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3/21(火)・第4節・清水エスパルス戦 2006年3月23日(木)20時38分21秒 deletemodify

「今日勝たないとね、ズルズルいっちゃうよ」
試合前の、サポ同士の会話。

「首にナイフを突きつけられた、ギリギリの状態だった」
試合後の、オシム監督。


言葉は違えど、この試合を向かえるにあたる関係者の気持ちは一緒だった。3試合勝てなかった。それも、勝たなくてはいけないと開幕前に思っていた相手ばかりだった。去年と同じメンバーで戦える安堵があったし、去年と同じように戦えば、去年と同じように勝てると思っていた。

慢心。
いくら、身体を痛めつけて練習をしても、心が緩んでいたら力は出ない。勝てない中で、このチームを支えてきた自信が本当に脆く揺らぎつつあった。このまま崩れるのか、立ち直るのか、その瀬戸際の一戦だった。



日本平。
あまり良い思い出の無いスタジアム。食べ物が良くても、胃もたれを起こすような、およそサッカー場とは思えない脂っこい場内アナウンスと、妙なハイテンション。どうにもテンポが乱される、自分には嫌な場所だ。
山の上にあるスタジアムだけに、天候の影響は受け易い。昔は落雷による停電もあったし、今日は強風がアウェイ側へ向けて吹き付けている。

調子が悪い時ほど、声を出したくなるのがサポーター。後援会バスも三台、ゴール裏はかなり黄色く染まっていた。いつもより長いアップの間、ひたすらに声を出し続けて選手を鼓舞した。

−−10−−18−−
−−−−09−−−−
16−−−−−−02
−−06−−07−−
−03−05−24−
−−−−01−−−−

スタメンは、相手が2トップと言う事もあって、3−5−2の基本布陣に戻された。
トップ下には、羽生ではなく、クルプニ。羽生ほど動けないクルプニの起用、これがどう出るか。
3連勝を狙う清水は、連勝中のベスト布陣。マルキが怖い。古巣との対戦に闘志をたぎらせているかのようだった。兵働・藤本をはじめ、若手が多くなって別チームのようになり、なかなか展開は読みづらい。

ゲームはいきなり、つばぜり合いの様相になった。
キックオフから一気に攻め込む清水。ゴール前で、選手がクロスするかのように左右に流れて、機先を制してシュートを放つ。精度無く、事なきを得たが危ないアタックだ。これを受けて、ジェフも反撃に移る。ボールをためられるハース、ハイボールを制する事が出来る巻、キープして捌けるクルプニ。基点の作り方はいくつもある。清水のサイドアタックを早めに潰すや、カウンターを食らわす。
そんな中、左中央のクルプニ→ハースの右クロス→巻のドンピシャヘッド!と言う流れるような攻撃が生まれる。相手の腕を折りそうなくらい強烈なヘッドだったが、これは相手GK西部に片手一本で阻まれてしまう。大きなため息。

だが、この一撃を足がかりに、徐々に全体のペースとしてはジェフが握り始めた。
清水のサイドアタックがなりを潜め、厄介なのは兵働・藤本のポジションを問わないアタックと、やたらヤル気のマルキに限られてくる。ただ、完全に振り切られる場面は少なく、対応は出来ていた。
逆にジェフは、やや遠目からハースや智が狙い、シュートで終わる攻撃をする。
逆風だったが、ボールを組み立てる展開だったので、不利に働いたとは思わない。

そんな中、阿部がゴール前に一気に進出。ゴール前でもつれて、倒れて・・・PK?
遠目に見ていたが、まだ阿部のボールで無かったし、正直これは誤審では?ダイブでイエロー獲られるかと思ったほど。これを決めて1−0、なんかスッキリしない。
審判は「東城」・・・知らん・・・?初心者マークか?
なんかイヤな空気で居ると、今度はウチのゴール前で智がマルキを倒してPK。これ、さっきのPK無かったら、無かったのでは?決めて、1−1。全然スッキリしない。審判変えろ!第4審は誰だ!?と、見てみれば「西村」・・・イヤ、あんたも結構です。前門の虎、後門の狼か(泣)
不安定なジャッジは続き、仕方なく「そういうもんだ」と割り切って観る事とする。

