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5/23(日)・サテライト・浦和レッドダイヤモンズ戦 2004年5月25日(火)1時56分7秒 deletemodify

市原2(1−0、1−1)1浦和

【スタメン】
GK立石、DF(左から)茶野・鷲田・結城
ボランチ工藤・中島、左WB楽山、右WB椎原
FW市原・巻・林

【交代】
後半0分:巻→羽地
攻半19分:椎原→水野
攻半19分:市原→水本

【得点】
前半24分:工藤(林)
後半40分:羽地(林)

【前半】
市原:SH07/CK02/FK06/GK??/PK00/OFF05
浦和:SH04/CK06/FK10/GK??/PK00/OFF01

【後半】
市原:SH04/CK03/FK01/GK05/PK00/OFF06
浦和:SH11/CK05/FK08/GK01/PK00/OFF01

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前日のセレッソ戦は不完全燃焼の引き分け。停滞を見せているトップチームに食い込む若手はいないだろうかと、期待を持って埼玉第二まで足を運んだ。・・・しかし、寒い。この時期にしてはの寒気に、時折雨が混じる空模様。ロクに雨具を持たずに来たのが失敗だった。寒さと雨を堪えての観戦となった。

浦和のサテは1,000円を取る。とはいえ、さすが浦和、観客は多い。
後で気付いたのだが、会場の埼玉第二は柵の外からも見ることは出来る。今度からはそうしよう(笑)だからと言って、1,000円に価値が無いと言う訳でもない。例えるなら「リングサイド」と言うくらいに限界までピッチの近くで試合が見れる。



選手の息遣いや、声、芝の剥がれる臭いまで伝わって来る。
何でもないプレーまでが大迫力。自然に引き込まれる近さだ。
ちなみにもちろん、流れ弾は観客に直撃する。観客を使ってのマルチボール・システムだ。


さて、試合のほうだが、ジェフはセレッソ戦を累積警告で欠場した茶野を加え、さらに主力級の巻・林を最前線に並べる布陣。その他のポジションでも、中島・結城・ラク・立石などがおり、浦和と比較すると圧倒的に面子は揃っている。

当然、内容も相応のものを期待したのだが、残念ながら戦い方は安定しなかった。
序盤にかけては果敢にオーバーラップを見せる結城をはじめ、攻撃的なジェフのペースで試合を優位に進めるものの、決定的なチャンスはごく僅か。何とか、24分の工藤の得点(左からドリブル突破した林のクロスに、走りこんだ工藤が一回転しながら合わせたもの)に繋げるものの、そこからは出足鋭い浦和にペースを持っていかれてしまった。

前後半を通して、中盤と前線のコンビ不足が顕著で、オフサイドの数がやたらに多い。近くで見ているだけに、オフサイドと言うのが良くわかる。多少怪しい判定もあったが、概ね判定は妥当だった。
攻めにかかっても、オフサイドで流れが途切れてしまい、相手ボールに移ってしまう。そこからロングボールを前線に送られて、速さで振り切られてピンチを迎える。なるほど、浦和のサテ、トップに近い戦い方だった。それを分かっていて食い止められないジェフはなかなかしょっぱかった。

この日のジェフは、前線が3トップ気味。
巻を中央に、林と市原が動き回り、さらにボランチの工藤も羽生のように前線に絡んでくる。一方で、中盤の底は中島一枚ではいかにも守備的には頼りなく、かつ浦和が中盤を省略してくるので、「中盤でボールを奪う」「主導権を握る」と言う事はほとんど出来なかった。スカスカの中盤をさらに省略されているのだから、そうした展開も仕方なかったが。。。

結局、徹底したカウンターが身を結んだのは浦和。
猛攻を浴びていた後半の出だし、その流れのままに三上に左から豪快なドリブルシュートを決められて同点に追いつかれる。その後も圧倒的に浦和ペースで、茶野が足元を抜かれたり、ラクがヨコパスを立て続けにカットされたりと、ミスもあって苦しい展開。それでもなんとか、結城や茶野、工藤の粘りで追加点だけは奪われずに同点のまま試合は流れていった。

