■夏らしくない日々が続いている。
昨日も姉崎は朝から大雨だったが、今日も夕方になっても一向に天気が良くならない。降りしきる雨の中で、それでも練習は定刻どおり18時からだ。毎日の激しい練習に芝はいたるところでめくれ、田んぼのように水が光っている。そんな天気だったが、観客は10人ほど居る。ある意味たいしたものだ。
入口から向かって奥の方で、選手たちが体を温めるように動かしている。
しばらくして監督が登場。大雨の中でも当然と言った感じでいつものように鋭い視線をピッチに向けている。
ウォームアップが終わると、ボール回しの練習。フリーマンを一人置いて、ワンタッチでボールを回して行く。ただし、ボールが水で止まってしまうので強く蹴っているせいで、流れてしまったり止まったり、やり辛そうな感じだ。
どうやら今日はトップの攻撃陣+サテの守備陣+浩平、サテの攻撃陣+トップの守備陣+勇人・・・と言った感じだ。ちなみに崔龍洙と大柴がサテ組の攻撃陣に入っているので、どっちがサテだか分かったもんじゃない。その周りでは、別メ組の3人が黙々とランニングに精を出している。
この日は奥のゴールを使って、攻守のポジション取りに重点が割かれた練習を繰り返した。
フリーマンからボールを出し、ゴール前の攻防を再現する。1組が練習を繰り返している間、残りの組はその周囲をランニング。雨が強くて、誰が誰だか区別がつかない。
この練習が終わると、今度は1対1でのシュート練習。サイドからフリーマンがボールを出して、攻撃側の選手に合わせ、それから一歩遅れてスタートした守備側の選手が「シュートのブロック」をする練習。
この頃になってくると、もうゴール前は泥水の水溜り。ボールは動かない、選手がスライディングをするたびに2〜3mの水しぶきが上がるわ、GKは風雲たけし城のアトラクションをやってるみたいだわ・・・。それでも、練習は熱をおびて続いて行く。時々、コーチや監督がプレーの間に入って見本を見せて、それが出来るようになるまで。
こう言うときの崔龍洙や大柴は、シュートごとにコースを狙ったり、ループにしたり、よく考えているなと観戦仲間氏がしきりに感心していた。実際、「まず撃つこと」を考えている選手よりも、パターンを考えている選手達は一回の練習で学んでいる量が違う感じがする。
じっくり1時間以上練習をこなして、さらに最後にランニング。神戸組とその候補が先にクラブハウスに消える。
残った面子、崔龍洙と居残り組らしい選手達はさらに30分ほどシュート練習に励む。ニ人一組でリフティングでボールを回して、強烈なボレーシュートやハーフボレーを叩き込んで行く。崔龍洙のシュートはとにかく重い。外れたボールが、練習場の周囲を囲むネットに当たって、ざあっと溜まった雨粒を芝に落とす。
だいぶ、金東秀もシュートが上手くなっている。コースを狙ったシュートが冴えていた。高校2年だが、崔龍洙のそれを吸収してレベルは上がっているようだ。
GK陣も負けてはいない。泥だらけになりながら、指一本で弾き出し「よく触った!」とコーチから褒め言葉が思わず漏れる。弾いて、ゴールしてしまえば水溜りのピッチを叩いて悔しがる。
結局、練習が終わったのは19時半くらい。
クラブハウスの横で、ホースの水をじゃばじゃばとかけ合って泥や芝を落とす選手たち。「こんな日にもよく来ますね」と言われたが、まぁそりゃお前らが練習やるからだろうと思いつつ。
こんだけ練習やってるチームは他には無いだろうと。
きっと、2NDも良い結果が出るはずだ。とにかく風邪には気をつけて。。。