市原雑感記
■このページは過去記事【2003年02月17日01時52分36秒】までを含むページです。
□
過去記事リスト
□
現在の記事へ
□
戻る
■
2/16(日)・第3回サポーターコミュニケーションデー
2003年2月17日(月)1時52分36秒
delete
modify
今年で3回目を迎える「サポーターコミュニケーションデー」。
みぞれ混じりのあいにくの天気だったが、会場となったサンプラザ市原2Fホールには200人ほどのジェフサポが集まり、多岐に渡った議論が行なわれた。今回はかける限りで、その内容をお伝えしたい。
(※筆者の捉えかたや書き方で、スタッフの答弁の内容・意図と外れてしまったものになる可能性があります。その点を考慮して大まかな流れだけ掴んで頂ければと思います。)
まず、岡社長の挨拶。
<岡社長>
3年目に優勝を狙いたいと今まで取り組んできた。最初の年は出来過ぎの3位、昨年は7位・天皇杯4強と、まあまあの成績を残せてきたと思う。03年は仕上げの年。
選手・スタッフ・皆さんと共に目標を達成していきたい。
司会の福原さんから、「広域化」「チーム(強化方針)」「営業・(試合)運営・広報」に分けて説明を行なう旨が説明される。球団の説明、その後に質問の受け付けと言う形式は昨年同様。
■「広域化」について・・・広域化手続きの進行状況と、広域化後のビジョン(名称や試合数の分配など)
<三木専務>
ホームタウン承認の手続きは、市原市・千葉市両自治体の承認後、主管の千葉県サッカー協会の承認、Jリーグ理事会の承認をもってなされます。2月4日に市原市、5日に千葉市に伺い、14日には千葉市から文書で承諾を得ています。市原市からの回答はこれからです。千葉県サッカー協会からは、両市が認めるならば問題無いと口頭で了解が取れています。
「広域化」となるのは、あくまでJリーグ理事会後となります。
一度に多くのことを成そうと思っては、「想い」だけで理想ばかりになってはいけないので、時間をかけながら市民・サポーターとこの問題に取り組みたい。
「試合数」「呼称」に関しては、広域化とは別の事と捉えています。
「広域化」の意義は、多くの市民・サポーター、さらに直接的に言うならば多くの企業の支援が欲しいと言う事になります。
ですから、(別問題である)「試合数」「呼称」に関しては、現在までのところ全くの 「白紙」です。お客様にとって、安全・快適であること、また今後を鑑みて(施設使用料が見えない状況では)クラブとして費用対効果を考えていかなくてはならないと考えています。
(そうした過程を踏んだ上で)多くの人に支援いただける、名称(・運営)にしたい。最終的にはクラブの判断となるが、アンケートを取るなど方法はいろいろあるでしょう。メールや手紙などで意見を頂ければと思います。
まず何より、「クラブが存続する為に(経営基盤の安定化)」「より魅力あるクラブとなる為に」動く事が第一です。
<質問>
Nさん
Q:今季松本開催があるのは、ホームタウン重視・首都圏開催重視の姿勢に反さないか?
A(三木専務):広域化とは別問題です。営業・運営の方でこの質問には準備をしていました。
(営業・堀田):J100年構想の中で、サッカーの普及の為に他地域での開催が求められています。ホーム全試合のうち20%以内で地方開催を行なわなくてはならないのです。もちろん、Jのある都市には行ないません。松本に限らず、秋田・岩手・・・なども考えられます。
Sさん
Q:W杯後にサポーターの意見を吸い上げる為の専任の広域化担当者がつく予定だったと思うがどうなったか。また、今後サポーターの考えがどう汲み上げられるか、また広域化実現までのスケジュールを教えて欲しい。
A(三木専務):考えていたよりも広域化のスケジュールは遅れてしまっている。
(承認前ではスケジュールは何とも言えないが、)例えば名称を変えると言った場合には、グッズの問題や手続きの関係から1年前までに決定しなくてはならないなど、規定はある。その時には具体的なスケジュールも決め込まないといけない。