時折、巻と交代で出場した羽地のヘディングなどもあるものの、チャンスの絶対数が少ない。チャンスの時に他の選手に任せようとする傾向はトップと同じ。「俺が」と言うオーラが出ている選手は見受けられなかった。
苛立って「勝負!!」と大きな声で、目の前のラクなんかを叱咤するものの、全体的に動きに連動性が無くて、ボールの戻しが多い。思うに任せない展開にチーム全体がイラついて、運動量そのものも少なくなっているように見えた。
同じサイドからの攻撃ばかりで、サイドチェンジも無く、打開策が見当たらなかった。

ただ、思いがけず決勝点は手に入る。
林のパスから、羽地。空気が緩んだように、一瞬の隙でのゴール。チーム全体の崩しと言うより、ワンプレーのアイデアと言う感じだったが。後半40分に生まれたこのゴールで、ようやっとチームが動き出し、最後は交代で入った水野がシュートを放つなど、危なげなく残り時間を消費して勝利を飾った。
苦しんだが、5月初勝利、サテ初勝利、アマル采配初勝利だった。

観戦していた、オシム監督・ベルデニック現仙台監督にはどのように映ったか・・・。



正直なところ、まだまだトップの選手を押しのけてどうこう、と言う選手は見当たらない。ジェフとしての選手層の薄さが、まだまだ改善されていない訳だが。可能性を感じさせた選手もいた。

この日はボランチだったが羽生に代わって、タメもつくれるOHとしての工藤。
積極的な攻撃姿勢の見える市原。
攻撃参加に磨きがかかった結城など。

彼らは、ナビスコの2試合を使ってチャンスを与えても面白いと思う。特に、最近疲労の色が濃く、そうでありながら交代のタイミング・相手が難しい羽生の代わりとしての工藤は面白いと思う。
この日見せたような勇人バリの攻撃は、沈滞したトップの活性化に役立つかもしれない。

個々のセンスを、トップに繋がるチーム力に変化させられるよう、サテ選手の一層の奮起に期待したい。今と言うときこそが、本当にのし上がるチャンスであるはずだから。

4/24(土)・サテライト・FC東京戦 2004年4月25日(日)18時15分5秒 deletemodify

市原2(2−0、0−2)2東京

スタメン
GK岡本、DF結城(c)・鷲田・柳(a)、
MF椎原・楽山・柏原(a)・工藤・市原、
FW羽地・金東秀(y)

【交代】
後半0分・工藤→水野
後半0分・楽山→河野(a)
後半0分・柏原→林裕太(y)
後半15分・柳→芳賀(a)

【得点】
前半31分・椎原
前半44分・金東秀

※詳細はFC東京のオフィシャルサイトへ
http://www.fctokyo.co.jp/home/index.phtml?cont=result/result_s&game=3961803&satellite=1&year=2004"
ちなみに、山岸・ウィマン・野本・水本はスタンド観戦。監督も、スタンドのマス席(?)で観戦してました。息子のアマルコーチ(?)は、ベンチには入らずにピッチレベルで観戦。

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ここのところ、辛い試合を続けるサテライト。
その原因は、サテライトが「チーム」として機能していないこと。別にサテライトで満足して、そこで安穏としてろと言う話じゃないが如何せん、連携に乏しい。この状況を打開するには、チームをまとめるリーダー、もしくは全員が声を出していく事が必要なのだが・・・また今日も、まったりとした試合展開になってしまった。

メンバーを見ると、アマの選手が何人も混ざっている。細かい怪我人が多く、そうせざるを得ないと言ったかんじだ。
対するFC東京は阿部(吉)、小林、鈴木(規)などトップでも見かける選手に、増嶋や呉など期待の若手が加わる構成。ネームバリューの差は明らか。