ジェフの攻撃は、どうしても羽生が居る事を前提としたような動きになっている。クルプニも頑張って動いているが、羽生ほどには動かない。だから、皆が動かないとスペースは出来ない。バックパスで、パスの出しどころを探すが、見つからない。そういえば、いつの間にか、スペースメイキングは羽生頼みになっていなかったか?
もちろん良い攻撃もあるが、微妙に合わない。ただ、それは連携の問題。時間が経てば良くなるはずだ。

逆に気になる選手が居る。阿部だ。
簡単にパスをミスる。ボールを取られる。決定的にヤバい場面で。全くらしくない。犬のチームのキャプテンなのに、まるで猫がヒゲを失ったかのように、バランスが悪い。どうしたんだ?積み重なった疲れ、細かい怪我、それを抱えながら責任感で動いている阿部。こういう時は、周りが補わなくては。

前半は、このまま終了。
悪くはない。ただ、決め手に欠ける。思った以上に、清水のポジションチェンジが激しく、掴み所が難しい。去年対戦したときよりも、はるかに組織されている。それでも、今年は11人で戦えている。ペースは、ジェフに来ている。

そして、後半になっても、概ねペースはジェフだった。
風上に立ち、流れるボールの扱いに苦心するものの、チャンスの数が増えてくる。右でフリーになったクルプニのシュートは、GK西部の正面。さらにクルプニとの交代で羽生が投入された後は、テンポが一段と速くなった。

右クロスからハースがドンピシャで飛び込むも、サイドネット。
さらに勇人が右からボレーでシュートを放つも、GK正面。
そうした紙一重攻撃のシーンから、一転してカウンターでの反転攻勢を仕掛けられる。ジェフ陣内でのFKも増え、セットプレーから失点するここ3試合の嫌な光景がアタマを過ぎった。しかし、この日は気持ちの入り方が違っていた。不恰好でも、身体ごと投げ出して守ろうとする気持ちが、随所で伝わって来る。転がり、競り合いながら、最後の一線を割らせずに、ボールを蹴りだす。

1−1のまま時間は過ぎていき、また清水のFK。
蹴るのは藤本。ジェフは、コーキと羽生を残して全員守備。またも嫌な空気が流れたが、これは壁に当たって事無きを得る。跳ね返って来たボールを藤本が、伊東テルに戻そうとバックパス・・・ところが、これが逆球になって体勢を崩したテルが転倒。詰めていた羽生が、ハーフェーライン手前から奪い去って、一気のドリブルを開始する。清水陣内には、GKしかいない。遥か向こうから駆け上がってくる羽生に絶叫しながら、祈るような気持ちでドリブル、そしてループシュートの行方を見守った。
日本平の二階からは、正直、ゴールまでが良く見えない。周りの絶叫を聞いて、シュートが決まった事を知った。2−1。けれども、まだ試合は終わっていない。「集中しろ、まだ終わってないぞ!」と誰彼ともなく叫ぶ。

どんな格好でもいい。とにかく今日は勝ちたかった。
羽生が、勇人が、巻が、なりふり構わずにボールキープに入る。巻は、身体を蹴られても這いつくばってボールを守り、蹴った相手の方が気圧されて倒れこむ程だった。ロスタイムの3分は、そうしている間にようやく終わった。今季初、久しぶりの勝利に喜びよりも安堵の気持ちが沸いて来る。
ホッとした表情で、仲間同士と、握手を交わした。


結局この試合に限れば、清水とウチの差はほとんど無く、「勝ちたい」気持ちの差だけだったと言える。逆を返せば、ウチはその部分を全面に出す事が出来なければ、勝てないチーム力しか持ち合わせていないとも言える。去年は、それがより多くの試合で出来たと言う事だろう。
泥臭く「勝ちたい」気持ちを取り戻すまで時間がかかったし、監督が言うように「首にナイフを突きつけられた、ギリギリの状態」まで追い詰められなければ力を発揮できないのでは、タイトルなんて夢のまた夢だ。解ってはいても、気は緩む。それをどう抑え込んで、結果に結び付けていくか。
勝てた事で振り払った重圧を、今度は力に変えて。迎える強敵・鹿島は絶好の試金石になるだろう。

