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3/20(土)・1ST−2・横浜・F・マリノス戦
2004年3月27日(土)23時23分14秒
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90分通してここまでの完勝は観た事がない。
局地戦で勝ち、組織で勝ち。観ているうちに寒さなど忘れて市原のサッカーに魅入っていた。これが市原のサッカー、これが自分たちが応援する誇るべきチームだ。
この日は、かける声さえ始めから違っていた。普段なら、「走れ!」「前へ!」「勝負!」「撃て!」と叫んでいるところが、「枠!!」くらいしか、叫んでいない。前の4つは叫ぶまでも無く出来ているから、だ。
とにかく、この日の市原は90分間休む事無く走り、素早く厳しいプレスでボールを奪ってボールを前線へ供給、勝負して、そして撃ちまくった。GKを含めて集中は途切れる事は無かった。「責任」、勇人が試合後にコメントした通りに全員が気を抜かずに戦い抜いた。
市原が目指す一つの形が、この試合に詰まっていた。
ちばぎん杯と第一節を見て、正直、もう少しチームの熟成には時間がかかると思っていた。ところが、今季のテーマと思っていた「崔龍洙からマルキーニョスにトップが切り替わった事に伴う、戦い方のマイナーチェンジ」は、ベストメンバーが揃ったこの日、見違えるように機能していたのだった。
囲んで、奪って、攻撃に切り替える。この一連の動作が、極めてスムーズ。
試合展開が遅いと感じる時は、「考える」時間が長いということだと思うのだが、その考える時間をかけず、オートマティックにプレーが流れていく。誰かがボールを奪えば、いや奪う前から、次の動作が判断されて、別の選手がスペースに目掛けて走りこんでいく。昨年までの崔龍洙に当てて、と言うやり方ではなくて、プレスと追い越しの走りで、マリノスのマークを許さず、フリーな状態でボールを受け、そしてシュートで終わっていた。
7分のマルキ→サンドロのランニングボレー、9分の阿部のロングシュート。
欲を言えば「枠!」なのだが、これらが枠に収まり出したら一体何点入っていたか。
それだけの攻勢が仕掛けられるのも、一つ一つの場面で全員がサボらずに、ボールを追いかけていたからに他ならない。そして生まれた勇人の先制点も、ミスを逃さなかった抜け目の無さの結晶だ。
もちろん、マリノスがノーチャンスだった訳ではない。
散発的に奥のFKや安の突破でチャンスは作られるものの、その度にDFが体を張って守り、櫛野が驚異的な集中力でボールをかき出していく。
そして、流れのままに生まれた追加点は理想的な時間帯。後半2分に阿部→羽生のヒールパス→坂本の右クロスと繋いで、マルキがドンピシャのヘディング!フワリと宙を舞う、マルキのバック宙パフォーマンス!マリノスの出鼻を挫くこの一点で勝負の趨勢は凡そ決していた。
それでも攻めの手綱を緩めずに攻め続けるジェフ。
阿部のFKのイメージを囮にした、早い展開からのマルキのシュートや、サンドロの突破からのシュートなど、後半も同じサッカーを貫く。マリノスがユキヒコや坂田を投入して流れを変えようとしても、繰り返されるのは早い展開からのジェフの攻撃ばかりだ。
そして35分。
誰もが、まさかと思ったスペースに走り込んで来たのはDF斎藤。この苦しい時間帯に、最後方から一気呵成に攻め上がってきた彼を、松田が倒してPK。サンドロが決めて3−0とし、マリノスに止めを刺した。
後は、選手交代をしながら引き気味にカウンターを狙って完勝。全く危なげの無い、全くの完勝だった。選手もスタッフもサポーターも、年間王者を相手に、自分たちのサッカーを貫けた事に自信が漲っていた。
監督ですら「私が市原に来てからベストゲーム」と語ったこの試合。収穫を上げればキリが無い。そんな中でも、やはり90分間トータルで、自分たちのやりたいことを同じイメージで形に出来たが最大の収穫だろう。
オートマティックに「市原のサッカー」を表現し続けた、結束力と責任感。
これこそが、市原がもうワンステージ上に行くために必要な要素なのだと思う。この試合内容が市原の体に染み込んで常に出来るようになれば、市原は真の強豪となれるだろう。
・・・試合内容とは別に、この試合については大きな意味のある戦いがあった。
市原のかつての象徴・永輔との戦いだ。
