サポーターの声には「音色」がある。
ガンバにはガンバの、ジェフにはジェフの。ジェフが好きで、この試合に懸ける想いがある。いつもそこに居るジェフサポだけが出せる「音色」がある。PK戦を前にして、夕日に照らされた黄金色のスタンドから、自然と「アメイジング・グレイス」が流れた。
120分間を戦い抜いた選手達に、サポーターが出来ること。ジェフサポは誰よりも、彼らの努力を知っている。苦しい時も、つらい時も、ただこのクラブを選手好きでいた。「お前達を信じているんだ」それを伝えたくて、声を振り絞った。
最後の力を振り絞ってゴールに立ち塞がる立石が、胸を張って堂々とゴール前に向かう選手達が。この上無く誇らしかった。絶叫。あと一人、巻が振り抜いたシュートがゴールに突き刺さった瞬間。歓喜と一緒に、涙が溢れて来た。
2005ヤマザキナビスコカップ決勝戦・ジェフユナイテッド市原・千葉vsガンバ大阪。初タイトルに懸けた、両チームの熱き想いがぶつかり合ったゲームは、正に死闘と呼ぶに相応しい意地と意地とがぶつかり合った、壮絶な一戦となった。
国立競技場、午前6時。
開門は10時だが、既に多くのサポーターが列を作り、決戦の時を今か今かと待っていた。早い者は、もう一週間も前から並び始めている。皆、この日に懸ける想いは強い。皆、緊張感と笑顔が入り混じったような顔だった。
スタメンは誰か、どんな試合展開になるか、応援はどうする?そんな話をしている間にも、千駄ヶ谷門には次々と黄色のサポーターが列を作っていく。10時前には門の前の広場はほぼ一杯になっていた。
開門と共にスタジアムに雪崩れ込む。
横断幕を貼り、気心の知れた仲間を集め、応援の準備に取り掛かる。コンコースには、ビッグフラッグが運び込まれ、優勝の瞬間を信じて紙テープの準備が進められた。
見回すと、思いもかけないような昔馴染みに出会う。10年以上の永きに渡って応援を続けていると、想いはあってもそれぞれの事情でスタジアムに来られなくなった仲間がいる。特にジェフのように残留戦線や毎年恒例のような選手の放出を繰り返す苦難の歴史を持つチームならば、常に応援し続ける事は難しい事だ。久々に出会う仲間との再会が心強い。彼らも居るなら、きっとこの試合に勝てる。そんな気持ちになった。
3時間もあったはずの時間があっという間に過ぎていく。
ファイナルを彩るオーロラビジョンの映像に胸が高ぶる。キックオフを30分前に控えて、国立競技場は綺麗に黄色と青の2色に分かれ、正に決勝戦らしい光景になった。大阪も必死だこのスタジアムの半分を埋めるとは。その情熱に深い敬意を覚えた。あの青いゴール裏には、俺たちと同じようにこの一勝を渇望する奴等が居る。なれば、俺らは唯勝つしかなかった。
選手紹介。お互いが、「いつもの」スタイルで選手たちを歓声に包む。
国立に響くガマちゃんの声にも想いがこもる。この人も、シャウター福原さんからバトンを受けて、寒々とした臨海のスタンドから、満員のフクアリ開幕までを見届けて来た人だ。一言一言に選手たちへの熱い想いがある。「存在自体が我々の“勇気”キャプテン、阿部勇樹!No.6!」、「阿部勇樹」コール、やはり一番大きな声援。そして「いま改めて実感すいています。貴方に会えて本当に良かった!監督、イビチャ・オシム!」大歓声、そして「千葉」コールがスタンドの半分を包む。さぁ、臨戦態勢だ。
一旦選手たちがピッチから消え、そして選手入場の時を向かえる。
澄み渡る国立の空に、ビッグフラッグが掲げられる。そして黄色・緑・赤の画用紙が、スタンドを埋めたジェフサポのタオマフやゲーフラが、まるで一枚の大きなフラッグのように掲げられた。この日だけのスーパー・ビッグフラッグだ。