それにしても、日本平からの帰り道が短く感じた。
結果が違ったら、えらく長い帰り道だったんだろう。。。

3/11(土)・第2節・ヴァンフォーレ甲府戦 2006年3月23日(木)20時37分17秒 deletemodify

何が悪い訳じゃないが、最後が踏ん張れない。
まとわり付いた蜘蛛の巣を振り払おうとして、余計に絡み付いてしまったような後味の悪さを感じる試合だった。


開幕戦を落とし、追い込まれた一戦。
スタンドも選手も気合が入っていた。入っていたはずだった。・・・それでも、心のどこかで、この試合をアンパイと考えてはいなかったか。去年の成績からすれば、勝って当然。そう思っても仕方が無い。それでも、その気持ちが油断になると知って、実際に振り払えたかと問われれば、答えは「No」だ。
試合を終えたとき、ばたばたと足を攣らせた甲府の選手達が倒れこむ。その周りで、まだ立っているジェフの選手達は、気持ちで押し切られてしまっていた。自分達の最も根幹の部分、走る・気持ちを込めると言う部分で負けたのはショックだろうし、それだけに、横面を強烈に叩かれたような気持ちだろう。
引き分け。ライバルチームが開幕ダッシュを果たす中、高い授業料を払わされてしまった。


途中までは、ほぼプラン通りだった。
出場が懸念されたハースも強行出場し、相手が3トップでも不慣れな2バックではなく、3バックで臨んだ。いつも通りのジェフ。それだけに一本芯が通ったジェフ。

序盤から攻撃に出る甲府を受け止め、凌ぐ。
甲府は、遠目からでも必ずシュートで終わろうとする。中途半端な攻撃ではカウンターの危険が起きる。だから、ゲームを切る為にも、とにかく攻めきろうとしていた。分かっていて面食らったが、時間の経過と共に囲んで潰して遅らせる。20分も経つ頃には、ジェフペースの試合に持ち込めていた。

少しずつ攻撃の精度が上がり、今度はジェフ側がシュートで終われるようになる。セットプレーから、巻のヘディングシュート。遠目から打っていく阿部。そして、カウンターから、中島がゴール前に送った素晴らしいボールにハースが頭で合わせる。先制。
さらに、畳み掛けるように阿部が攻め上がって、左足で至近距離のシュートを見舞う。これはキーパーに当たってしまうものの、立ち上がりの甲府ペースは完全に影を潜めた。

流れが変わらないままに迎えた後半早々。
巻がビジュに倒されてPK。阿部が沈めて2−0。その後も、攻撃の時間帯は続く。力の差の自負、そして得点差、試合展開を考えてもこのまま勝てると思ってしまった。

油断。それがあったとしても、そのまま押し切らなくてはならないゲームだった。しかし、シュートと言うシュートが枠には行くものの、キーパーの正面にしか打てない。決定的な3点目が奪えないままに時間が過ぎていく。
ふっとスタジアムの空気が緩む。ジェフの応援が止まり、試合を見入ってしまう。弛緩。その一瞬に攻め込まれ、失点をしてしまう。枚数は揃っていたし、点を獲られる場面じゃない。そんな時間帯に取られてしまうのが、今のジェフだと認識すべきだ。
この1点で甲府が息を吹き返す。「まだやれる」と思わせてしまった、生き返らせてしまった、ゲーム運びの拙さ。押し込まれ、ついにエースFW・バレーがヘディングで叩き込む。同点に呆然とするジェフをさらに追い込むように、強烈なシュートが立石を襲う。

どうして守りきれないのか。
そんな疑問が頭の中でぐるぐると巡り、大宮戦と同じようにまたガムシャラに攻撃を仕掛ける。そんな心の焦りを見透かされたように、強烈なカウンターを喰らう。あっという間に、勝ち点「1」すら失う危機。既に時は無く、最後の猛攻も力なく実らない。最後までシュートは、練習のように相手GKへの緩いボールばかりになってしまった。