こりゃ、一方的に押し込まれるかなと思って観戦を始めると、押し込まれはするものの、東京のもっさりとした精度の無い攻撃にも助けられて、しばらく互角の展開が続いていく。その中でも信じられないようなミスをアマの選手が時々犯していて、ゲームに落ち着きは無い。アマの選手も、「ジェフアマチュア」と言うチームからバラして組み込むと、技術の差がモロに出てしまう。このあたりは、個々のレベルアップをお願いしたい部分だ。

20分を過ぎると、押し込まれる展開の中でもチャンスらしきものが見えてくる。
右の楽山・左の椎原がボールキープから、前へボールを運んで流れを作ろうとしている。膠着した展開の中、スコアが動いたのは30分過ぎ。左サイドライン際からのクロス(市原?)を、中で構えていた椎原がアタマで押し込んで先制。ワンチャンスで、東京を切り崩した。

さらに、大きな展開から工藤が抜け出してシュートを打つもののノーゴール。
ただ、ここから前半終了までは完全なジェフペース。終了間際の44分にもゴール前の混戦からトンスが振り向きざまのシュートをねじ込んで追加点を挙げる。押されながら、悪い展開ながらに2−0としたのは、まずまずだった。

この展開が続いてくれれば、良かったのだが・・・。

後半、ジェフは3人を一度に交代。
特に、楽山と工藤の交代が痛かったか、後半10分までに東京MF小林に2得点を許して同点とされてしまう。悪い流れのままに流されてしまうあたりは、またしても核となる選手の不在を感じさせる。

その後は、一進一退。
何度か、右に張り付いた市原が良い抜け出しを見せるものの、思い切りと精度を欠いてゴールにはならない。逆に東京も、カウンターからのシュートがポストを叩くなど惜しい場面があったものの、こちらも精度を欠いて得点とはならず、このままドローとなった。全体的に低調で、収穫の少ない一戦だったと思う。期待したリーダーシップや声出しもあまり無く、ここ数試合の課題が克服できていなかった。

チームが出来れば、個性も活きるはず。
トップで試合に出るためには、まず連携=判断を磨いて、トップで見たくなるような個性を見せて欲しい。

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<気になった選手>

MF椎原:1得点。試合中も年長者らしく落ち着きが見える。課題のフィジカルは相変わらず強いとは言えないが、相手に絡みつくような(村井のような)攻守で、少しずつチームにフィットして来ている。1対1で勝てるようになると面白い。

MF市原:後半、右サイドから力強い突破を見せる。精度を欠いて、点にはならなかったが、ボールを受ける前のアピールを含めて可能性を感じる。ただ、気の強さが裏目に出ているのだろう、一試合に1回はバックチャージで相手を削る場面があり、危なっかしさが残る。

FW金東秀:ペナルティエリア内で勝負強さを見せた。少し体が強くなったようにも思う。得点になった場面でも、振り向きざまに左足を思い切り振りぬいていて、プレーのメリハリが付いてきた。

DF鷲田:不用意なプレーが特に後半になって目立った。ヨコパスを相手にかっさらわれるのはCBとして不味いだろう。無難にやろうとするばかりにミスが出ている気がする。オーバーなくらいに声を出したり、たまには攻め上がってみたり、自分を目立たせてみてはどうだろうか?とにかく、「リーダー」としてのプレーを期待したい。

4/18(日)・1ST−6・アルビレックス新潟戦 2004年4月25日(日)14時1分8秒 deletemodify

試合前から、やれ臨時新幹線だ、バスツアーがン十台だと新潟サポの多さばかりが話題になっていたこの試合。粋犬会の「電車で歩きんんぐ」で、信濃町に到着すると、「新潟サポの大集団がさっき通っていった」とのこと。その数、1,000人規模とか。なんだそりゃ。
絵画館前を過ぎ、国立に到着すると、居るわ居るわオレンジの大集団。浦和あたりと違って、前を歩くだけでブーイングが飛んで来たりとかは無いものの、延々と列が続いている。これがみんな遠路はるばる山を越えてやって来たのかと思うと、圧倒される。
今、市原は呼称問題でギクシャクしているが、本当に目指すべきはこの日の新潟のような一体感であり、自分たちのチームを自分たちの声で勝たせようとする姿勢なんだろうなと思う。