避けては通れない戦いの中で、永輔は全力を持って市原を潰しに来てくれた。前半の40分。永輔がドリブルでジェフの右サイドを破る。なんでこの位置に、ボランチの永輔が?ジェレと坂本の間を割って、ペナルティエリアに侵攻する姿は、正に98年・フランスワールドカップ・アルゼンチン戦のそれだ。
鬼気迫る勢いでシュート体制に入ろうとする永輔。その前に、阿部が強烈なスライディングで体ごと止めにかかる。交錯して、フィールドに倒れる二人。阿部は、2日前のUAE戦を含め7日で4試合目。それでも永輔と戦いたかったと言う。
永輔のドリブルは止まり。マリノスの反撃の空気も、断ち切った。
このシーン、永輔と阿部と言う新旧のジェフを支える選手の世代交代、時代の切れ目に自分は思えてならなかった。勝手な想像だが、永輔も想ったのではないだろうか、全力の自分を全力のプレーで迎え撃ったジェフイレブンと阿部。
自分が大切に思っていたジェフと言うチームを、後輩達がしっかりと守っている。悔しさと嬉しさがあったのではないだろうか。
これから、永輔とは何度も戦うだろう。勝つときも、負けるときもあるだろう。
それでも、今日の日のように。全力で、フィールドでお互いを表現できたらどんなにか素晴らしいと思う。
ジェフも、永輔も新しい一歩を踏み出した。本当に大きな意味のある試合だったと思う。
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3/13(土)・1ST−1・ヴィッセル神戸戦
2004年3月17日(水)1時2分38秒
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>なかなかレポートを書く時間がとれないので、選手評価のみ先にアップします。
【スタメン】
GK櫛野:前半から気迫のこもったプレーで奮闘。2失点は致し方ないか。
DF斎藤:負傷を押して出場し、先制点の活躍。安定したプレーで、カズを早々にベンチに追いやった。
DF茶野:慣れないリベロを懸命にこなした。が、決勝点の場面で羽生との二人掛かりで播戸を止められなかった責任はある。
DF結城:成長を見せつけるプレーでイルハンを封殺。特に、クリアかボールを切るかと言った判断の必要な場面での冷静さが光った。
MF中島:前半はコンビプレーからシュートを放つなど、無難以上にこなした。奪われたボールを懸命に追いかけるなど、昨年と比べて意識の面で成長が覗える。ただし、失点の原因になったパスをはじめ、安易なプレーが多いのは相変わらず。プレーに正確さを求めたい。
MF勇人:アグレッシブなプレーで、中盤のプレスの中心になった。相手選手との競り合いにも怯まず、粘り強いキープから味方にボールを展開できるようになった。
MF村井:左から何度か良いドリブル突破を見せたものの、そのままシュートでも良かったと思える場面があった。また、サンドロ・マルキの速さを活かせるような低いクロスも必要では?
MF坂本:若干前掛かりの意識が強かったか、攻撃参加した裏のスペースを利用されているケースが目立った。中島あたりとのフォローアップの関係の確認が必要では。
MF羽生:勇人同様、非常な運動量で市原ペースを作り出していた。ただ、後半には決めるべき場面で決められないシーンがあり、シュートの判断に物足りなさを残した。
FWサンドロ:後半、何度かあったチャンスを決められずに、神戸の息を吹き返す要因を作ってしまった。もう少しシュートに思い切りと、正確性が欲しい。
FWマルキーニョス:献身的な守備だけでなく、相手DFウラへの飛び出しなど、だいぶチームに馴染んできた印象。サンドロ同様、シュートに正確性が欲しい。
【サブ】
FW林:この日は全く何も出来ず。普段なら彼の登場で市原のギアが上がるのだが、逆に神戸の播戸の時間が始まってしまった。
FW巻:2失点の場面でいずれも北本・和多田に競り負ける。FWの彼にそう言うのも酷だが、攻撃のシーンでも今日は悉く破れ、彼の日では無かった。
MF工藤:出場時間が短く、評価なし。
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11/23・J2ND−14・大分トリニータ戦
2003年11月28日(金)11時46分43秒
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■横浜や鹿島、そして磐田は、やはり強い。