スタンドは押し黙ったように動かない。
焦燥に暮れる選手達を、最後は声援で送った。
ああ、勝てると思っていたから、こういう気持ちになっているんだろうな。。。


大宮戦でも課題だったゲーム運びのマズさと、ジェフの中盤を与し難しと分析する相手の、ロングボール戦術。それに見事にハマってしまった。
しかし、それにしても・・・こうも脆いのか?ウチのDFは。いくら研究されているとはいえ、一年間熟成をかけていると言うのに。。。出口の見えない失点の連鎖、食い止めるのには基本に戻る事も必要になって来るのでは?迷ったら、遠回りと思っても戻ればいい。焦らないこと。苦しい時こそ、自らを信じるしかない。

3/5(日)・第1節・大宮アルディージャ戦 2006年3月23日(木)20時36分13秒 deletemodify

なかなか上手く物事は行かないものだな。。。
サポがもう一度一つになってやり直そうと言うきっかけを得た日。ここでスカっと勝つことが出来たなら、今季の応援にも弾みをつける事が出来たのに。そうは言っても、これがサッカー。結果を受け止めてその先に進まなくては。

戦前は、大量補強で連携の整わないだろう大宮を、オシム体制4年目を迎えて熟成の深まるジェフが連携力の差を見せ付けて勝利する・・・そんな姿を思い描いていた。確かに途中までは、トップフォームでは無いものの大宮を押し込んでいた。
そこで勝ちきる事が出来なかったのは、昨年までの課題をクリアできない要所での集中力の欠如と、そこから来るゲーム運びの拙さにあったように思う。不運なオウンゴール、疑問を抱かざるを得ないジャッジも確かにあったが、一試合トータルで見れば自滅に近い敗戦ではなかったか。

−−10−−18−−
22−−−−−−08
−−06−−07−−
16−−−−−−02
−−03−−05−−
−−−−01−−−−

「今日はいつもと違うシステムで戸惑ったわけでもないが、リズムに乗り切れない部分があった」(立石)
選手がやりにくさを示唆する2バック、もとい4バック。
システムが問題だとも論じられるが、この日も実際は坂本が右のストッパーに下がった3バックとも受け取れる布陣。1トップ、マルティネスに対抗するためのマイナーチェンジにしか過ぎない。実際、マルティネスは連携も悪くほとんど脅威ではなかった。その意味で、システムが失敗だったとは思えない。
加えて言うなら、少し前まで「オシム・ジェフの3バックは4バックに相性が悪い」とされていた。そこからの打開として、こうした変形布陣を使っているのだろうから、確実に前に進んでいると言える。

まず問題は、セットプレーの守備だった。
前半12分、CKからジェフが先制する。決めたのは大輔。幸先良い1点、かと思われた。ところが、その直後のCKで立石が触れず、あっさりと同点に追いつかれえてしまう。セットプレーの弱さ、得点後の失点。ジェフの変わらない問題が凝縮されている時間帯だった。
ここを安全にクリアしていれば、何も問題は無かった。
立石・大輔・イリアンら、守備陣が揃っている中での判断・連携ミス。防げた点だった。

この時間帯のバタバタ感は、直後に巻が決めて突き放したことで何とか落ち着く。
その後は、ジェフの時間帯が続いた。久永・藤本の左右の攻撃を受け止めて、前線へ繋ぐ。ハースのキープ、巻の制空能力を活かして、一旦前に当ててからサイドに開いていく。そこそこ機能し、前半の終盤には1点もののチャンスも作った。ここを決められなかったことが、試合の2番目のキーになった。

そして後半、一気に崩壊の時間帯が訪れる。
まず、勇人がスライディングしながら素晴らしいボールキープを見せたと思いきや、イエローカードが飛ぶ。次に、その直後のセットプレーで、坂本がオウンゴールを献上してしまう。さらにそのリスタートで、勇人がこれも基準の分からないイエローで主審・柏原に試合から消されてしまう。
悪い事は重なるもので、その時、ハースは怪我の治療でピッチ外へアウト。
人数が9人に少なくなって、マークがずれたところへ大宮の攻撃が襲い掛かり・・・あっという間の3失点。
昨年までに培った経験も為す術無く、流れのままに失点を繰り返してしまった。

ジェフに勝てれば儲けモノの大宮は、もちろん引いてカウンターに入る。痛恨のオウンゴールをした坂本が、なりふり構わず前線に攻め上がろうとするも、意地だけの突破が許されるほど甘くは無い。スクランブル発進でクルプニコビッチを投入しても、崩れた組織の中では何も出来ない。ズタズタになった中盤の中でたゆたうしか無かった。