スタンドでも、新潟の声援はなかなかの迫力。
ただ、ジェフサポも数では負けてはいない。スタンドでバラけていたせいもあるだろう、贔屓目なしに数だけで言えば半々だった。
有料入場者数・19,000人。蘇我スタの収容人数=18,500人・・・蘇我スタが決定的な観客動員の解決策にならない事は明らか。クラブは、もっと真剣に「自分の力で」集客を考えるべき。もう、1年しかない。

試合のほうは、序盤から新潟が気合の入ったプレーでジェフの出足を止めにかかる。
これで、削られまくったのがDF茶野。何度も芝に転がされる。
ところが、コレでギアが入ったか。新潟がワントップだった為に、マークする相手も無くフリーになっていた茶野が、眼の覚めるようなロングシュートを叩き込んで専制。さらにその3分後にも、左サイドからのクロスで巻の豪快なヘディングをアシスト。
新潟の戦意を殺ぐ電光石火の二得点で一気に、ジェフペースに試合を持って行った。

さらに畳み掛けるジェフ。
ところが、後半15分までに多くのチャンスを演出するものの、そのどれもが決まらない。
どうにもサンドロは、相手が磐田・鹿島のような実力上位と言われるチームで無いと、その真価を発揮しきれないような気がする。

ここで、試合を決められなかったのがイタかった。
この後、新潟の長身FW森田にジェレが競り負けて、イケイケのムードを霧散させる失点。その後は圧倒的な新潟ペースへと試合が切り替わってしまった。
「中島を起点にして新潟が攻撃してるよ。。。」
観戦仲間が叫ぶその通り、15番が息を吹き返した新潟の中盤に飲み込まれて、ボールを奪われまくっている。監督も、さすがにそのあたりを感じたか、中島を山岸に交代。ここのところ出れば点を獲る山岸のプレーに、傾いた流れを取り戻す事を期待するものの・・・山岸は期待を裏切って、ボールを後ろに戻すばかり。流れはむしろ悪化して、新潟の猛攻が続く。薄氷を踏むような思いで、ようやっとの勝ち点3を得た時には、なんだか気持ちの悪い疲れが、体に絡み付いていた。

水曜の同点劇が気持ちを守りに入らせたのかもしれない。
それでも、本当に強いチームになるには、ここで3点目を獲って強さを見せ付けて勝つ。そんな勝ち方が必要なんだろう。ウチが、カシマに対して「恐れ」を抱き続けて来たように。新潟にも市原を「恐れ」させる事が出来たはずなのに。それが出来なかった事が何よりも惜しかった。

・・・試合後、信濃町の『ジョン万次郎』で祝勝会をあげようとしたが、新潟の後援会のツアーに貸し切られて入る事すら出来なかった(苦笑)
国立とは言え、ホームですよ。次こそは、新潟に「アウェイ」を実感して帰ってもらいたいものですわ。

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<気になった選手>
DF茶野:1得点1アシストの奮闘。あんなロングシュートは10年観ていて初めて。試合後に代表に選ばれたが、まさかジーコ、今日の日の活躍だけではあるまいな?
FW巻:前回G大阪戦での同点劇の戦犯。監督から「もう使わない」とも言われたそうで、汚名挽回に燃えていたようだ。2点目のヘディングは崔龍洙が移籍してから、久々に観る豪快な一撃。ポストプレーでも安定した強さを見せ、最近とみに成長の見られるスタミナ同様に、着実に課題をクリアしている。

MF中島:比べられる相手が阿部と言うこともあるが、ミスをすると目立ってしまう。判断力と、判断を実行する為の技術が、まだトップには追いついていないのだろう。後半途中から、その隙を新潟に狙われてしまい、相手カウンターの起点になってしまった。交代は恐らく懲罰交代。判断力が上がれば、化けそうな気も。