そして、対するガンバのゴール裏も、青と黒のカードが見事なまでにゴール裏を縦じまに染め抜く。関東の国立でよくぞここまで。相手にとって不足なし。素晴らしい雰囲気だ。お互いが、お互いに、自分達のチームを信じている。さぁ、キックオフだ。
ジェフは巻のワントップに、羽生・ガビがトップ下に入る布陣。
ナビスコ男・ガビがどこまでやってくれるか。ハースの居ない分、巻がどれだけ潰れて起点となれるのか、3−6−1の布陣に勝負を懸けた。
ガンバは、二川が復帰。また、負傷の宮本もベンチ入り。ただ、そのワリを食ったか、水野同様にワールドユースで評価の高かった左のキーマン・家長がベンチにも居ない。代わりに、引退を表明した“ミスターガンバ”松波がベンチ入り。彼が投入された時の国立の空気を考えると・・・恐いベンチだ。
その他は、大黒+アラウージョ+フェルンジーニョの3トップといい、普段通りの布陣だ。リーグ戦は二連敗中とは言え、好調時のガンバを考えればリーグを席巻する攻撃力をどう封じるかが、ジェフの最初のテーマ。また今日のDF中央に入ったのはシジクレイ。高さの無い宮本より、高さ・強さを兼ね備えてカバーリングに専念しているぶん、ストッパーに居るより非常に厄介。
特に、巻がワントップの今日のジェフにおいては。空中戦の主導権は、まず得られまい。
そして試合は、予想通り序盤からゴールとゴールの間を激しく行き交う目まぐるしい展開となった。お互いのミスが極めて少なく、ゴールに向かう意思が明白。
波状攻撃を仕掛けるガンバを中盤の網に引っ掛けようとするジェフ。ところが、思った以上にガンバの動きが良い。この国立の空気がそうさせたか、ここ2試合のガンバじゃない、好調時のガンバのそれだ。
ジェフは、アラウージョに結城、大黒に大輔、フェルナンジーニョに阿部をマンマークにつけて、血液循環を止めようと図る。しかし、ジェフのやり方を分かっているガンバは、それを見越した上で攻撃を仕掛けてくる。狙い撃ちされたのが結城。ここのところアクセントになっていたドリブルを使ったオーバーラップに、ガンバの厳しいチェックが入る。
結城が奪って、持ち上がろうとした瞬間、足元を狙ってボールがかすめ取られる。結城が攻撃参加している事で、当然後ろの枚数は少ない。一気に攻め込まれる。フォローに中盤の選手が戻り、全体が後ろに下がってしまう。そうなると、ハースの居ないジェフは、巻へのフォローも薄くなって前半が孤立してしまう。速さと技術のあるガンバの攻撃は苛烈だ。松下のシュートは立石が何とか弾き、イリアンがアラウージョを水際で防ぐ。
やられっぱなし、と言うわけでは無いが明らかなガンバペースだ。やはり、強い。
さらに左からアラウージョが結城をかわして単騎突破を仕掛けてくる。1対1、ジェフは最後の砦・立石。動かない。コースを切られたアラウージョが立石の股間を狙うが、これを腿で押さえる立石。冷静だ。
奪ったボールは、一気に前線へと運ぶ。鋭いフィードから前線を、巻を目指して。跳ね返されてはDF陣も序盤から積極的にドリブルでボールを持って上がっていく。ありきたりの攻撃では、ガンバの網に引っかかってしまう。普段よりも更に「リスクチャレンジ」をしなくてはチャンスすら作れない。
ジェフのファーストチャンスは、左翼深くからゴール前へのアーリークロス。
勇人が体いっぱいに伸ばすが、届かない。ジェフらしい、2列目からの飛び出し。両チームが、激しく「らしさ」をぶつけ合う。時間が経つのが早い、口の中がやたらに乾く。一気にゴールとゴールの間を行き交う目まぐるしさ。そんなに飛ばして大丈夫なのか、この暑さ、この熱気。