ジョージの一人舞台は続いて、大輔が殴られてもイエローで済ます基準の分からないジャッジに憤るジェフ。残りの時間は、がむしゃらに攻めながらも、何をやっているのか分からない、拙いゲーム運びになってしまった。

敗戦の原因は!
・セットプレーの守備
・局面での集中力
・「90分間の試合運び」と言う視点の無さ
これらに凝縮される。

そこに、細かいミスが重なれば、勝ちゲームもあっという間に負けゲームになる。そう言う怖さを持った試合だった。34試合の中の一試合、確かに大事な試合で去年の最後を考えれば、結果だけは勝ちで終わりたかった試合だ。けれども、もう戻らない。
こういう試合が最初でよかったと切り替えて、戦っていかなくてはならないだろう。次は、ホームで迎える甲府戦。同じ事を繰り返していては成長は無い。今日を教訓にして、出直しの一戦を勝利で飾って欲しい。

2/22(水)・練習試合・栃木SC戦 2006年2月24日(金)2時21分58秒 deletemodify

ポカポカ陽気の稲毛で、久々の平日観戦。
まずサテライトから。

千葉1−1栃木
得点:川淵(PK)

<前半>
−−要田−−金東−−
−−−−松本−−−−
川淵−−−−−−堀川
−−中原−−伊藤−−
−藤田−竹田−田中−
−−−−岡本−−−−

<後半>
−−加藤−−青木−−
−−−−安里−−−−
川淵−−−−−−藤田
−−松本−−伊藤−−
−川上−竹田−田中−
−−−−岡本−−−−


サテは、前半が2年目中心の若手+大卒組。後半が、高卒+大卒の新人中心の構成となった。正直、連携面で良いところが少なく、チームとして見るべきシーンは少なかった。昨年の今頃はもっと酷かったので、それに比べればまずまずなんじゃないだろうか。
キャンプの疲れ、TGの疲れで身体が重たいのか、栃木SCの選手の方が「思い切り」があった。体力的に厳しいだろうが、もう少しジェフの選手からも思い切りを感じたかったところ。
それでも、後半から出た高卒新人達は、時折光るプレーを見せていた。
その高卒・大卒新人の感想から。


FW加藤韻:後半から出場。思った以上にフィジカルが強く、囲まれながらもキープが出来ていた。遠目から撃っていく左足のミドルシュートは、振りが速くて威力がある。反面、利き足の左足を使おうという動きがあからさまなので、読みの良いDFにはコースを切られてしまうんじゃないだろうか。

FW青木孝太:やっぱり林型の選手じゃあない。スピードはあるけれども、流れの中でそれを活かすタイプに見える。どちらかと言うと、フィニッシュまで自分で行かずに、意外性のあるパスでチャンスを作る選手。連携が整って無いので、独り善がりなパスになってしまっていたが。。。それでも、必ず勝負する姿勢はいい。切り込んでPKゲット。

MF安里光司:ボランチではなく、トップ下でプレー。前評判通りの運動量と、フィジカルの強さを見せた。90分やった時にどれだけ出来るか。

DF川上典洋:まだJのスピード、技術に追い付いていない。大きな身体をプレーの中で使えるようになるには、もう少し時間が必要なのでは。パスなど、基本技術も要練習。

MF伊藤淳嗣:JFLを相手にしてフィジカルで見劣りは無し。地味だけれども、要所で顔を出し、守備で効いている。前半に、良いタイミングで後方からのロングパスを受けてシュートを放つシーンあり。シュートは外れたが、阿部・勇人のプレーの研究して自分のものにしつつあるように思う。

DF田中淳也:重戦車。相手選手2〜3枚を引き摺りながら、ボールをキープしたりしていた。間違いなくフィジカルはJ1レベル。攻撃参加のタイミングも心得ていて、主に右から良い攻め上がりを見せていた。反面、ミスる時は「なんで?」と思うようなポカミス。小回りがきく訳でも、スピードがある訳でも無いので、攻撃参加を焦る前にまず守備の安定から。