今節ほど、それを強く感じた節も無い。横浜は主力の大半が欠け、残留に賭ける仙台を向こうに回してアウェイの仙スタで4点差勝ち。鹿島も、多くの怪我人を出しながらロスタイムに勝ち越し。磐田は、一人を退場で欠きながらも逆転して見せた。
市原は勝てなかった。それが、優勝を争い勝ち取るチャンピオンチームと、我がチームの厳然たる差だ。いつの日にか、この壁を乗り越えなくては、市原は真にチャンピオンたるチームにはなれない。
臨海には多くのサポーターが訪れた。
スタジアムを取り巻き、途切れない人の列。アウェイ側まで埋める11,000人のジェフサポ。黄色く埋まったスタンドを知る選手は、もはや永輔・立石・茶野の3人くらいなものだろう。監督が、シーズン前に力強く語った「市原サポで埋め尽くされた客席」がこの日は確かにあった。
この歓声の中で試合をやらせてやりたいとどれだけ強く願っていたことか。
この歓声に選手も応えてくれると思っていた。
ところが、その期待は1STに続いて打ち砕かれてしまった。
掲げられた「敵は己の内にある」の横断幕の通り、市原は前半に何も出来なかった。つまるところ、サッカーも最後は気持ちと気持ちのブツかり合い。どちらが「勝ちたい」と言う気持ちを強く持てたか、それによって戦力+αの力が湧き上がってくる。
前半の市原は、戦いに臨むには十分な闘志を持たないままにフィールドに入ってきてしまったようだった。口では否定したとしても、心の奥底に大分を侮る気持ち、「次」のヴェルディ戦を思う気持ちがあったのだろう。この試合を前にして主力の多くが戦列に戻った事も、この試合が容易なものであろうと誤解させてしまったのかも知れない。
その気持ちは、スタンドのサポーターの多くも、恐らくは一緒だった。
果たして試合が始まると、市原は大分に圧倒された。
高松・ウィルの両FWを欠きながら果敢に攻める大分。市原は普段どおりにボールをキープしようとするが、素早いプレッシャーの前にボールを失い続け、次々に切れ味鋭いカウンターを喰らった。大分の攻撃には間違いなくJ1残留に向けた「気持ち」が込められており、例え足が速くなくても、技術が無くても十分に脅威だった。
こんな時に頼みの大柴も、崔龍洙も、全く噛みあわない。
大柴は無闇にポジションを離れてチェイシングを続け、崔龍洙はキープすら出来ずにボールを奪われる。そこから先は、ただひたすら受身のディフェンスがあるだけだ。予想しない展開、よくよく考えれば予想できた展開に、スタンドも声が出ない。劣勢の市原を「おいおいこんなはずじゃないだろ?」そんな思いで見つめるばかりだ。
なんとなく頭が回らない、そんな展開のうちに、予想できた失点を喰らう。吉田。怪我の選手が結果を出すあたりに、残留戦線の賭けるチームの底力を感じる。大喜びで大分ベンチに駆けていく大分イレブンの姿を呆然と見送った。
焦って、何かが空回りする。シュートすら撃てない。
京都戦、C大阪戦と同じような失敗がそこには繰り返されるばかりだった。ブーイングと、声援が半々の声が、ハーフタイムを告げる笛に重なった。
ハーフタイム。これまでで一番長くかったのではないだろうか?
どちらのチームもなかなか出てこない。ここで切り替えられるか。控え室で響いているであろう怒声を思った。
後半。市原は大柴に変えて巻。結局、柴さんは一年、間に合わなかったか。
飛び出してくる巻の姿に、「世代交代」と言う事をふと思った。
キックオフ、市原は最初から仕掛けた。前半とは全く違う、襲い掛かるような攻撃だ。とにかく前線に当て、サイドに2枚・3枚と人数を割いて、クロスをガンガン放り込む。投入された巻も、ほとんどのハイボールに競り勝って、羽生へ・崔龍洙へボールを供給する。前がかりの展開に、阿部や勇人、時にはDF陣も攻撃に参加するようになった。
「肉を斬らせて骨を断つ」
勝つしか無い市原にはこれしかなかった。とにかく攻める。何でこれが前半から出来ない?90分続けられないにしても気持ちは90分続けられるだろうに。磐田の中山がそうであるように。
防戦一方の大分。こちらも必死だ。
岡中やサンドロが中心となって最後の一線を割らせない。バーを叩くシュートや、キーパー正面に飛ぶシュートは、彼らの集中力がその先へと行かせないのだ。
攻め続ける市原にスタンドの声も大きくなる。「Fighting!」や「あっこちゃん」が途切れることなく続く。
そして30分。村井からのクロスのこぼれ球に阿部がDFと交錯しながらシュート!
岡中が弾いたところに崔龍洙が詰めて同点!9割ジェフサポのスタンドが大きく揺れる。残り15分、このまま押し切れ!