・・・スタジアムの使用料も分からない・2005年のいつにスタジアムが出来るか市の事情で遅れるかも分からない今の状況ではスケジュールは答えられない。いずれにせよ、(承認が降りてから)あと1年くらいで、いろいろ考えなくてはならないだろう。
意見の吸い上げに関しては、ホームページに限ることなく不公平にならないように窓口を作っていきたい。
■「チーム」について・・・補強・強化方針や遠征・留学・国際試合の開催など
<祖母井チーム統括部長>(少しユーモアを交えながら)
GK石川:GK5人は多いと言われるが、高嵜を鹿島に出し去年は怪我人が出た事から、GKが不足し鹿島から加藤選手をお借りしたりした。今季はU−20代表で岡本が抜けることが想定された為、薄くなりがちなGKを補った。
また、名古屋・仙台・水戸と経験豊富な彼には高嵜が果たしていたようなGK陣のサポートと、もちろん彼自身の試合出場を期待した。ライバルとして、また沖縄出身の彼は踊りも上手く(身振りを交えて・会場から笑い)、ムードメーカーとしても期待している。
MF望月:阿部がU−22で最大7試合不在になってしまう。しかし、その他のポジションでも左も右も真ん中も欲しい。だけども補強費も限られている。だから、ドコでも出来る望月にした。
「問題児」との心配も頂いているが、本人とも話したがそんな事も無い。全く問題は無く、リーダーとしても期待している。最近は崔龍洙と風呂屋に行ったりもしているようだ。
MFサンドロ:ムイチンのような素晴らしい選手を切って、なんでモラフチクを・・・と言う話もあるが、まさか彼が不幸な負傷をしてしまうとは思わなかった。私としては、リティ以来の大物としてモラフチクを見ていたのだが。
いずれにしても最大の懸案のポジション。ミリノビッチのパートナーや、崔龍洙のパートナーとしても考えたが、中立国の(笑)ブラジル人・サンドロにした。
「祖母井さんはブラジル人が嫌いだと言っていたのに(笑)」とスタッフに言われましたが、彼は韓国でやっていたブラジル人ですから(笑)
得点力・人間性・カタコトながら英語が出来るので、コミュニケーションも考えた。チームとしてはTOP下として考えている。水原三星ではチーム事情からFWだったが、本来は左右・TOP下の中盤で、FWも出来ると言う選手。
FW巻:崔龍洙の代わりでは無く、駒澤大学時代の彼を見たがドロドロになってボールを追いかけられる大柴のような選手だ。非常に当たりに強く、前線の潰れ役「デストロイヤー」になれる。昨日の練習試合でも活躍していた。
・・・もう1人得点力のある日本人FWをと言う意見もサポーターの皆さんから貰ったが、チームとしては、ポスト型:崔龍洙・巻、機動力型:大柴・林・楽山で考えている。人数が多すぎては競争力が失われてしまう(後ろの選手がノーチャンスになるので)。
選手を取ると言う事は「誰かが辞める」と言うこと。高卒選手などは、2〜3年の長い目で見たい。今年は辞めた選手の受け入れ先が全て決まった。選手の今後に責任を持って行きたい。
(W杯前に、各国チームとの親善試合が無かった件に関して)
強化サイドとしては行ないたかったが、試合開催はビジネスである。アルゼンチンにしろ、メキシコにしろ代理人が居る。やりたくても、金銭面・日程面で実現できなかった。
国際経験の必要性はもちろん重要視している。今年の韓国キャンプでは1月27日に試合が組まれていたから、若手には契約更改時に27日の試合は若手を使うと伝えてきた。そうしたら、やっぱり彼らは体を作って来てくれた。いい経験になったと思う。
(名古屋に6年勝っていないが)
社長・専務を含めて、名古屋には特別な思いがあるが(苦笑)、何故か勝てていない。勝ちましょう(笑)
<質問>
Nさん
Q:DFの若手が少ない中で、J経験のある山本を放出したのはもったいない。
A(祖母井部長):山本はディフェンシブハーフと考えている。
DFはジェレ・永輔・斎藤・吉田・茶野の5人体制+結城・小林で今季乗り切る。
Iさん
Q:オシム人脈での国際大会への参加や、留学の計画は。
A(祖母井部長):ユースが行ったトルコのアンタリアなど行きたい所はあるが、もう少しお金が無いと難しい。今年韓国に行けたのはスポンサーがついたから。
2週間〜1ヶ月の留学はベングロシュ氏と相談したい。
Nさん
Q:若手の海外留学は?