案外、どの選手も出番は早そう。
特にFW陣は、林枠が空いているので、チャンスはあるのでは。
一方、それ以外の選手達。


GK岡本昌弘:自責点はなし。DFが完全にぶち抜かれる前に、もっとコーチングで落ち着けたかった。もうなんだかんだで5年目なので、先頭に立つ意識を。

DF藤田義明:ずいぶん指示の声が出るようになった。ヒゲも伸ばして、尊敬する坂本に形から入ったんだろうか。そう言えば、守備を売りにしたWBは坂本くらい。坂本の後継が藤田の生き残りの道か?後半、ポジションを右WBに変えてからは、ボールを呼び込みながら果敢に攻めていた。

DF竹田忠嗣:無難な出来。かなり押し込まれるシーンもあったので、後ろで構えていた。もう少しオフサイドを取れるように、DFをコントロールしたいところ。

MF中原浩介:少し身体が強くなったかもしれない。簡単に倒されず、一発目のチャージに耐えられるようになっていた。ボランチとしては、まだまだ線が細いものの、成長の後は見られる。

MF堀川恭平:うーん・・・どうしてしまったんだろうか。期待はしてるんだが、自慢のスピードを活かすシーンは無く、ボールを持てば簡単に奪われ、奪われても取り返す意欲があまり感じられない。攻め上がった後の守備位置への戻りも遅く、井上コーチから切替を早くするように盛んに指示を出されていた。折角、ちばぎんカップでベンチ入りしたのに、残念。

MF松本憲(ジェフクラ):トルコキャンプには帯同しなかったが、ずっとトップチームで練習をこなしている。トップ下、もしくはボランチだが、昔の水野よろしく守備の勉強としてのボランチ起用に見える。ボールを持って前が空けば、自慢の快足が活きる。青木や堀川よりも、この松本の「足」が目立つシーンが多かった。

MF川淵勇祐:意欲的だし、相手を圧する迫力もあるし、山岸ばりに中に切れ込む動きもいいんだが・・・どう見てもWBの動きじゃなくてFWの動きなんだよなぁ。FWで使ってやりたい。

FW金東秀:彼に必要なのは、泥臭い実戦。ジェフ・クラブに送り込んで、本来持ってる素質を実戦の中で開花させてあげたい。このままTGだけやってても、劇的な変化は見込めないのでは。

FW要田勇一:周囲の援護無く、目立てず。林と比べる事自体が間違っているが、要田は周囲に使われて初めて泥臭さが活きる選手。改めて、林と言う選手を失った事で空いてしまった、「個」の力での打開力を実感。


新人選手の評価が甘めなのは勘弁。
どうしても、期待感からそうなってしまう(苦笑)


さて、2本目はトップチーム。
サテが連携的に良くなかったので、トップは4年間で洗練されたコンビネーションを見せてくれると思ったのだが。目を輝かせて挑戦してくる栃木SCに全体的に気後れしていたかも知れない。布陣は、ちばぎんカップを踏襲した3−6−1。

千葉6−2栃木
得点:水野2、坂本、ハース、要田、OG

<前半>
−−−−マリ−−−−
−−−−工藤−−−−
楽山−−−−−−山岸
−坂本−中島−勇人−
−大輔−イリ−結城−
−−−−櫛野−−−−

<後半>
−−−−マリ−−−−
−−−−工藤−−−−
山岸−−−−−−水野
−坂本−中島−勇人−
−大輔−イリ−結城−
−−−−櫛野−−−−



いやー、ダメだわ。やっぱハースのワントップ(爆)
オフサイドにかかりまくって(線審も少しおかしかったが)、そっからカウンター喰らうし。やっぱり狙われるから、戻さざるを得ないし。ハースは簡単に熱くなるし。。。本番だったら、イエロー2枚で居なかったかも。。。

そんなハースにひっぱられて、下がってくる全体を何とか押し上げようとすれば、相手にカウンターを喰らうという悪循環。結果は6−2だけれど、途中までは3−2。相手のミスで2点貰いながら、かろうじて勝ってましたよ。
まともに機能し始めたのは、後半の終盤に要田を入れてから。何か、代表のアメリカ戦を見ているかのよう。こんなに分かりやすく1トップ・2トップの違いが出るのは。相変わらず、守備でもポカミスが出るし・・・トルコでディナモにボコられるのも分かる気がする。それにしても阿部・巻、やっぱりなんだかんだで大きい。