4/10(土)・1ST−4・鹿島アントラーズ戦 2004年4月17日(土)0時53分46秒 deletemodify

鹿島は強い、いつも圧倒的に強い。戦う前から、「今日も負けるんじゃないか」と言う気持ちにさせられる。それが今まで負け続けた原因だとも思うし、鹿島の強さだとも思う。だからこそ、鹿島との戦いは「自分たちがどこまで出来るか」の基準になる。
王者横浜をも粉砕し、ここまでナビスコを含めて3連勝。「もしかしたら、やれるんじゃないか?」今日は、そんな淡い期待を抱いてスタジアムに向かった。

試合前、いつもと違う臨海があった。
開門1時間前だと言うのに長蛇の列。だいぶチケットが捌けていると言う話は聞いていた。実際ホーム側の自由席は売り切れ。A自由を仕方なくチケットを準備していなかった仲間に用意していたほどだ。たしかに人が多い。開門と同時に、次々と席が埋まる。改修工事でさらに狭くなっている臨海は、ほどなく黄色と赤で一杯になった。実に9年ぶりとなる完売・満員の臨海だ。

鹿島は、茨城の外れからはるばるやってくる熱狂的なサポばかり。声量はさすがに大きい。試合前の応援からして、こちら側までビリビリと伝わってくる。とはいえ、負ける訳には行かない。市原側スタンドも、気合十分の応援でキックオフを迎えた。

この日の両チームでは、市原がマルキを欠いて巻。鹿島が名良橋と長期離脱中のナカタコを欠いている。鹿島の右には、本来ボランチの青木が入った。
試合がはじまると、しばらくは膠着状態が続く。囲い込んで、押し込んで、シュートを浴びせかけるような展開にはさすがにならない。個々の技術では、さすがに鹿島に一日の長がある。本山・小笠原の中盤の動きはシャープで、時折、前線の深井を走らせてシュートの機会を伺う。

鹿島が押し気味だが、かといって市原がノーチャンスと言うワケではない。
少なくとも、昨年の1STでカシマスタジアムで戦った時のような、圧倒的なボールキープを許した前半ではない。慎重な立ち上がりだが、思った以上に互角にやれている。

その膠着した流れが、ワンプレーで変わった。
前半33分、サンドロがタテパスに抜け出したところを鹿島GK曽ヶ端が後ろから倒して、一発退場。激昂した鹿島サポがスタンドに乱入する(※看板を蹴り倒したばかりか、警備員にも暴力を働いた)が、判定は覆らず11人対10人のゲームになる。
鹿島は、ここまで市原DFを脅かしていた深井を下げ、ファビオ・ジュニオールのワントップにして残りのメンバーは先発通りと言う布陣に変更した。攻勢に出る市原。ところが、監督がハーフタイムのコメントで見透かしていたように、こうした数的優位の展開が必ずしも優位になるとは限らない。

攻めるものの、点が入らない。
サイド、特に左は村井が青木を完全に上回ってクロスの雨を降らせる。何度セットプレーのチャンスを得ても、跳ね返される。そんな展開がずっと続く。やばい空気が流れ出した、そのすぐ後だった。一発のカウンターから、本山→小笠原と繋がれて失点。ある意味「お約束通り」の負けパターンだ。こうなれば、鹿島はガッチリと守備を固めて逃げ切りに入る。

ここで、監督が取った策は「2バック」。
茶野を削り「右に張り付け!」と指示を受けて飛び出した林が、鹿島のDFラインを崩しにかかる。この判断が奏功する。
新井場の後ろに仕掛ける林。それに鹿島DFはついていけない。

後半27分、その林が右からクロス。中で勇人のアタマを越え、潰れた巻の上を越え、逆サイの羽生に通ったボール。マイナスに折り返したボールはサンドロの足元に。冷静に流し込んで同点。
さらに、36分には山岸からのクロスを逆サイドの林がアタマで折り返し、巻がDFと競り合いながらこぼれたボールを、村井が手を上げてアピールする右のサンドロへシュート性のパス。これが決まってついに逆転した。