羽生が、大輔が体を張ってボールを前線へと運ぶ。だけれども、どうしても欲しい1点が奪えない。ベンチに切る駒は無く、足のつった選手を代えてやることも出来ない。ジェレが前線に張り付き、パワープレーに賭けた。
時計は残り2分。動けなくなった羽生に代えて、中島。最初のワンプレーで、ボールを追うことを諦める中島にスタンドから怒号が飛ぶ。どんなにかその背番号が「15」ではなく「16」であったならと思ったことか。
攻め続けたが、3分のロスタイムが過ぎ、無常のホイッスルが鳴った。
どちらにとっても望んだ結果では無い引き分け。大きな落胆がスタジアムを包み、ざぁっとスタジアムから人が引いていくのが見えた。
後は、あまり覚えていない。
味スタに拍手で送り出すはずだった場内一周が淡々と行われていた。拍手も怒号も無い、感傷の無い光景に見えたものだ。
選手が消え、ポツポツと人の残ったスタンドで、いろいろ話した。
「3年前に優勝争いが出来るチームにと聞いたときには、何をバカな事を言ってるんだと思ったよ。それが出来るようになったんだ、まだまだこれからだよ。」
「どうして、こう言う試合に限って勝てないんだろうな・・・京都戦・セレッソ戦で分かってるじゃないかよ。」
「ウチが優勝するには、6点差以上でヴェルディに勝って、マリノスが1点差勝ちか・・・。」
「それよか、今日2点獲る方がよほどラクだろうに。」
「斎藤が体を張って上がっていく姿には涙が出そうになった。」
「中島ぁっ!!」
「まだ、可能性はあるんだ。だから、最後まで応援しよう。」
この日は、飲みに行く気もせずにファミレスで所在無く話して帰途についた。
途中、携帯で読んだ監督の試合後のコメントの解釈で、またアタマがグチャグチャになっていた。失望させてしまったよ・・・若ければってなんだ!?
1STの清水戦後もキツかったが、期待が大きかっただけに・・・〜ショックもまた大きかった。でも、今になって思えば期待は慢心では無かったかとも思う。
次の日、姉崎に気晴らしにフットサルをしに行き、そのがてらに練習を見た。
いつも通りに練習をする選手達がいて、監督がいつものようにそれを見守っていた。
自分自身、一度は正直気持ちが折れた。「終戦」と、このHPにも書いたが、最後まで選手が諦めないと言うのなら、それを見届けないといけない。
いま、これを書いているのはヴェルディ戦の前日の金曜日だが、昨日も姉崎では7枚で攻めるような超攻撃的な練習を行っていたらしい。6点・7点獲るのは奇跡に等しい。陳腐な言葉だが、それでも望まなければ結果は得られないのだろう。
「走って走って走る」「リスクを背負ってでも点を取りにいく」
選手を信じて、オシム市原・今季の総決算。ヴェルディ戦は、明日だ。
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11/16(日)・練習試合・東洋大学戦
2003年11月17日(月)23時6分45秒
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■11時・姉崎練習場
市原5(4−0、1−2)2東洋大学
GK立石(後半0分・石川)、DF吉田・南(※練習生)・野本・金位漫、
ボランチ村井(後半0分・永輔)・楽山、左MF大柴(後半25分・村井)、右MF拓土、FW巻・金東秀
※後半から永輔がCB、野本がボランチ
※練習生=南明宏(阪南大・元京都パープルサンガ)
得点者
前半07分・大柴(拓土)
前半15分・大柴(巻)
前半21分・巻(大柴)
前半24分・金東秀(巻)
後半09分・巻(金位漫の右クロスをDFクリアミス)
【前半】
市原:SH11/CK02/FK04/GK03/PK00/OFF01
東洋:SH05/CK01/FK06/GK05/PK00/OFF00
【後半】
市原:SH08/CK00/FK05/GK01/PK00/OFF05
東洋:SH02/CK01/FK08/GK06/PK00/OFF02
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11/15(土)・J2ND−13・セレッソ大阪戦
2003年11月17日(月)23時6分2秒
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■満身創痍、難しい試合だった・・・とは言え。臨海を包んだ試合後のブーイングが「観る側」の正直な感想だろう。前節、負けてはならない京都に負け、出直しを誓った一戦。それが自滅で9人になった相手に畳み掛ける事が出来ずにPKの一点のみとは。これを「不甲斐無い」と言わずしてナンと言うのか。