それだけに、新人にもチャンスがあると思うんだよなぁ。今年は。
特にハース・巻の次に来る選手。クルプニコビッチも入れば、中盤からパスは出るんだし。フィジカルを考えれば、川淵か韻。スピードと意外性を取れば青木。ベンチ7人のメリットで、早めに実戦経験を積めばいい意味での驚きがきっとあると思う。

それと、気になるのは結城のオドオドしたプレー。
昨年の自信はどこに行ってしまったのか・・・どうにも、無難に戻す事が最初の選択肢になってしまっているよう。水本が本調子なら、レギュラー交代も有り得る。それどころか、田中の出番が早々にあるかも知れない。ちょっと心配だ。

ちばぎんと、今日の出来だけでの判断は難しいけれども、攻撃の停滞が守備に悪循環を起こしているように感じた。ハースの相棒=巻を合流させて解決すれば良いのだが・・・。

2/19(日)・ちばぎん杯・柏レイソル戦 2006年2月21日(火)17時12分38秒 deletemodify

恒例、ちばぎんカップの感想をさらっと。
ジェフはトルコキャンプから帰国したばかり、レイソルも鹿児島キャンプから関東に戻ったばかりと、お互いのコンディション調整が難しいゲーム。そう言う状況があっても、この時期にしてはなかなかの仕上がりを見せてくれた。

ジェフは、3ボランチを置く3−6−1の布陣。
阿部・巻が代表合宿で、クルプニコビッチがビザの取得で抜けているものの、全員が昨年からチームに在籍するメンバー。システム的には、3−6−1ではあるのだが、機を見て羽生だけでなく、ボランチ・サイドも攻撃参加するので、守備偏重ではない。

−−−−マリ−−−−

−−−−羽生−−−−
山岸−−−−−−水野
−坂本−中島−勇人−

−大輔−スト−結城−

−−−−立石−−−−


ただ、選手の試合後コメントにもあるように、前半は若干だけれども守備に意識がいって下がり気味の位置取りだったかも知れない。そのため、ハースへのサポート・フォローが少なく、他の選手がハースを追い越す前に、ハースは後ろにボールを戻さざるを得なくなっていた。

しかしそうなったのは、守りの意識の問題も原因の一つだが予想外に動きの良かった柏のプレスが大きかった。昨年とうって変わって、速いプレスが前線から襲い掛かり、たちまちにしてハースが2・3人に囲まれる。
そこから戻すなり、サイドに開くなりして打開を図るのだが、しつこく追い回され、厳しい当たりもかまされ、思うように前に運べない。そればかりか、柏のプレスに引っかかって、カウンターを喰らう場面も度々あった。特に、柏の新外国人・ディエゴ=ソウザは、持ち過ぎのきらいはあるもののキープ力・突破力双方に迫力があり、ジェフの中盤も手を焼いた。もう少し周囲との連携が出来てくれば、ディエゴが囮になって周りを活かせるだろう。J2の選手じゃない。久々に見た北島も、シュートの正確さは変わらず。右斜め45度からの一撃は、危うく失点するところだった。右の矢澤、左の平山も、サイドを抉るところまではいい動きを見せていたと思う。
さすがは石崎監督のチーム、こう言う基本的なところはしっかり仕込んで来る。昨年の柏より、よほどシステマチックで「チーム」と機能している。膿を出し切って、これは案外早くJ1に戻って来そうだ。

それでも、失点せずに反転攻勢を仕掛けられるのは、やはり現段階での積み重ねの差か。ジェフは、序盤から結城が中途半端なプレーでピンチを招き、中島も良いプレーもあるが決定的なミスパスでチーム全体を慌てさせる、主力が欠けた時のいつもの不安を露呈したものの、徐々にペースを掴む。
急先鋒となったのは、左WBを務めた山岸。ハースとのダイレクトパス交換からのシュートで最初の決定機を作り、その後も「中に切れ込んで」チャンスに絡む。元々得意なプレーに磨きがかかった印象。
その山岸以外にも、イリアンの中央突破や、ハースのパスから羽生が上がるシーンを作るなど、時間の経過と共にペースを握り始める。しかし、得点を奪うことは出来ずに前半だけ振り返ればほぼ互角の展開となってしまった。