歓喜に包まれるスタンド。今までとは違う、鹿島を押し込める「強さ」が、自分たちのチームを自信をもって応援するスタンドが確かにあった。
鹿島も最後まで粘る。阿部を途中、怪我で欠いた市原は中盤の守備が若干ルーズになってしまっている。逆転された直後、決定的なピンチを迎えた。でも、跳ね返す。「これまでだったら」そんな想いが何度も脳裏をかすめる。でも、「それ」は何も起こらなかった。「大脱走」が響く中、90分がやがて終わる。
勝利の喜びに、大の字になって両手を何度も突き上げる櫛野。大歓声に応える選手たち。久々にホームらしいホームがそこにあったと思う。

「これまでだったら」、きっと「そのまま負けていた」「逆転なんて出来なかった」「逆転しても追いつかれていた」そんな不安な気持ちを選手たちは、自分たちのプレーでかき消した。ただの一勝では無い価値が、確かにこの試合にはあった。
それは、鹿島相手に勝つ事で初めて得られる、メンタルの強さだ。

大観衆が、また今日も市原の勝利を目に焼き付けて帰って行った。
これで、臨海では丸一年、負けていないと言う。それは、監督が去年就任したその時に協調した、ホームゲームの強さ、自分たちのチームを想う気持ちが形になった成果だ。監督が就任して一年と少し、それが現実になっている事に、驚きと喜びを同時に感じる。



・・・数日後、通勤電車の中で大学生らしき男の子数人がこんな会話をしていた。
「いま、ジェフって強くなったんだって?なんか、いい監督がいるとか言ってただろ?」
「・・・ん〜、あ〜、たしかオシムとか言ったけ?」
「そうそう、それそれ!」

こんな会話が、少しでも聞けるようになったのは選手・監督の頑張りがチームを変えている証拠。あとは、サポーターも地域も、彼らに何を出来るのかそれを考えなくちゃいけない。

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「“市原としてのチーム”をこれから作っていくので、それを見てもらいたい。“市原としてのチーム”というのは、市原サポーターのためのチームということ。『自分たちのチームだ』と胸を張ってスタジアムに足を運び、市原サポーターで客席を埋めて欲しい。磐田のサポーターじゃない。市原のサポーターがスタジアムに来ることで選手も頑張れる。
 それは決して全部勝つと言う意味ではない。ゲームなのだから、勝つときも負けるときもある。だけど、市原は市原のサッカーをやる。それを観に来て欲しい。それは大切なことなんだ」
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監督の言葉は、現実になった。「俺たちだって強い」と思わせてくれた。
あとは自分たちサポーターだ。

4/4(日)・サテライト・大宮アルディージャ戦 2004年4月4日(日)23時31分10秒 deletemodify

4月4日。サクラも咲き終わろうかというのに、なんなんだこの寒さは。。。臨海で試合をやる時は、どうにもこんな日が多い気がする。そして、今日は試合内容も・・・だったから、寒さに輪がかかる。

メンバーは、
GK立石、DF結城・鷲田・水本、ボランチ中島・水野、
右WB山岸、左WB野本(C)、OH工藤、FW林・羽地
昨日出場した、山岸・林・中島も出場。相変わらず、監督の容赦は無い。先週はグラウンドにいたらしいアマル・オシム氏の姿は今日は無かった。エジさんがベンチからつかつかと歩み出ては指示を送っている。

対する大宮は、10番のダニエルをはじめ、盛田(元浦和)・久永(元福岡)・松本(元G大阪)ら経験あるメンバーが要所に入り、J2のサテと言うには豪華なメンバー構成だ。

前半、ジェフはいきなり2点を先行する。いずれも林。10分までに2点を奪い、楽勝ムードが漂う。しかし、良い流れは長くは続かなかった。トップとサテは全く別のチームだ。同じ事を目指していながら、「判断力」「フィジカル」「技術力」「連携力」様々な問題がそこにあって、目指すサッカーを形に出来ない。
ボールをキープしても、連動して追い越す選手は無く、スペースを見つけられずに消極的なバックパスの山が築かれていく。