A(祖母井部長):韓国キャンプの日程が早まったので、日にち的に選手の休養が少なくなってしまい、「選手からも」声は出なかった。選手からそうした声があれば、我々としても支援していきたい。
■「営業」「運営」「広報」について
<営業・堀田さん>
観客動員で伸び悩んでいるのは営業として厳しい。お金が無いことから、補強も出来なければ行きたくても海外へも行けない。
広報面では、まず多くの人に知ってもらう事。まず知らせる、そして行なう事を徹底する。ここ一ヶ月では、TV・ラジオでCMをジェフとして初めて行ないます。もちろん全国放送とはいかないので、地元の千葉テレビやBAYFMとなります。15秒スポットで、3月15日の試合告知を行ないます。
また、UNITED・雑誌・新聞をより活かし、チーム事情・動向を伝えます。
今までは、メディアに取り上げてもらう為のニュースリリースも、「いついつに何がやります」と言う程度でした。これを「いつどこで、〇〇と言う趣旨の事を行いますので、ぜひ記事として取り上げてください」とメディアの皆さんに取り上げて頂けるようにリリースを行なって行きます。ジェフの特集を組んで頂けるような働きかけもします。
サポーターに何か手伝える事は無いかとのご意見も頂いていますが、チームとしてはまずTV・ラジオ広告を行なう3月15日・22日の結果を見て、それでもだめならと言うことで、サポーターへのお願いをするか判断したいと思います。
(臨海名物について)
カレーくらいしか名物が無いので、ジェレや崔龍洙の郷土料理を・・・と言う声を頂いています。臨海でブースを出しているお店に、出来るか出来ないか働きかけてみます。もちろん、お店が採算が取れればの話ですが。
(観客動員・チケット)
自由席のチケットをお金を少し払えば指定席に変えられるように・・・と言うのは、観客動線や払い戻し・ぴあのシステム上の問題など、障害が多い。
野球では一部行なっているようだが、それも「ご招待券」と言う言わば「ゼロ」のチケットを指定席に切り替えるといったもので実質的には、券の切り替えは行なわれておらず、現時点では難しいと言わざるを得ない。
(臨海動員100万人キャンペーン)
開幕でのお客さんの入りを考えながら、やる時期を考えています。
(グッズ)
チケットアルバムなど意見を頂いていますが、チームとしても「数」がどれくれい売れるかを判断しなくてはなりません。リーグへのフィーの問題もあります。
オートウェーブさんと協力してカーグッズを・・・と言う話も、先方の負担や同じくフィーの支払いの問題があります。
単純に商品を増やすと言うのではなく、他チームも見ながら判断したい。他チームの色を変えたもので良いのかは(サポーター皆さんも納得できるか)分からないですから。
<運営・大木さん>
(自由席・アウェイ側を減少できないか?)
リーグからホームとアウェイを分割し、トラブルを避けるよう言われている。場内アナウンスで座席を詰めるように促すなど対応していきたい。
(シャトルバス)
終了後に一度にバスをつけても乗車率にばらつきが出来てしまう。天候・曜日でも変化があるので、様子を見てストレスが無いようにしていきたい。
(バックスタンド裏の防音壁に懸垂幕を付けられないか?)
本来はスポンサースペース。何かつけるには市の許可がいるので、協議して対応したい。
(松本開催)
長野県サッカー協会との調整で日取りは決定した。必ず名古屋戦を行なうと言う事は無い。国立開催に関しても、レッズじゃないと・・・と言うわけではないが、やはり集客力の(=収入)あるチームと行なうこと、また警備上の問題もあるので、それらから判断している。
(開場時間)
J側で開場時間は指定されているが、ビッグフラッグの搬入に関しては、他のサポーターの迷惑になるので事前に行なうように柔軟に対応している。
(入場などスタジアムの音楽に個性を)
他チームなどはずっと同じ曲などを使っているようですが、我々もその時々で相応しいものをかけてきているつもり。オリジナルは厳しいですが、意見は採り入れていきたい。
<広報・利渉さん>
(これまでのこと)
携帯電話サイトJ’Sゴールの充実。トレーニングのスケジュールや、メディアへの露出がある際のアナウンスなど。PC版HPとの連動や、メルマガも検討して行きたい。また、UNITEDに関しても「試合のプレイバックを多くして欲しい」と言った意見を採り入れて、紙面構成を考えていきたい。
今回のサポーターコミュニケーションデーに関しても、来れなかった人たちの為にホームページで公開して欲しいと言う要望が昨年もありましたので、要約してHPへ載せるように致します。
■その他
1)市原市とクラブとの協力関係について
<三木専務>
(「ホームタウン推進計画ステージ2」の冊子を示しながら)全面的に協力して、広報・観客動員面、選手参加のイベントなどを行なっていく。
主に市にはハードウェアを、チームは選手参加のイベントを受け持ってやっていく。なかなか皆さんはご存知無いかも知れないが、年間20数回そうしたイベントに参加しています。例えば新春の高滝湖でのマラソンや、ホームタウントークショー、また姉崎本社で中学生に職業体験を年に十数回行なうなど、です。
また市津では、昨年末高校サッカー選手権に参加するチーム3チームと、それ以外に1チームを招いて「クリスマスカップ」を開催し、また市津を選手権参加チームの練習場として使用して頂く事も出来ました。千葉日報さんで大きく取り上げていただいてので、ご存知の方もいるのではないでしょうか。
トップチームの試合開催だけでなく、本当の意味でのホームタウンを考えて行きたいと考えています。
2)ユニフォームはなんでミズノか?
