千葉3(0−0、3−0)0大宮
【得点者】
後半19分:ハース
後半27分:阿部(工藤)
後半34分:巻(阿部)
【布陣】
−−ハース−−巻−−
−−−−羽生−−−−
坂本−−−−−−水野
−−阿部−−勇人−−
−スト−大輔−水本−
−−−−櫛野−−−−
※スト:ストイアノフ
【交代】
後半00分:水野→工藤(工藤はTOP下。水野は右WBへ。)
後半19分:羽生→楽山(楽山は左WB。坂本が右WBへ。)
後半24分:ハース→中島(中島・工藤がTOP下)
後半39分:櫛野→岡本
【前半】
千葉:SH04/CK01/FK03/GK01/PK00/OFF02
大宮:SH02/CK03/FK12/GK05/PK00/OFF01
【後半】
千葉:SH03/CK01/FK03/GK06/PK00/OFF01
大宮:SH06/CK00/FK08/GK08/PK00/OFF01
さて、姉崎から大急ぎではしご。
姉崎も後ろっからアイススケート場の冷気が流れてきて寒いが、稲毛は稲毛で小雪は舞うわ、海から風が吹いてくるわで寒い。いい加減、風邪をひきそうだ。
J1同士の激突となったこのゲームでは、両チームとも外国人選手がキー。
ジェフは、FWハースとDFストイアノフが先発出場。大宮は、大型FWクリスチャンが出場。同時刻に行われたゼロックスで、東京Vのワシントンの化物的な活躍が伝えられる中、今季を占う対戦となった。
ジェフは、坂本を下げ気味に4バックとも見える布陣。
基本的なベースは昨年と変わらない。大輔が余り、水本とストイアノフが相手FWクリスチャンと桜井のマークに入る。誰かが攻撃参加した時は、坂本がフォローに入っていた。前半はお互いに探りあいの様相で、あまりシュートも無いまま。
その中で、ハースはとても運動量が豊富で、あちこちに顔を出していた。もっと前で張っていていいのでは?とも思ったが、中盤までボールを貰いに戻って、味方に預けて、前線へ飛び出す、その一連の動作を繰り返していた。ボランチあたりの高さにも、サイドにも顔を出す。だから、パートナーとしては、ある程度中で張っている巻なのだろう。その巻のポストを受けてシュートを狙う場面もあった。
後半、相手ボールを奪って右45度から振りぬいたシュートは彼の真骨頂。外す気がしなかった。コントローラブルなシュートなら、恐らく崔龍洙以上の精度がある。そのハースそっくりに、巻もがゴールを決めたのは頼もしかったが(笑)
また、ストイアノフは、ジェレとは全く違うタイプ。
ストッパーとして見るのが一番だろう。カバーリングに長けたタイプでは無い。その替わりに人に対しては強い。クリスチャンも体格を活かしてチャンスを作っていたが、ほとんどストイアノフが冷静に対応して潰していた。スピードもあるので、例えばエメルソンのような選手にもそうそう遅れを取る事は無いだろう。
囁かれていたような、コンディション不良も感じさせる事無くプレー。コンビネーションを重ねてゆけば、この日目立ってしまったフィードが相手に行くようなシーンも減ってくるだろう。
3−0の結果通りに柏戦よりは、コンディションは上がってきている。
出来は6割くらい。なんというか、少しずつ「ずれ」がある。水本やストイアノフのフィードが繋がらずにカットされたり、「ここでクロス!」と言う場面で右に起用された水野や羽生が戸惑ったり、工藤が持ち過ぎてシュートを打てなかったり。攻守の切り替えが、全体的にまだまだ遅い。選手が入れ替わった事で失った、流れるような連動性を取り戻すまでにはもう少し時間がかかりそうだ。
大宮がクリスチャンらを下げてから奪った3得点は、いずれも中央からの得点。昨年までのパターンだったサイドを基点とした得点は、まだ見ることが出来ていない。光明は、阿部のフィードに素晴らしいキレがあること。右の水野へ、左の坂本へ。寸分違わず、ボールを送り込んでくれる。ここにポペスクというもう一つの基点が加われば、サイドが上がる時間も稼げるし、パターンも増えるだろう。
現時点では坂本の左が有力だが、本人も村井とはまったく別のタイプであることを自覚している。滝澤に目処がつくまでは、守備的な坂本を左に、攻撃的な水野または山岸を右に置く組み合わせとなりそうだ。
この新しい両サイドを、阿部とポペスクの二人がどう活かすかに注目したい。
【今日の2試合を見ての開幕予想布陣】
−−ハース−−巻−−
−−−ポペスク−−−
坂本−−−−−−水野
−−阿部−−勇人−−
−スト−大輔−水本−
−−−−櫛野−−−−
サブ:GK岡本、MF中島、MF羽生、MF工藤、FW林
ストイアノフとポペスクが間に合えばこんな感じ。
水野が羽生になったり、サブに要田や山岸・楽山・結城・高橋が入る事もあるかもしれない。こう考えれば、意外と前は選手層が厚い?開幕前一週間だが、ようやっと形が見えてきた。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
<大宮の感想>
−−09−−30−−
−−−−11−−−−
16−−−−−−08
−−−−06−−−−
??−−−−−−18
−−02−−04−−
−−−−20−−−−
【交代】
後半14分:09・30・11→10・17・14
後半24分:08・18→5・15
大宮を見たのは去年サテライトで大宮公園で見たとき以来。もちろんこの日はレギュラー陣だから比べる事も出来ないが、ずいぶんしっかりしたチームだと感じた。
特に中盤の6番、デビットソン純マーカスは、大型選手らしい体を生かしたプレーで小柄な選手が多いウチの中盤には厄介な存在だった。もっさりとしているわけではなく、それなりにスピードもあるから、速攻に入ろうとしても一旦ここでストップされてしまう。ここから、藤本や久永、もしくは桜井を経由してハイタワーのクリスティアンに当てていく。
クリスティアンは、まだ周囲との連携不足で孤立させるのはワリと容易だった。ストイアノフ、もしくは他の選手がついていれば早々決定機は作られることはない。けれども、やはりその体躯は脅威。枠には行かなかったものの、しっかりと周りのDFを押さえ込んでのヘディングシュートもあった。
衛星の桜井、もしくはトゥットがDFをかき乱して、クリスティアンが間隙を突くような攻撃が大宮にとっては理想なのだろう。後半には、クリスティアンをポストに後方から藤本がミドルを放つ惜しいシーンもあった。ジェフの中盤は藤本を捕まえきれず、櫛野のポジション取りが悪ければ失点していたかもしれない。そうすれば、勝負もどちらに転んでいたか。
このレギュラー陣に関して言えば、大宮はJ1でもそこそこの成績を収めることが出来そうな仕上がりだった。ただ、メンバーが変わってからはミスも多くなって、実際に失点をした。そこから、盛り返す力も無かった。当たり前なんだろうが、選手層と言う面では薄く、リーグ後半でどれだけ持ちこたえられるかは疑問。同じことはジェフにも言えるのだが、まだ幾分厚みがある。
もし、リーグ戦で大宮を潰すなら、昨年の名古屋戦でクライトンにマンマークをつけたように、デビットソンにハードマークをしてみても面白いと思う。本来は彼が対戦チームのキーマンを潰して、カウンターの基点になるのだろうが、反対にここを潰せば、攻撃でも守備でもタガが外れて瓦解させる事が出来そうに思える。
大宮の開幕の相手は、G大阪。シジクレイがボランチで先発しそうだが、デビットソンにどんなマッチアップをしてくれるのか、他チームながら興味がある。