2点を奪ってもペースを掴む事は出来ない。徐々に、大宮にボールを回される時間が長くなる。
トップとの決定的な違いを一つあげろと言われれば、それは「声」だろう。今のトップは、櫛野や坂本をはじめ、一つ一つのプレーに妥協が無く、ミスを指摘し合える選手で占められている。その一人一人の姿勢が、総じてチームの結束力となり、練習でやったことが試合で出せる状態になっている。対して、この日のサテの声のなんと小さい事か。葬式を見に来てるんじゃねぇんだぞと、思わず叫ばずにはいられないくらいだ。

ミスをすれば「ああーやっちまった」と言わんばかりに、天を仰いで首を振って、タラタラ歩いて。そんな時間があれば、とっとと走れよ。それじゃ、昔のジェフじゃないか。
監督が言うように、トップからしてウチは「自分たちから仕掛けて」勝てるチームじゃ無い。チームプレーを全員が全うして、結束を高めて初めて勝てるチーム。その基本中の基本の声が出せないで、その先の事を論じる事も出来ない。

中島が、結城が、鷲田が、羽地が、野本が、他の選手ももっと声を出してプレーしなくちゃ、流れなんて引き寄せられない。


そんな事を考えながら、連携の悪さと、観客が少ないだけじゃない妙な静けさを感じていると、大宮のCKのこぼれ球をブチ込まれて失点。1点差となる。
それでも、後半には中島のパスに抜け出た羽地が決めて3−1。これで試合も決まったかと、林がトンスに交代。

ところが、ここからとんでもないことに。
大宮は俊足ドリブラーの大沢(帝京)ら3枚を一気に投入して、攻勢にかかっていた。この策がものの見事にハマる。中盤が組み立てられずにバックパスで逃げまくりのジェフを押し込んでドリブルから仕掛けて、チャンスを作り、残り20分ほどであっという間に同点に追いつく。
さらに最後は、DFのミスから終了間際に決勝点を叩き込まれて、3−4の大逆転負け。

失点しても、そこで気持ちを立て直そうと声を張り上げる選手もなく、ただうな垂れてボールをセンターサークルに戻した、その雰囲気そのまんまの敗戦だった。
サテライトは、判断云々の前にサテライトも一つのチームとして、声を出して結束力を高める事が必要。このままじゃ、素材は良くても腐ってしまう。

トップでやりたいなら、声を出して動け。
この寒い臨海で、サテの選手に求めたいのは、ただそれだけだ。

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【新戦力評価】
DF鷲田:プレーが淡白過ぎて、地に足がついていない印象を受けた。4失点目は彼のミス。J2で多くの経験があるのだから、遠慮なくチーム全体を鼓舞して欲しい。ジェフで25歳は中心にならなくてはならない。
DF水本:チームが沈滞する中、ファウルもやらなければならない状況でよく耐えていた。もう少し中盤が持ちこたえてくれたなら、余裕をもってプレー出来たのだろうが。スライディングなど緊迫した場面での判断は安定。DF3枚の中では一番の出来。
MF水野:パスの上手さ、攻撃への意欲、前に出る気持ちは見せるものの。ボランチとして守備が出来ていたとは言いがたい。まず最初に求められている守備の仕事を再確認する必要がある。
MF椎原:山岸の負傷で急遽出場。タイミングを外すドリブルでチャンスを作っていた。後半開始直後、ポストを叩いた野本のヘディングは彼のボールから。ただ、如何せん接触に耐えられるほどのフィジカルがまだまだ全然無い。
FW羽地:得点をした場面はいいが、ポストをやりたいのか、スペースに流れたいのか意図がよくわからない。彼も、もっと周囲への指示が必要。もっと自分のW出して周囲を使って欲しい。

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PBS v.1.01