<三木専務>
去年、オートウェーブさんが突然(胸スポンサーに)入った時のような時の対応も含めて、ミズノさんが最良だったと言う事です。
3)FP姉崎をもっとジェフらしくして欲しい
<三木専務>
市の所有物であり、有償で借りているもの。家主さんである、市原市に相談したい。
<質問>
Hさん
Q:ネットとTVなどメディアの連動を
A(利渉さん):検討して行きたい。また、今後はサイトの有料化なども検討課題となると思う。
私(風邪で聞き取りづらかったはず。申し訳ない。)
Q:広域化前で回答は難しいと思うが、1.千葉市も含めたエリアでweb以外の人たちへの認知を深める為に他のチームで行なっているような、ポスタースポンサーの募集や、市内の回覧版にチームの印刷物がスグに行き渡るような仕組みをつくっては?2.他のチームと比べての話だが、市原には熱いサポーターの絶対数が少ないと思う。「熱い」サポーターを増やすが為に、少人数のサポーターズクラブをチームが公認する浦和のようなシステムをどうにゅうしてはどうか?
A(堀田さん):あくまで千葉市での活動は承認後。したがって、今は全て市原市への働きかけとなります。ポスターの貼り付けは市内の商店・JR・市にもお願いして既に行なっています。また、回覧版に関しても市原青年会議所さんにお願いして、そうした仕組みが出来ています。開幕戦のチラシは、この流れで各過程に回覧されるはずです。
千葉市に広域化が決定すれば、同様の事を千葉市でも行ないます。
(質問2は、回答を聞き忘れたので終了後に聞きなおしたところ以下のような答えでした。)
浦和に関しては、そうしたサポーターのとりまとめを「後援会」が行なっている。本来ならば、市原でもそうなって欲しい。サポート会員の話もあったが、例えばバスツアーを開催するときに最低何人集まらなくてはならない、と言う保証金を今はチームが支払わなくてはならず、正直そこまでは手が回らない。サポーターの「後援会」的な組織が自立してくれればありがたいのだが。
チームとしては、サポーターが行なうべきところ、チームが行なうところを切り分けて支援して行きたい。
Oさん
Q:1.次回の試合予告を試合後に流して欲しい/2.広報いちはらの内容を配布日を考えて作って欲しい。配布日から近い日の試合予告が載っていて欲しい/3.ハーフタイムショーで地元の子供さんを積極的に使っては。親御さんが必ずついてくるから。
A(大木さん):1.やっていますが・・・なかなかお耳に入っていないようですいません。(福原さんから、勝ち負けでDJのテンションが高かったり低かったりしますからねとフォロー。)/(2.回答聞き逃し。申し訳ない。)/3.(ハーフタイムショーが出来るような)市内の団体を見つけて今後も取り組んで行きます。
Mさん
Q:オフィシャルショップでしかUNITEDメンバーカードが使えないのは意味が無い?(質問の意図を完全に把握できず)
A(堀田さん):オフィシャルショップは、クラブで1店舗。それ以外はアンテナショップとJの規定で決まっている。現在は、(購入できる場所が少ないと言う状態を)「HPでも買えます」と逃げている状況。改善して行きます。
Nさん
Q:ジェフの観客動員は7千人程度。これをさらにプラス5千人増やすには、サッカーに興味のある人たちだけではなく、そうでない一般の人たちを取り込む事が必要。ジェフは試合内容ではいい物を持っているのだから、来てもらえれば分かるはず。安直だが、例えばタレントを呼ぶなどしてはどうか。集客プランがあれば教えて下さい。
A(堀田さん):このことは散々チームでも議論しました。その結論が「ヤメよう」と言う事です。他チームを見てください。例えば横浜FC(昨年の試合で、試合前にスポンサー・藤原紀香をゲスト出演)、その時は確かに来ます。でも、その後はまた同じ。ずっとやり続けなきゃいけなくなってしまいます。でも、そんなお金はありません。
どうやれば、感動を与えられるかそれにこだわりたい。
子供だって感動は与えられます、プロならそれに技術が加わるんです。磐田・鹿島が見せているような感動を、それを続けて行くことです。潮が引いた後、どうすればいいかではないんです。
タレントは絶対に呼びません。(場内から拍手)
Hさん
Q:去年も同じ質問をして、気持ちの良い答えを頂きました。成績目標と、観客動員目標を教えて下さい。