思う間もなく、阿部の渾身のミドル砲が藤ヶ谷を強襲するしかし、正面。
あっという間の前半が終り、張り詰めた空気が国立を包む。互角、いや少しだけガンバが優勢か。最後のところでよくジェフは耐えた。もう少し時間が経てば、ガンバの足は止まるはず。ジェフを信じろと、強く自分に念じる。この緊張、そうだ3年前のヤマハか?いや、違う。あの時より落ち着いている。これまで積み上げて来たものへの自信が違うんだ。
後半。負傷の羽生に代えて工藤。
この15分間、監督はどんな檄を飛ばしたのだろうか。
ゲームはますます白熱していく。相変わらず攻め込むガンバ。たいしたスピード、攻撃力だ。あっという間に、陣地が変わって遠くなった立石の守るゴールへアラウージョが、大黒が抜け出していく。
それでも、やはり後半のジェフは違う。
中盤の網がその締め付けをキツくしていく。最前線の細かい連携から、ガビが抜け出して決定的なシュートを放つ。しかし藤ヶ谷がセーブする。ナビスコ男の渾身の一撃をセーブするとは。この集中力、相手のこの一戦に懸ける気迫がひしひしと伝わってくる。
ほどなく、今度は阿部がゴール前でFK。黄色いスタンドからは、圧倒的な「阿部勇樹」コール。ここまでの音圧、自分は97年のW杯予選でしか聞いた事が無い。それが、ジェフのコールとして聞ける喜び。この上など無い。阿部のFKは力んだのか、壁に当たった。だが、ジェフサポならば思うはずだ「阿部が蹴ってダメなら仕方が無い」と。頼れる主将だ。こいつの右足に何度と無く助けられてきた。
キックを外した後も、「阿部勇樹」コール。だから頼んだぞ、阿部!
勝つしかない戦いで、監督の動きは早い。
山岸に代えて水野。守備力に欠ける水野の投入は大きな賭けだ。それでも、その可能性を信じる。ガンバも、水野を押える為に、入江を投入する。しかし、この局地戦を水野が制して、起点を作って見せる。判断の早いアーリークロスが、ガンバの心胆を寒からしめる。それ以上に、タテへ右から左への大きな動きがガンバの疲労を誘っていく。
追い討ちをかけるように、さらに早くも3枚目、切り札・林を投入。一気に勝負に出る。勝負に出た時の監督の采配、一片の迷いも無い。
それでも、フィニッシュに至る回数が多いのはガンバだ。
遠目から、セットプレーから。シュートの雨が降る。遠目からのアラウージョのシュートを弾き、シジクレイのヘッドもわずかに逸れる。アラウージョの渾身の左も、結城と立石が身体を張ってセーブする。「勝つんだ」という気持ちが、スタンドまで痛いくらいに伝わってくる。時間はわずか、それでも90分で終わらせる、両チームの執念。
その熱戦が選手の体力の限界に語りかけ、一人、また一人と足を攣らせる選手が続出する。倒れるのは、明らかにガンバの選手が多い。ここまで、走り続けた日々。「練習は嘘をつかない」と、身体に刻み込まれた「体力」がジェフの選手たちの足を前に向かせる。「ここで走れなければジェフじゃない」最後は「意地」しかなかった。
ガンバも、最後の時間帯を引き締めるために、負傷明けの宮本を投入する。
総力戦、やれる事は全部やる。そして、時計はロスタイムを伝える。力を振り絞って、攻撃を仕掛ける。左サイド、粘った勇人。中へ渾身のクロスを送り込む。中に待っていたのは・・・巻!どこに当たったのかも分からないボールが、ジェフサポの待つゴールへ転がり込む!時間はもうほとんど無い!やったぞ!
ゴール裏では、誰彼とも無く抱き合い、絶叫が起こる。しかし、いつまで経ってもオーロラビジョンが「1−0」にならない。巻が抗議してる?センターサークルにボールが行かない?何故だ?何が起こってるんだ?何でゴールじゃねぇんだ!?誰か説明しろよ!