後半に入り、監督の指示に応えてギアを上げるジェフ。
引き気味だったポジションが、ぐいぐいと高く柏を押し込んでいく。そうすると、流れのままに右の水野から中央の坂本にボールが渡り、坂本が反転シュート。これが良いコースをついて、南のつま先を抜いてゴール。

こうなると、展開はジェフペース。
後半を通じて、一本だけカウンターから危ないシュートを喰らった場面もあったものの、それ以外は概ね攻め込んでいる。柏は、体力がジリジリと消耗していく様子が見て取れ、それは単純な運動量だけでなく連携の熟成度の違いによる、「判断の早さ」から来るスピードの違いとなっていた。

その柏は、メンバーを変えてリーグ戦へのテストも兼ねて反撃を試みる。
一方のジェフは、ほとんど動かず。サブに若い川淵・堀川と言う2人が居たが、結局出番は無かった。ハースが終了間際に2点目を奪って試合を決めたのだが、2点目・3点目が早く決まっていればテストもあったのかも知れないが、この日は工藤と楽山を投入したのみだった。
羽生をはじめ、相変わらず中盤の運動量の多いジェフ。とてもトルコから帰って間もないとは思えない。それは、工藤・楽山が入っても何も変わらなかった。

試合は、そのままジェフが2−0の順当勝ち。
トルコキャンプで敗戦が続いていたが、良いリフレッシュになった事と思う。リーグ戦では、阿部・巻が戻ってくるのだから、この日の課題うち前線のプレッシングや基点、中盤での不安定なミスパスと言う部分は解決できるだろう。

気になったのは、結城のプレー。
なんだか、ちょっと慌て過ぎているような。トルコで自身を失って帰って来ていなければいいが・・・リーグ開幕までに気持ちを上手くプラスに切り替えて欲しい。

また、新戦力は多くともやはり短期間で頭角を現してくる選手はまだ居なかった。
ジェフの場合、布陣の問題はあまり無いので、3−6−1でも2−6−2でも問題無いが、同じポジションの計算できるバックアッパーが少ないのは問題だ。具体的には、巻やハースの代役となれる選手はまだ育っていないし、林の代役が居ないから今日の交代は少なかったとも言える。
明確な2番手が決まっていないのは、多くの選手にとってのチャンスなのだから、これからの練習でアピールして「7枠」に滑り込んで欲しいものだ。

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ところで、この日「ダービーの盛り上げの為に」とグリダーレが掲げた骸骨が描かれた大幕は残念だった。同県のチームに対抗意識を燃やして盛り上げたい、その企画の意図は理解できるけれども、ジェフのスタジアムにはおよそ似つかわしくないものだったと思う。

彼らには彼らの理想があって、その為に試行錯誤して活動している。曰く若いサポーターも多く、昔からの応援にこだわらない、新しい考え方を持っているメンバーも多いのだろう。けれども、その一方で昔からのジェフの応援・スタジアムの空気が好きな自分のようなサポーターも大勢居ると思う。
それは、彼らの考えるようなかっこ良さは無いかも知れないけれども、誰もが「ジェフと言えばああこう言う応援なんだよね」と言えるようなもの。もう10年以上スタジアムに通っていると、いつの間にか身体に染み付いたリズムがあって、それが出来ないとどうにも応援していても元気が出ない。こんなサポーター、多いんじゃないだろうか。

柏の応援は正直嫌いなんだが、何か吹っ切れたように澄んだ黄色に染まったアウェイのゴール裏と、柏らしいいつもの応援が羨ましかった。

全部が悪いと言うんじゃなくて、去年のナビスコのPK前のアメイジング・グレイス何かいまだに好きだし何とか良いものは残し、また新しい試みもやりながら、これからのジェフらしい応援を作っていけないものだろうか。
いろいろな考え方を一つにまとめる事は難しいけれども、他のチームで出来てウチで出来ないと言う事もないはず。

個人で出来る事はあまりないけれど、自分には自分の理想のスタジアムのイメージがある。それを出来るだけたくさんの人と話していこうと思う。
一年待ったけど、このままじゃやばいでしょ。

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PBS v.1.01