A(祖母井部長):タイトルを一つ・・・優勝・・・とか言うと、プレッシャーがかかってしまうんですよね。他のチームだってそうでしょう、優勝!優勝!と言って、優勝ってなかなかないでしょう。ここで私が言ったら「祖母井部長、優勝宣言」みたいにメディアさんに言われたら、それこそプレッシャーがかかっちゃうし。だから、口には出さないで置いて、チャンスはあると思うけれど。
(堀田さん):去年は臨海4,000人、平均でも7,000人でした。これを年間で10,000人にします。
Iさん
Q:監督はJ1で最も遅い決定で心配しました。昨年のベングロシュ監督に続き、W杯の8強監督ですが、なぜ外国人監督にこだわるのか教えて下さい。
A(祖母井部長):ベングロシュ監督には最低2年やってもらいたかった。(冗談交じりに)勝てるか・勝てないか、一点差や試合終了間際に失点したりと心臓もプレッシャーも67歳の体には厳しかった。
本当はオシム監督ではなかった。来てもらえると思っていなかったし、またオファーしていた他の候補は、皆欧州のクラブチームの現役監督だった。監督とは90年に知り合い、どのクラブも大体3年で優勝させている実績からもジェフに最適だと思った。12月15日の時点では、監督の息子さんの就職が決まれば・・・と言う話だったが、決まった後も迷っていらっしゃったようなので、直接オーストリアに飛んで1月17日に契約した。この日は、彼と初めて知り合った日で、彼もそれを大事にしてくれていた。
見た目は非常に気難しそうな感じだが、非常に優しい人だ。
欧州人脈を大事にするのは、ジェフが10年だけでなく100年続く私が死んだ後も続くクラブとする為の地盤作りのため。経験のある監督だから、学ぶもの+αがあるはず。日本人監督になるときそこには祖母井はいないはず。私がいる限りは外国人監督です。
Iさん
Q:経営が苦しい水戸・甲府などは、それをアピールして存続してきた。ジェフも膿を溜めないで欲しい。今は、千葉市に助けを求めているだけ。
また、具体的にスタジアムの何人・ファンクラブに何人入れば採算が取れるのか教えて欲しい。
A(三木専務):チームは、98〜00年に自助努力での経営改善を目指しまず経費を半分程度に削った。その時期、戦力も落ち込んで非常に厳しい時期を迎えていた。
その後、01に「清水の舞台から飛び降りて」崔龍洙・ジェレ・ムイチンの大型補強を行い、それで少し観客は上向いた。チームには、それぞれのやり方があると思う。
数字的な意味では何をもって黒字かは難しい。スポンサーからたくさんお金を貰えれば黒字にもなるのだから。川淵(当時)チェアマンが言っていた入場料収入で選手年棒を補うと言う意味ならば、1万人ではだめ。1万8千人程度の観客と、さらに言い方は悪いが「客単価」の向上が無くては。
(堀田さん)ファンクラブは、現在2,883人。他のクラブの10分の1です。これは我々の責任。ただこの人たちにはUNITEDも郵送されていますし、告知は出来ているはず。必ず復活させます。
最後に、福原さんからチーム一丸となって頑張りますと、スタッフに代わって決意の言葉が出て滞りなく予定の2時間で終了。自分が言うのもかなりナンだが、舌鋒の鋭い意見も少なく。笑いと拍手のある、和やかな会だった。
成績が良いというのももちろんだろうが、チームの運営方針に概ねみんなが賛同していると言うことだろう。もちろん、私もそれを支持して行きたいと思っている。チームがこれだけ考えているのだから、もっともっと私達のレベルで出来ることは何なのか、考えなくてはならないと気付かされる一日だった。
■
必勝祈願&練習見学雑感記(2/11)
2003年2月11日(火)19時21分53秒
delete
modify
小雨の降る姉崎神社。始動後すぐに韓国キャンプに入り、落ち着く時間の無いチームにあって、監督を迎えての必勝祈願は一つの区切りと言えるだろう。オシム監督と言う国際的に名を知られた監督を迎えたからか、地元のマスコミのほかTBSの取材も来て居た。
社長以下、スタッフ・全選手参加の式。初めて見るオシム新監督は、遠目から見ても一目で分かる巨漢。多少背中が丸くなっているが、それでもジェレよりも一回り大きい。「厳格」と耳にしているが、これで怒られれば、相当に怖いだろう。監督は、興味深そうに神社の様子を見渡し神殿に入ると、しめやかな雰囲気の中で必勝祈願が行なわれた。いよいよ、2003年のスタートと言った感じだ。
さて、その後しばらくして姉崎練習場へ向かうと、チームは早くも激しい練習に入っていた。仲間内から昨日の二部練習もハードだったと聞いていたが、考えていたよりもよほどハードだ。
