消化不良の天皇杯初戦

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健闘したFC琉球の選手達の闘志ばかりが目に付いた試合だった。

試合後、元ヴェルディのベテラン・永井が、トップコンディションで同僚を戦わせたかったと残念がっていたが、それもそのはず、彼らは一昨日の13時から、灼熱の秋津で一回戦を戦っている。しかし、そうとは思えないほど、闘志溢れるプレーで、不甲斐無いジェフを向こうに回して序盤から全開のプレーを見せていた。

特に前半は、惜しいシュートもあり、ジェフが負けていたとしてもおかしくない展開。
永井の言うように、彼らがもしトップコンディションだったら。後半、あれほどに運動量が落ち込まなかったら。結果は逆になっていたかも知れない。

対するジェフは、例年、天皇杯に弱い。
格下に対する油断・驕り、気の抜け方は、もうチームカラー、伝統と言って差し支えない。
この日も、先週の快勝で「やれやれ」と一段落してしまったかのように、眠っているような、かったるそうな、腑抜けたプレーで失望させてくれる。

「どうせ勝てるんだから、全力でやらなくていいじゃん」
そんな台詞が聞こえてきそうなプレーぶり。

なんだかロクに力の入っていないバックパスをカットされそうになったり、ゴールラインを割ってみたり、簡単に競り負けたりと。カテゴリーの差らしい差を見せられず、時間ばかりが過ぎて行く。

試合が始まる前、スタメンを見て、レギュラークラスを使わないでも良いんじゃないか?
そう思った。
ただそれは、次の福岡戦を前に、怪我をされても困ると言う思いだった。
しかし、試合が始まってみたら、「レギュラークラスを使わないでも良い」と言う思いは同じだったが、意味合いが別になった。こんな体たらくを見せ付けられるぐらいなら、試合出場に飢えた若手を使って欲しかった。

選手の中でも、この試合に対する意気込みが食い違っていたのだろう。
プレー振りは良くなかったが、途中交代を余儀なくされた中後の悔しそうな後姿、ロスタイム前にようやく交代指示を受けて、ビブスを叩きつけてベンチに向かった「もっと時間を俺にくれ!」と言わんばかりの孝太の姿は、もの悲しかった。

伊藤にせよ、倉田にせよ、孝太にせよ。
また空回りだった中後にしても。

自分の存在感を見ようとする意欲が見て取れた。
それ以外の選手達との、気力・意欲・モチベーションの差が、残念でならなかった。

岡山戦と同じぐらいのプレー振りだったのは、せいぜい、前線から追いかけまくったネットと、繊細なプレーで中盤の穴を潰していた山口慶くらいではなかったか?
浩平にいたっては、最初、ボールを相手から奪ってシュートを撃ったまでは良かったが、時間の経過と共にゲームから消えて行き、伊藤大介が入って、ボランチに下がってからは、いつもどおりのバックパスマシーンになってしまっていた。

やれる選手が、やらない姿を見るのほど、残念なものはない。

今季のジェフは、ホームでの勝利で気が抜けて、アウェイで失敗するサイクルを繰り返している。その悪循環が、福岡で繰り返されない事を、切に願いたい。

監督の指導力、采配、選手起用も、結果の一因ではあるが、ピッチでプレーするのは選手達だ。ピッチ上で自らを律し、闘志を駆り立て、プレーを思考し、練習の成果を表現できなくては、いくら練習を重ねていても結果には繋がらない。

福岡戦は、選手自身の自覚が問われる試合になる。