この空気じゃマズイのは分かってる。でも、一回盛り上がってしまった気持ちをもう一回集中させるのは難しい。ヤバイと思いながらも、ああ、何だか分からないうちに後半が、終わっていた。
後半が終わって、選手がベンチ前で休息を取り始めて。ようやく、まだ勝っていないんだと理解する。選手たちを奮い立たせるように、アメイジング・グレイスが響く。唯歌う事で集中が再び高まっていく。やるぞ、まだ終わっていないんだ。
延長戦。体力勝負。走り勝ってやる。それだけの練習はやっている。
キーマンは、途中投入された水野。右から相手を切り裂いて、チャンスを作る。リスクを恐れない、勝負の姿勢。それに反応して、巻が駆ける。抜け出して、決定的な一撃!しかし、わずかに枠を逸れる。
直後に訪れる大黒の反転シュート。これも、わずかに枠を外れる。互角。どこまでも互角。目まぐるしく、攻守が入れ替わる展開がどこまでも続く。それでも、押し始めているのはジェフだ。何人もが、足を攣らせ動けなくなるガンバ。ジェフは・・・まだいける!延長が後半に入って、その運動量の差はさらに明白になる。イリアンが、大輔が、疲れきった身体に鞭を打って、最前線へ向けて駆け上がっていく。狙い済ましたシュートが、藤ヶ谷を強襲する。ペナルティエリアの中に、この時間でも何人もの選手が駆け込んでいく。いつものジェフのサッカーを最後まで貫く。
それを、シジクレイを中心に受け止めるガンバ。本当に最後の最後まで、死力を尽くしきった戦いとなった。・・・そして、タイムアップ。勝ちたい。でも、この勝負にもはや結果は必要なのか?そう思える激闘だった。それでもなお、誰もが「勝者」となりたかった。相手がガンバでよかった。だから、勝ちたい。それだけだった。
PK戦を前にピッチに横たわる選手たちに、最後の声援が降り注ぐ。
この日、三度目のアメイジング・グレイス。勝ちたい。勝って、この選手たちと喜びを分かち合いたい。黄色く染まったスタンドから、「声」が純化していく。この13年の間に色々な事があった。辛い事のほうが多かった。このピッチに立てない選手が何人いただろう。低迷にあえぐチーム、離れていく離れざるを得ない選手と同じように、数え切れないサポーターがこのチームの応援から離れていった。誰もが、こいつらに勝たせたかった。優勝の栄冠を共に分かち合いたかった。
ただ、この日だけはまるで昔のような、皆が居るスタンドだった。
サポーターの声には「音色」がある。
いくらサポーターソングが変わっても、サポーターの声は変わらない。
その歌声の中で、リラックスした選手たちが居た。中心に居るのは阿部。苦しい時も、悲しい時も、彼はジェフと共に居た。そして今、本当に頼れる主将として、この場に居る。円陣の中には笑顔が溢れていた。
緊張感があって当たり前のPK戦、自分はかつてこんなにも笑顔で迎えるチームを見たことが無い。オシム監督も、スタッフも加わった円陣。最後は「千葉!」のコールに背中を押され、PK戦の舞台へと歩き出していく。ジェフサポーターが待つホームのゴール裏。そのゴール前には立石。この舞台に立石。最も古株になった。常に日陰でしかなかった男が迎える、初めての大舞台。あるのは全幅の信頼。ただ、彼の名を呼ぶ。
1人目、ガンバのキッカーは遠藤。
早鐘のように高鳴る胸を押えて、スタンドでは、選手たちと同じように誰彼ともなく肩を組み、声を掛け合った。「Save a goal 立石」のコールの中、ゆっくりとした助走に入る遠藤。動かない立石。。。じれた遠藤が、力の無いボールをコースに狙って放つ。右に飛んで叩き落す立石。ガッツポーズと絶叫。「まだ何も終わっていない!」