何せ、アタマも体も休む暇が無い。
姉崎練習場に到着した時、チームは4色のビブスに分かれて2組がパス回しの練習、もう二組がランニングを行なっていた。この組み分けにはさほど意味があるようには思えず、便宜的な分けに見えた。ただ、このパス回しからして去年とは必死さが違う。少しでも動かないようなら、脇で難しい顔をして構えている監督がプレーを止めて指示を出す。通訳にも新しいスタッフを迎えているようで、舌鋒にも容赦が無い。ドイツ語を解する小倉コーチからも指示が飛び、休み無く練習が続く。
しばらくして、パス回し組とランニング組が交代。止まっている時間は無い。ランニングに移った組も走りに緩急を指示されている。別組が何を指示され、どう言う動きをしているのか。もう一方の組も理解しようと、走りながら様子を伺っているような感じだった。
だが、なかなか飛ばしているなと思ったこの練習も、ウォーミングアップに過ぎなかった。一段落するとスグにゴールが用意され、ミニゲームの大きさのコートのサイドラインにも、コーンで作ったゴールが4箇所用意される。
チームも、4組から以下の3組に再編されてより実戦に近い練習に移った。
【オレンジ】ジェレ・羽生・楽山・工藤・勇人・坂本・中島・吉田
【イエロー】崔龍洙・山岸・拓土・野本・茶野・結城・村井・金位漫
【レッド】 サンドロ・巻・阿部・永輔・望月・武藤・小林・江尻
(※別メニューで、林・長谷部・斎藤/GKは順番に交代)
・・・コンディションが心配されていた村井も、本調子では無いだろうが、他のメンバーと同じメニューをこなしている。
しかしまた、言葉で説明するのが厄介な練習だ。
ボールを奪われたら攻守交替。ゴールは、GKが守るものとその両サイドのゴールの3つずつ。攻守の素早い判断。守る側はドコのゴールを狙われるかを察知し、攻める側はドコのゴールがフリーかを考え、またフリーなゴールを作り出すかを考えねばならない。
さらに、この練習に続いて2組がミニゲームを行なっている間に、残りの1組が「外野」となって球出しに参加する練習も行なわれた。「外野」をどう使って攻撃するか、より取捨選択の幅が増え、「外野」の選手も中の選手がどう動くかを考え、フリーな選手を探しておかなくてはならない。とにかく、アタマも体も休まる暇が無い。
その中で選手は必死だ。坂本・金位漫・崔龍洙らから大きな声が飛び、怪我をするのではないかという激しいプレーが連発される。特に発奮していたのは、崔龍洙・ジェレ・巻・工藤と言ったあたりで、崔龍洙は実戦でも見せないようなダイレクトボレーを岡本に撃ちこみ、ジェレは本番さながらにコート外まで相手を追い立て、巻は狭い中でも得点・アシストを見せ、工藤は遠目からでも積極的にシュートを撃っていく。
それぞれが、新監督にアピールする気持ちに溢れているように見えた。まぁ、サボろうにも間を取る時間も無ければ、サボったら“あの”監督が仏頂面でやって来るのだから、シャレに成ならないだろうが・・・。
とにかく、観ている側まで疲れそうな練習は、約2時間みっちりと続けられた。
チームは何を意図しているのか。練習後、これまでに観た事の無い今日の練習内容について、コーチに意図を聞いてみた。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
1)狭いゾーンでプレッシャーがかかった状態でのボール回し。
2)数的有利を作りながら、その中でフリーな選手を創って・使って攻撃をする。
・自ら味方選手の多いゾーンへボールをドリブルで運ぶ事による数的優位
・ショートパスを連続して繋げる事で創る数的優位
↓
「複数のゴール」は、選手に多くの選択肢を与える為
「外野」は、フリーな選手を上手く使ってプレッシャーを仕掛け、またサイドチェンジを意識した攻撃を養う為
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
なるほど、この言葉を聞いた後なら目指すものも分かる。
激しい運動量を要求するプレッシング、スピーディな攻守の切り替え、そしてサイドチェンジを多用した幅のある攻撃。実現すれば、ベルデニック監督の時代のような鋭いリアクションサッカーが出来るだろう。ただ、今回はベングロシュ監督が築いた守備と創造性のプラスを目指した昨年の経験、ベルデニック監督がチーム作り放棄した時の組織的攻守の経験を持った選手たちが居る。
そこからのスタートと考えれば、この2年で目指してきたものが見えてくるかもしれない。
