々プレーを止めて大きな身振りで指示を出す。
流れの中、セットプレー、細かくどこにボールを出すか、どういう場面を想定しているかを選手達に伝える。左からコーキ、右からラク。念入りなセットプレー対策が行われた後には、時間は18:30ほどになっていた。間瀬さんの「上がろう」と言う声がかかり、練習終了。
別グループにいた、林・中島らも練習を終えてクラブハウスに引き返す。
一週間の休養を経て、選手達の身体も軽そうだ。明日のメンバーは、おそらく広島戦を踏襲する事になるだろうが、林・工藤・水野・要田・水本・櫛野らもいつでも行ける状態。監督もベンチメンバーには困る事だろう。
今日は、浦和・広島が負け、G大阪・磐田が勝った。C大阪が勝った事で、ジェフも7位に落とされてしまった。明日は是が非でも勝たなければならない。残留へ一丸となる東京Vに、現時点での力の差を見せたいところだ。
・・・トップ選手があらかた引き上げた後、岡本をGKに、ラクとコーキがFK練習。
どちらも精度がある選手だが、今日はコーキのキックがギリギリで外れる日だったようだ。天を仰いだり、地面に伏したりして悔しがるコーキ。しばらくしてラクが先に上がった後、コーラをかけて岡本とコーキが対決。MLSのシュートアウトのような、ドリブルシュートの成功率を競うようなゲームだったが、引き分けに終わったようだ。
何気ない遊びのような練習だけれども、少しずつ精度・迫力が増してきている。ラクにしても、コーキにしても、岡本にしても。ここで満足せずに、トップで出られていない悔しさを糧にレベルアップして欲しいものだ。気がつけば9月。今年のリーグ戦も、あと3ヶ月になっている。