相手が9人だからと言ってやり易くなる訳では無い、だけれどもホームで攻め抜く事は出来たはずだと「チームの姿勢」を問いたい。
羽生・ジェレ・永輔・村井を欠き、阿部と崔龍洙は負傷上がりで痛み止めを打って臨んだ戦い。もちろん、普段と同じ戦いは望むべくもない。大久保・西沢・バロンの3トップに対して、3ストッパーの後ろに阿部をスイーパーとして置く緊急布陣。1STのセレッソ戦の後半と同じ布陣だ。結城・中島が先発と言うあたりに、チームの台所事情が透けて見える。
試合が始まると、阿部が加わった最終ラインは抜群の安定感でC大阪を跳ね返し続けた。茶野も大久保をしっかりマークし、バロンのヘッドも昔のまま。さしてピンチらしいピンチも無い。イライラしたセレッソがイエローを連発してくれたおかげで、途中から余裕を持って対応できていた。
だけれども、対照的に攻撃が如何ともし難い。
メンバー的には同じようなモノだった京都戦の前半15分まではイケイケだったが、そんな流れにもならない。停滞。
羽生が抜けて、大穴の開いた中盤。ここを中島がフォローするはずだったのだろうが、如何せん荷が重すぎた。中島に期待しない訳じゃない。ただ、「奪われたボールを追っかけない」ようでは戦力以前の問題だろう。自分の取られたボールをロクに追わず、サンドロに追っかけさせている姿を見たとき、前半15分で見ているこちらの気持ちが切れた。
昔ならイザ知らず、今更そんなもの見せられたら、そう思うのも当然だ。試合に出られました〜、バンザイの試合じゃないんだぞ!?中島!?(同じダメでも、大柴はボールを追い続けたから、今があるんだ(涙))
ウチも悪いが、それ以上にC大阪も悪い。
サンドロが単発で撹乱を仕掛けているうちに、徐々に守備の「ほつれ」が出来・・・崔龍洙が上手く抜け出して、PKをゲット。冷静に沈めて1点!
その後、勇人がドフリーのチャンスを迎えるものの、大きく外して追加点は奪えない。低調な出来のまま、1−0でハーフタイムを迎える。
後半返し早々、予想通りと言うか、分かり易過ぎと言うか・・・大久保が退場。新聞によると「金もらってるだろー!?」と審判にのたまったらしいが、いまどき野次でももう少し気の利いた事を言うもんだ。
ジェフ側スタンドは、「バイバイ、大久保〜」と手を振ってお見送り。
さらに、C大阪の中盤で唯一目立っていた濱田まで退場。U−22で勇人のライバルになる選手。厄介な相手だったが、自らアピールの機会を無くしてくれるとは。
・・・で。
今日の大問題はここからだった。2人多い市原が当然のように怒涛の攻撃を開始し・・・上位に水を開けられた得失点差をぐいぐいと縮めてくれるものと思っていたが・・・。
試合後のブーイングが、ものの見事に試合内容を反映している。
2人多くなって監督としては中島ら経験の浅い選手に、少しでも自信をつけさせたい、そう考えたのではなかろうか。
だが現実は、時間が無意味に過ぎていくだけだった。安全に試合を終わらせようとする気持ちが、チームから攻めの気持ちを奪ってしまったのだろう。数的優位を活かせないばかりか、DFラインでボールを回してばかりの何も出来ない展開。
停滞した展開の打破の為に、林・大柴そして巻までもが投入されるが、それでも流れは澱んだまま。不甲斐ない出来に、自分も含めてそこかしこからブーイングや野次が飛んでいた。
結局、9人のセレッソを打ち破れないままにPKが決勝点となって試合終了。
戦っている自分たちが一番分かるんだろうが、うなだれてサポーターに挨拶する選手達の様子は、まるで負けチームのようだった。
サポーターが沸いたのは、それからしばらくして。
上位を争う、横浜・浦和・東京の敗戦の報が入ってからだった。
目の前での戦いぶりに「優勝を争うチームじゃねぇよな」と思いながら、その思いとは反対に確実に優勝争いに再浮上したチームの現在に、消化できない割り切れなさを感じた。もしかすると、こう言う思いを重ねていく事が成長と言う事なのだろうか?
二歩進んで一歩戻るなんて話はよく聞くが、今がそれなのかも知れない。
ただ残りは2試合しかない。2歩進んで人事を尽くして待つしか、今の市原には無い。
負けなければ3位から上は確実だ。
だからこそ、プレッシャーの無い今こそ、市原のサッカーを見せて欲しい。大分に勝って、ヴェルディに勝って。はじめてその先が話せる。
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PBS v.1.01