くたくたに疲れて帰ってくる選手たち。
「疲れた」「シャレになっていないッすよ」「大変です・・・」と口にはするものの、表情には密度の濃い練習をした充実感が見て取れる。
開幕までまだ1ヶ月以上ある。この中で、どの選手が生き残り、そしてどんな新しい市原の姿を見せてくれるのか。今までに無い期待感が、今日の姉崎にはあった。本当に開幕が楽しみだ。
■
蘇我スタ改善署名活動(@国立・高校サッカー決勝)
2003年1月14日(火)2時37分37秒
delete
modify
署名活動の趣旨に関してはTOPページにもありますが、高校サッカー選手権決勝・市船−国見の試合観戦者を対象に、国立競技場前で署名活動を行なって来ました。
この日は朝9時過ぎから10名強が参加。所属はハレルヤ、粋犬会、一般参加とそれぞれでしたが、真剣にスタジアムの事を考えているメンバーばかりでした。
活動は、旧ハレルヤBBSなどで積極的に告知をされている、「市原第16特攻隊」HPの管理人“かのり”さんを中心に、まず千駄ヶ谷門を中心に行なわれました。前日夜にハレルヤの代表氏が用意されたと言う、蘇我スタの改善すべき点をまとめたプラカードを持ち、チラシと声で趣旨を説明しながら、協力を募る・・・と言うスタイル。
通りすがりの人たちに短い時間で趣旨を説明する事は難しく、なかなか署名は集まりません。しかし、人通りが多くなるにつれ、徐々に署名も集まりだしました。ノリで書いてくれる方、説明を聞いてくれ質問も旺盛な方、ほんとうに千差万別でした。
千駄ヶ谷門が入場待ちと当日券を求める客とでごった返す中、ひたすらに声がけ。
途中から、青山門・代々木門方面にも人を分散。試合開始の14時まで、署名を続けました。
試合前の署名が終わり、スタジアムの中で集計作業。
また試合後に千駄ヶ谷駅近くの交差点で署名活動を続けました。
すると、今回は短い時間にも関わらず、驚くほど多くの方が署名に協力してくれました。試合前は、スタジアムに入るために急いでいたファンも今なら時間がある、また試合前の告知で内容に理解が得られたと言う事でしょう。署名ボードが足りなくなるくらいに多くの人に協力いただきました。
結局、集まった署名は1,968名分。もっと署名活動を行なう側の人間が居れば、と言う思いは正直あります。
しかしながら、この問題に対しての理解が確かに高まった事を感じさせてくれる手応えのある一日でした。「これじゃぁダメだよね」と、はじめてスタジアムの予定図を見る人が思う。それが全てではないでしょうか。50年・100年と使うスタジアム、ワールドカップ開催国が作るサッカー専用スタジアム。それに相応しい物を造るべきです。
「ある程度まとまった署名があれば、設計は変更される可能性がある」これは、各方面の意見を集めた結果間違い無いようです。後は、如何に多くの人に協力をお願いするか、それだけに懸かっています。
遅きに失しましたが、動けるのは今だけしかありません。
50年・100年の事を考えるなら、今だけ馬鹿になってもいいはず。JEFサポと、全てのサッカーファンと千葉市民の力、全てを合わせてより良い物を造る為、頑張りましょう。
■
勇人&羽生 トーク&サイン会@千葉そごう
2003年1月3日(金)18時32分32秒
delete
modify
千葉そごうで行なわれた、勇人&羽生のトーク&サイン会に行って来ました。
告知が少なかった割には盛況で、女の子を中心に200人強くらいは居たでしょうか?部屋が狭かった(場所も分かりづらかった)せいもあって、入場制限も出るくらいでした。チラシには書いていなかったのですが、進行役はOBの宮澤ミッシェル氏。いつも通りの軽快なトークで二人から言葉を引き出し、会場に集まった観客を楽しませてくれていました。
ちょっとトークの例を挙げると・・・、
「山岸をプライベートでカラオケに誘ったら、いきなり8曲も先に入れられて、山岸だけ自分の世界に入ってしまった。(羽生)」「(2NDの)札幌戦の結果は、携帯で『あー負けてる・・・。』と思って見ていました。(勇人)」「住まいは形から入ります。実は、一軒家を借りたんです。(勇人)」etc、この場でしかなかなか聞けないトークも。
会場には二人へのメッセージボードもあり、早速羽生宛に
「ドスサントスに負けるな!」
・・・いや、羽生に簡単に負けるような選手だったらかなりヤバいんだが・・・と、ツッコミを入れたくなるような書き込みも。