セーブの興奮冷めやらぬ中、歩み寄る1人目はキャプテン・阿部勇樹。
昔は怪我がちだった阿部。彼が、この場に居てくれる事がこれほど頼もしいとは。かつて、阿部が、勇人がユースから上がってくるまでは絶対に下には落ちられない、そう思った日が思い出された。彼がトップで戦い始めて、8年。どれだけの想いが彼にあったのだろう、「阿部は決める」そうとしか、思えなかった。大声援の中、ボロボロの体から、力強いボールが放たれ、ネットを揺らす。こぶしに力を込めて、声援に応える阿部。
もう後は、ひたすらに叫んでいた。
晃樹が、浩平が、林が、次々にネットを揺らしていく。臆することなく、堂々とこの勝負に勝つんだという強い意志が込められたボール。ガンバの最後のキッカーは、サトシ。これも因縁。イリアンよりも、ジェレよりも前、ジェフの「5」は彼のものだった。立石に読まれながらも、プレッシャーを跳ね除けて決めてみせる。
そして、音が割れた。
最後のキッカー、巻誠一郎。
浮つく事無く、凛としてボールに向かう巻にこれ以上無い声援が起こる。負けられないガンバからも、絶叫が起こる。この一撃に、全てを込めて。巻の右足が振りぬかれた。一瞬、時間が止まったような、そんな錯覚を覚えて。力強く、ボールがネットに突き刺さった。
それだけ見届けて、巻に向かって選手たちが駆けていく姿を見て。
誰彼構わず抱き合って、聞いた事も無い絶叫を聞いて、嗚呼これが優勝するって事なんだと思った。ここまでしなくちゃ勝てないのかよ、みんな泣いていた。大のオトナの男も、女の子も、オバチャンも、昔馴染みも。黄色い歓喜の輪をかみ締めながら、みんな泣いていた。長かった。本当に長かった。これが見たくて、ずっと今日まで応援してきたんだ。
余韻。
顔を合わせる一人一人と握手を交わす。仰ぎ見るオーロラビジョンに、監督の少し涙ぐんだ表情が映されて、また涙腺が脆くなる。少しは恩返しが出来たのだろうか、監督にこの表情をつくらせた選手たちに、感謝しなくちゃいけない。
そして、選手たちが一歩一歩国立のスタンドに上がってゆく。戦い終え、ガンバの選手たちと健闘を称え合いながら、ゆっくりと。阿部が優勝杯を受け取る。そして、全員で振り返ってガッツポーズ。この光景、目に焼き付けておかなくては。ここまで来るまで、どれだけの悔しさを経験してきたんだろう、阿部には、いまここに居る選手たちには、優勝の喜びを刻み付けてもらわなくては。
MVPは立石。これまでの苦労への報いか。この瞬間立石は「1」を下川の番号から立石の番号にした。人生に一回くらい、こんな瞬間が無くちゃならない。努力が報われる、そう言う人生じゃなきゃ。
「タテのMVPが嬉しくってよぉ」そう言って、また泣いてる昔馴染みがいた。本当にようやく、嬉しいと心から思える瞬間があった。
喧騒も一息ついた頃、国立の最上段で新宿の高層ビル群を遠くに臨みながら、横断幕を片付けていた。東京とは思えないほど空気は澄んで、空は濃いブルーに変わりつつあった。
「勝ったんだなぁ」そうつぶやいて、「優勝するって気持ち分からなかったけど、また勝ちたいな」言われて、大きく頷いた。監督が胴上げを拒んだのは、まだ戦いが続くから、そう言う事なんだろう。一つの物事を成し遂げて満足に浸っていたら、その先には進めない。
もう一度、何度でも優勝するために。
今日のようなスタジアムの空気をいつも作ってゆくために。今からが、また挑戦だ。
千葉0(0−0、0−0、0−0、0−0)0G大阪
<PK>
先攻・大阪:遠藤×、アラ○、シジ○、大黒○、山口○
後攻・千葉:阿部○、水野○、工藤○、林丈○、巻誠○