プレゼント抽選会と、サイン会も滞りなく終了してお開き。千葉テレビが協賛してるので、おそらく今月のJEFクラでは放送されるでしょう。
通りすがりの人も含めて、寒い中これだけ集まるんなら臨海にも・・・と思ってしまいますが、やりようによっては千葉もまだ捨てたもんじゃないかなと思えたイベントでした。
■
02シーズン総括
2003年1月2日(木)20時25分49秒
delete
modify
「やっぱりベルデニックは良い監督だった」と言うのが偽らざる気持ち。「型にはめ過ぎてあのやり方じゃ優勝できない」「ずいぶん研究されてきてた」とか、辞めた後の評価は耳にするものの、やっぱウチのチームにはハマってた監督だったと思う。01年一年間で築いたプレスとパスサッカーは影を潜め、また00年までのような繋がらない・こねくり回すサッカーに終始してしまった。それでも年間7位と言う結果を残す事が出来たのは、ベルデニックが築いた残像と、補強の成功によってしっかりと築かれた守備の安定があったからだろう。昨年の成功をフロックとせず、残留戦線に逆戻りしなかったことは大きい。
「継続」を掲げた一年だったが、スタートから継続されていたのは選手の配置くらいのものだった。自主性を重んじ、組みあがった組織と個人技の融合を目指した事は間違いでは無かったと思う。思い返せば、まだまだ上の段階を目指すには組織の浸透が不十分ではなかったか。「昨年以上の成績・内容を」との期待が、まず足元を固める事を忘れさせてしまったように思う。本来なら、ベングロシュ監督の意思を実現する人材=ルボが、チームを一段上に登らせるはずだったのだが・・・それも不幸な負傷によって彼が引退した事によってならなかった。一昨年来の補強ポイント「右サイド」と「崔龍洙のバックアッパー」として期待した増田・和多田も、十分に活かせないままに出番が減少して行ってしまった。
リーグ戦後の天皇杯では、確立された守備をベースにしたカップ戦用戦術を見せ、交代にも幅を見せたが遅きに失した。正しい道を歩もうとしているのだけれども、思ったように前に進めない。そんなもどかしさばかりが残った。
01年と監督の意図するサッカーとの綱引きが、この中途半端な結果となってしまったのでは無いだろうか。そして、ベングロシュ監督も02年限りで退任。守備組織のその先の戦い、頼るべき司令塔が居る中で彼がどんなサッカーを構築しようとしたのか「それ」は姿を見せることなく終わってしまった。ここのところ、監督が2年間続けて指揮を執った事が無い。チームの成長が遅くなっている一端が、物理的な「非継続性」にあるのは間違いではあるまい。
敢えて今年の収穫を上げるなら、羽生・勇人の成長だろう(本当は、あと一人くらい育って欲しかったが。特にディフェンス)。
永輔世代・73年組が03年には30歳を迎えるチームにあって若年層の強化は急務。彼らが使える戦力となった事は、来年以降に向けて非常に重要だ。
そして「来季」を見据えると、課題はそのままに持ち越された。失われた組織力の再編成と、穴のポジションの補強、若手の育成、この3点だ。
組織に関しては、監督が決まらない限りなんとも言えない。今季監督の続投が決まっているチームと比べれば、明らかに出遅れてしまっている。02年終盤の守備戦術だけでは、折角01年で「汚れ」を落としかけた「負け犬根性」「消極性」「依存主義」を払拭出来ない。強力に市原の持つポテンシャルを引き出す指揮官を期待したい。
補強に関しては、今季の和多田比べてどうかは分からないが、巻を獲得したようにフロントも穴は分かっているようだ。ただ、如何せん金が無い。現有戦力を維持できるか、それをクリアして余ったお金で補強・・・そう考えれば劇的な大型補強など望むべくも無い。限られた予算の中で、今季のベースを活かしてくれる監督の獲得こそが最大の補強になるだろう。
その上で、羽生・勇人に続く人材に伸ばして貰わねばならない。特に軒並み高齢化しているDFのバックアッパーは最重要課題。育成専門のコーチでも雇えれば良いのだが。
永輔世代が力を落とさずに戦える最後の年が03年。73年組には、永輔の他に吉田・武藤・大柴・崔龍洙。さらに74年組にも、立石・大輔が居り、もちろんジェレ・長谷部は彼らより年上。世代交代の大きな波が市原に訪れてきている。
「育成しながら、タイトルを目指す」難しい事は分かっているし、ともすれば危険な試みとなるかもしれない。それでも敢えて、この2つを03年には同時に達成して欲しい。
pass
write
modify
delete
zakkan v.1.01